《1996.01》



なんだか、あっという間に過ぎてしまったような一年でした
そして、子供中心になって行く一年でもありました
重大ニュースというタイトルは大袈裟ですが
とどまつハウスのこの一年で
印象に残ったことをお伝えします


自宅で正月を迎えた
結衣が我が家にやってきた
あまりキャンプに行けなかった
父ちゃんが父ちゃんらしくなった(少し)
ハワイに行ったのだ
ダイレクトメールがやたらと届いた
大画面はド迫力
自家製パンの効果は?


自宅で正月を迎えた

 実に10数年ぶりのことである。それまで毎年、旅先で(多くは小諸ユースホステルだが)仲間たちと新年を迎えていたのを、小さい子を連れて行くのは子供にとっても同宿者にとっても迷惑だろうと思ったのだ。そして、親にとってはしんどいだろうとも。
 1995年が、我々家族にとって子供を中心とした年になってゆくことの、これは予兆とも言えるものではなかったか・・・
 と気がつくのは一年が終わってからの話で、この時はただただ年末年始の過ごし方が判らずにアパートでヒマを持て余していたのであった。


結衣が我が家にやってきた

 5月7日、夕方。ゴールデンウィークの最後まで気をもたせて、とどまつハウスの2番目の子供、結衣がやってきた。
 その大きな泣き声は病院中を揺るがし、とどまつハウスに戻ってきてからもますますの元気ぶり。最初は神妙に見ていた兄貴の颯も、やがてちょっかいを出し始めるが、結衣はその泣き声で颯を牽制する。やはり兄がいるせいだろうか、発育が少し早いような気がする。這い這いを始めて部屋の中のものをいろいろと手にとって検分する。
 正直言って、95年は結衣のことであっと言う間に過ぎた年だったように思う。


あまりキャンプに行けなかった

 赤ん坊が生まれたこともあって、今年は初夏から父ちゃんのソロか、颯との父子キャンプが続くはずであった。ところが何故か妙に間の悪いことが続くことになった。行こうと思った日は雨が降るし(一度、天気予報を聞いて中止したらすばらしい好天になってしまい、あの時は悔しかった)、天気が良ければ、誰かが熱を出す。8月にミヤシタヒルズというキャンプ場をキャンセルしたときは、颯が一週間も40度の熱が続いていたとはいえ、オーナーに無理を言って確保した場所だけに申し訳なかった(もちろん、キャンセルした途端に熱もおさまったが)。
 ようやくキャンプに行けたのは9月になって。数年前なら、もうキャンプなんぞシーズンオフだという頃になってだった。父ちゃんと颯の父子コンビ。
 これに味をしめて、10月の終わりにもう一度父子キャンプに行こうとしたら、颯がちょっぴり風邪気味。何かあったら心配だと、母ちゃんが結衣と一緒について来て、今度は0歳児キャンプになってしまった。
 一泊のキャンプが2回だけという、ここ数年のとどまつハウスにとっては少ない実績となってしまったが、思い出深いものになったのはなによりである。でも、こんな冒険ができたのも、一緒にキャンプをしてくれる仲間たちの存在感が頼もしいからだ、と深〜く感謝。


父ちゃんが父ちゃんらしくなった(少し)

 きたるべき「父子キャンプ」、もとい「結衣誕生」に備えて、正月以来、父ちゃんは颯と一緒に遊ぶように心がけたのであった。日曜日の午前中は公園に通い(と言っても、とどまつハウスの正面なのだが)、母ちゃんが結衣にかかりっきりになってしまうときは、父ちゃんは颯を連れて出歩いていたのであった。
 キャンプについては前項にも書いたが、それ以外にも7月には大雨の中を信州にドライブに行ってそのまま泊まってきたり、10月にはやっぱり安曇野のペンションに泊まりに行ったり・・・あれ? 結局、颯をダシにして父ちゃんが遊び歩いていただけか。


ハワイに行ったのだ

 4年ぶりに外国に行った。ただし父ちゃんだけ・・・というのも社員旅行だったのだ。だからハワイまでの飛行機や滞在中のホテルの費用は会社持ちなのであったが、現地での遊びは個人負担。となると当然ケチケチ旅行となる。コンビニで買った缶ジュース(公共の場所ではビールが飲めないのが悲しい)を日本から持参のクーラーBOXに入れて、朝から夕方までビーチで読書をしていた。
 それにしてもハワイの陽射しは強い。外国人は平気で日なたで本を読んでいられるが、こちらは日除けがないと火傷しそうだ。父ちゃんは日本から日除けテントを持っていったのだが、他にはそんなものを使っている人は見かけなかった。アメリカのL.L.Beanから個人輸入したというのに・・・
 夕食はマクドナルドで済ますケチケチ旅行のくせに、せっかくハワイに行ったのだからとクリバンキャットのTシャツやトレーナーをどっさり買い込んでくる(行くときからクーラーBOXや日除けテントで一杯だったというのに、よくバッグに余裕があったものだ)。おかげで、その後とどまつハウスは「猫屋敷」になってしまう。実は、春から夏にかけてコレールの食器をまとめ買いして「皿屋敷」と呼ばれていたのを、ようやく処分してほっとしていたところだったのだ。「皿屋敷」も「猫屋敷」も、「クレジットのたたり」というのがつきものだ。


ダイレクトメールがやたらと届いた

 プロフィールにもあるように、父ちゃんは個人輸入、海外通販をやっている。10年ほど前から、キャンプ用品や衣類などを年に数回買っている程度だ。アメリカの通販会社では顧客情報の融通をやっているので、たまに知らない会社からカタログが送られてくることがある。たまに・・・
 それが、夏から秋にかけて連日のように各社からカタログが送られてくるようになった。ふと気がつくとショッピングバッグから溢れるほどたまっている。これには母ちゃんもあきれたが、父ちゃんだってビックリした。きっと郵便屋サンは一番不審に思ったろう。
 それだけ新規の店からカタログが届いたのだが、実際にその中から買った物はなかった。ただ一つだけ、数字やアルファベットが書かれたマウスパッドというのが気に入ったのだが(これって、こっくりサンだよね)、オーダーしようかと迷っているうちにカタログを処分してしまったらしく、見つからないでいる。


大画面はド迫力

 秋にテレビの調子が悪くなった。初めは電波障害かとも思ったが、どうやら受像器本体の不具合らしい。考えたら父ちゃんが独身の頃の10年前に買ったのだから、壊れても仕方ないかなぁという時期である。
 父ちゃんが一人で使っているときは大きすぎて困っていたこのテレビも、颯が子供番組を見るようになったら、少々小さいような気がする・・・14インチ。実家に行って25インチのを見ると、まるで映画館に行ったかのような錯覚をしてしまうので、ここは一番、とどまつハウスでも大きいのを買おうじゃないかと発奮したのだが、置き場所の都合で奥行き45センチ程度という条件がある。
 調べてみたらワイドテレビは比較的薄く作られていることが判った。というわけで、たまたま安売りをしていた24インチのワイドテレビがとどまつハウスに鎮座することになった。買った当初は威圧感を持っていたが、いまでは「当然あるべきもの」としてつつましく座っている。
 ワイドテレビは画像が歪んでいて嫌いだったのだが、最近のものはごまかし方が巧妙になっていて以前のものほど目立たないようだ。でも、とりあえず子供をあやしてくれているので事を荒立てることもないだろうと、おとなしく騙されてやっている。


自家製パンの効果は?

 冬を迎えて、という季節的な理由というよりはボーナスという金銭的な理由をアテにして、母ちゃんがホームベーカリーと言うものを買った。早い話が全自動パン焼き器。メリケン粉と水とイースト菌を入れてスイッチを入れれば、そのうちに食パンが焼き上がるのだそうだ。粉をこねて菌が発酵した段階で取り出して形を整えて別のオーブンに入れればメロンパンやクロワッサンも焼けるらしい。
 「そうだ」とか「らしい」とか言っているのは、取扱い説明書から意識的に逃げているのである。実は、と前置きするまでもなく父ちゃんはこういうのが好きなのである。機械モノとなるとなおさらなのである。
 で、父ちゃんが夢中にならないようにしているのである。これはやはり、実益のともなった母ちゃんの楽しみとしておきたいのである・・・実益? 経済的効果は期待できないような気がする。値段だけなら店で売っている方が安いと思う。だから、自分で作ったということで心が豊かになることが重要なのだと思う。そして、たまにはアゴが丈夫になるという健康的な効果が期待できるかも知れない・・・