《1997.08》



父ちゃんが5月半ばから咳が止まらなくなったのをはじめ
他の家族も5月から6月にかけて風邪をひいてしまいました
おかげで家中よれよれ状態が続きまして、すっかりご無沙汰
どうやら「新築披露」ならぬ「新築疲労」といったところですが
そんな中でも何とかニュースを捜してみました


 
トラブルとは気長に付き合おう
捨てぜりふを吐く人々
たぁ、からくじ
いざ、キネマの天地へ
キネマの天地は松竹・・・梅だった
小室等さんは有名人?


トラブルとは気長に付き合おう


 新居の引き渡し前だったかな。不動産屋に鍵の隠し場所を教えてもらったので、建物の中に入ってみたのですね。すると、2階の部屋の窓が一個所、ハンドルが外れて無くなっている上、網戸が破れているではありませんか。この窓はハンドルをクルクル回して開く仕掛けになっているのだから、これが無いとどうにもならない。
 もちろん不動産屋に連絡しておいたら、引き渡し当日「今朝見てきたら、ちゃんと直っていましたよ」とのお言葉。そうかそうかと安心して事務手続きを終えて正式に鍵を貰って新居を見に行ったら、なるほど、部屋の窓は直っている・・・けど、玄関ホールの吹き抜けにある同じサイズの窓のハンドルと網戸が無くなっているのに気がついた。こりゃ、どう見たって「間に合わせにコレをはずして持っていきました」の図。
 なにせ吹き抜けの窓は4メートルの梯子を持ってこなければ手が届かない高さにあって、通常では開け閉めするなどとは考えられないのだから、ハンドルが無くてもそれほど困らない。
 だからといって黙ってごまかしてもよいものでもないから、不動産屋にクレームをつけて、別の用事で訪問したときにハンドルは貰ってきたものの、網戸は張り替え中ということで、未だに届けてもらえない。
 もっとも、届けてもらえないというだけで、不動産屋に行けば置いてあるような気もする・・・だけど、確かにあの窓の高さでは貰ってきても取り付けられないわけで、現にハンドルだって、不動産屋で受け取ってクルマのコンソールボックスに入れたままだしなぁ。(結局網戸は7月下旬に届いた。梯子はまだ買ってない)

 入居して2日目、風呂場のシャワーからお湯が出なくなりました。もちろん水も出ない。いや、水は切り替え式になっている上がり湯の蛇口からも出なくって、サーモ水洗の温度調節を一番低温にしても熱いお湯が出てくるのです。これについては後日自分でいじってみて、バルブの設定が狂っていることが判明。考えてみたら引き渡し後にプロパン屋がボンベを持ってきてガスを開通したのだから、それ以前に設備屋が温度設定できる機会があったのかは疑問でありますな。
 で、温度の件は後に自分で調整して解決するのだけど、シャワーに切り替えたときに全然出ないという件は業者任せになる。窓口となる不動産屋に報告すると、早速その晩のうちに水道屋から電話がかかってきて「クレーム処理が何より信用第一ですからね。明朝伺います!」
 しかし、勢いよくやってきた割には原因が発見できず「こりゃぁ、設備屋の仕事ですな。不動産屋に言って連絡とってもらいます」と帰っていった。
 で、その後が長かった。待てど暮らせど修理の人はやって来ない。途中で一度不動産屋に文句を言ったら「あれ、まだ行っていませんか。催促しておきます」・・・でも来ない。
 ある晩ようやく「INAXですけど、シャワーが出ないそうで・・・明日伺います」  メーカーのサービスから電話がかかってきたからには今度こそ間違いないだろうと歓喜して迎えたオジさんは、見事にシャワーを修理してくれた。バンザーイ!
 で、故障の原因。そもそもサーモ水洗から分岐してシャワーに向かう配管はユニット浴室の壁の向こうをホースを使ってなされているらしいのだが、「そのホースがねじれてつぶれていたんですよ。でも、それだと初めから出ないんですがねぇ。初日は出たんですね? 変だなぁ」
 いいのだいいのだ何だって。直してくれればそれでいい。しかし、何と単純な施工ミス。オジさんを見送りながら、つい言わでもがなのことをぼやいてしまった。「一ヶ月以上待ったんですよ」・・・おじさんから返ってきた言葉は見事なまでにこちらが想像した通りだった。
「そりゃ、連絡がどこかで止まったんだなぁ。私が聞いたのは昨日だったんですよ」

 とどまつハウスの建物の脇にはクルマ2台が縦列駐車できるスペースがあります。一家で2台所有というのが珍しくない土地柄なので(5人家族で乗用車5台所有という家を知っている。サラリーマン家庭である。もはやクルマというのは18歳を過ぎた人間に当然備わっているものという感覚なのだ)、建売住宅というのはこれくらいのカースペースが無いと商売にならないのだが、販売価格に含まれているのは1台分の土間コンクリートで、あとはオプション。とどまつハウスにはクルマが1台しかないし、お金も無かったのでそれでよしとしたのだけど、引っ越してきてみると周囲は皆2台分のコンクリート打ちをしていたのであった。べつにクルマが2台あるというわけではないが、将来は増えるだろうし、今だって来客というものがある。それに土が露出していると雨が降ったときに跳ね上がりがひどくて土の上に置いた自転車が汚れてしまう事も判った・・・そうだ、自転車だ。アパートのときは自転車置き場があったけど、ここではそんなものは無いので雨を防ぐ手立てを考えなければならない。
 本当はもっと後にするつもりだったカーポート整備が、優先事項となってきたのであった。嗚呼、金が。
 さすがにこればかりは材料を買ってきて自分だけでやるには手強すぎる。プロに頼むしかない。でも、できるだけ安くしてくれぇ、と某社に頼んだら「今は年度末の後始末で忙しいけど、ゴールデンウィークを過ぎたら職人も暇になるからやってやるよ」という段取りがついた。
 さて、GWが過ぎたところでカタログを持ってきて、「これにせい、見積もりせい、安くせい」とせっついて、材料の手配はしたのだが、職人の手配がなかなかつかない。そのうち「雨が降りそうだなぁ。明日は無理」などという話が続いて、ようやく仕事に取り掛かったのが5月の21日であった。
 しかし取り掛かればさすがプロ。その日のうちにカーポートの組み立てを終え、後は土間コンクリート打ちを残すのみ。ところが「カーポートの柱の基礎が固まるまで2、3日待ちたいなぁ」と養生の時間を取っている間に状況が一変した。担当者のもう一つの現場が忙しくなって、とどまつハウスに構っていられなくなってきたのである。なにせ相手は埼玉県が8月にオープンさせる某博物館の外構工事である。こちらをキッチリこなして儲けてもらわないと「負けろ」とは言いにくいので我慢する。
 しかし、カーポートの整地が済まないことにはエアコンの室外機が置けないのである。そして、エアコンの室内機を取り付けないことにはその両脇のカーテンレールの正式な位置決めができないので、実はとどまつハウスのカーテンレールは仮留め状態なのであった(実用上、支障はないのだけど)。
 中断すること一ヶ月。「わたなべサン、明日は行くからね」という声がようやく聞けたのだが・・・折からの台風7号の風雨でかき消されてしまった。
 予定が一日遅れて土の鋤き取り(ってこの字で良いのだろうな)と砕石敷き。そして日曜日が挟まったので生コンの手配が遅れて・・・

 とどまつハウスの西側のクルマ2台分のスペースは上記のごとくカーポート兼サイクルポート兼その他もろもろになってしまったけど、南側にも猫の額ほどの庭が確保してあります。で、今や世の中ガーデニングがブームだとかで、そのつもりで見渡してみればホームセンターなどでも園芸用品売り場に大勢の人が集まっているのだった。
 父ちゃんの考え方(というよりも性格)としては、ちゃらちゃらした花壇を作ったり植木を植えるよりも、一面の芝生の庭を造って、そこで子供たちが楽しく遊べばいいなと思うのですね。ときにはキャンプから帰ってきてここでテントを干したり、いっそのこと道具を広げてバーベキューをやってもいいではないか(おいおい、そんなに広くないぞ)。花や木なんて、隣近所が植えているのを借景すればいいではないか。
 だんだんズボラで面倒なことはしたくないという本音が出てきたけど、一面の芝庭を造るのだって結構大変であります。ここはもともと畑を埋めて作ったところで、それでも土自体は良いものが入っているけど、釘や木片・コンクリート片、ジュースの空き缶など、建築中のゴミが紛れ込んでいる。鍬で耕しながらこういうものを取り除いてゆき、いちおう石灰を撒いて土壌を中和しているうちに結構時間が過ぎてしまった。ホームセンターの店頭から芝が姿を消しはじめたのだ。どうも世間一般的に芝の植え付けに適した時期は、我が家が引っ越しや室内の整理に追われていた頃だったようです。
 そんなわけで一軒だけ芝を売っていたホームセンターから「通常398円のところ100円」で買ってきた芝は「お買い徳品」というよりは「捨て値処分品」に近いもののようだった。いや、本当は「売れたら儲け」くらいだったのかも知れない。しかし、その時はそんな事は分からず「残り物に福があった。安く買えた」と思ってしまったのですね。
 マニュアル通りに基準になる紐を張り(キャンプ用品のペグが役に立った)買ってきた芝を敷いてゆく。計算では12束あればよいはずだったが全然足りず、途中で7束買い足しに行く。まさか、枯れて乾いて縮んでしまっているのではあるまいな。
 張り終えてしばらくは立ち入り禁止。1〜2週間ほど養生しているうちに根が・・・伸びてこない。指でつまめば芝が地面からめくれてくる。葉も繁ってこないし大丈夫かなぁ。しかし今さら張り直す芝も売っていないし、時期でもない。夏が過ぎたらやり直すことにして、とりあえず放っておくことにした。今剥がしても土埃が立って庭で遊べなくなるだけだ。それに、うまくすれば立ち直るかも知れないじゃないか。
 そのまま一ヶ月あまりが過ぎ、庭一面が緑の絨毯になった。ただし雑草で。これじゃあまりに格好悪いので草むしりをして、枯れた芝をバーナーで焼いてみた(またしてもキャンプ用品が重宝した)。なんだか冬の終わりの庭みたいになってしまったが、今年は冷夏だというので、これから春が来ると思えば良いのかも知れないし、ひょっとしたら芝が伸びてくるかもしれないと、あくまでも楽観するのであった。

 そのほか通信販売で品物を買おうとしたら品切れで一ヵ月あまりの追加生産待ちになったり、というのはいい方で、別のやっぱり品切れだった商品は他に売っている店をこれまた一ヵ月あまりも探して回り、ようやく出会った取扱い店で注文したところ、更に2週間待たされて結局メーカーで廃番になってしまっていたりとサッパリです(しかし、執念深いやっちゃなぁ)。

 後日談になるけど、追加生産待ちになった品物は、できあがりがデザイナーの意に添わず、さらに再生産となったそうです。メーカーで廃番となった筈の品は、最近出た通販のカタログに掲載されていて、あれれと思ったのだけど、これは代替品を購入したので諦めることにしました。

 どうも物事が一ヵ月二ヶ月といった単位で進んでゆくような昨今ですが、考えてみたら、この家にはこの先ずっと住むつもりだから、焦らず慌てず、ノンビリやってゆけばよいのかな、とも思いますね。
 「1997年の6月は一回しかない」と考えるよりは「6月は来年にもある、再来年にもある」と考える生き方が好きです。


捨てぜりふを吐く人々


 引っ越すと、いろんなセールスが訪ねてくる。新聞やダスキンというのは定番で、酒屋八百屋の御用聞きというのは今どきサザエさんの世界でしかないのかも知れない。
 建物が新築だと、それ特有のセールスもやって来て、例えば「ソーラー温水器をつけませんか?」「庭に砂利を敷きませんか?」などと言う。手口というか、セールストークも似通っていて、どこかいかがわしい。

「ごめんください、近所で工事しているものですけど」
「近所の工事が何かウチに関係あるのですか?」
「ええ、お知らせがあるんです」
 とまあ、なんだか停電だか断水がありそうな雰囲気でドアを開けさせる。いや、実は隣家で話しているのを窓から見ててセールスだと判っていたのだけどね、暇だったから付き合ってみることにした。
「今、この近くでこういうものを取り付ける工事をしているのですが、どうですお宅も?」
 見せてくれたのは床下換気口に付ける網で、虫などが床下に入り込むのを防ぐのだという。
「要らないなぁ。だいいち、こういうの付けてる家を見たことがない」
「いや、必要なんですよ」
「でも、俺の実家は付けずに20年も経つけど虫があがってきたなんて話は聞いたことがない」
「そんなことないですよ、ないと困りるんだから」
 この間、砂利を売り込みに来た茶髪のオッサンも同じこと言ってたな。ないと困るとか、近所を工事するついでだから手間を安くするとか・・・
「とにかくウチでは要りませんから、帰ってください」
「あ、そう。それならそれでいいですけれどね・・・きっと後で後悔するよ」 あ、これも同じセリフだ。

 茶髪のオッサンもそうだったし、他にもこういうセールスって多いけど、捨てぜりふを言うなんて最低だよね。仮に後日気が変わったとしても、こいつや、こいつのいる会社にだけは頼みたくないじゃないか。「いずれ必要を感じましたら連絡ください」と名刺を置いて帰れば糸が切れずに残るものを、自分で商売を捨ててしまっている。失うチャンスはウチだけじゃないからね。「この間、たちの悪いセールスが来てね」という口コミがある。昔は井戸端程度だったけど、今は電話を使って広範囲で話すからねぇ。中にはインターネットで全世界に向けて言いふらす阿呆もいたりする(笑)
 成約の効率を考えたら薄利多売というわけにはいかないだろうし、口で言うほど安いとは思えないしなぁ。


たぁ、からくじ


 とまぁ家を買って引っ越したり、いろいろ買い揃えているものだから、世間には「とどまつ一家は金持ちだ」と誤解している人も多いらしいが、そんなことはないのである。火の車なのである。
 この状況をなんとかしよう、現状打破、起死回生、一発逆転、一攫千金、、、といえばアレしかない。全国の都道府県と政令都市が資金集めをした中から分けてもらえるというアレである。ただし、おすそ分けに預かれるのは出資した人の中から抽選でという、つまり、ドリームジャンボ宝くじを買ってきたわけだ。
 連番10枚とバラ10枚というのが最近の買い方。もちろん連番は1等+前後賞狙い・・・でも、これって当選発表の新聞記事と照合する楽しみが無いんだよね。一瞬でケリがつく・・・はい、残念でした。

 宝くじの楽しみというのは、買ってから当選発表までの間、当たったら何をしようかなと夢を描くのがメインで、当選番号を照合する時間は少し違った意味でクライマックスとなる。これをワクワクハラハラしながら楽しめるのがバラというものだ。ううむ、屈曲しているなぁ。
 一枚目のクジを手に取り、1等の番号を見る・・・手が止まった。組番号が一緒なのだ。こんなことは滅多にない。中身の番号はと見ると、1桁目は「1」しかないから合っているのは当然として、次の2桁目まで一緒・・・ま、その後は全然違ったからどうしようもないけど、約4000番違いというのは、これまでの宝くじ購入歴で一番1等に近づいた番号であった。
 気を取り直して2枚目3枚目と見て行く・・・またしても手が止まった。なんと、1等と1番違い! く、組番号は・・・ち、違う。
 1等と本当に1番違いというのは、もちろん前後賞だから4500万円、組違い賞というのもあって、こちらは10万円が当選金になるわけですが、両方が重なったときの当選金はもちろんゼロ。ドリームジャンボはまさしく夢に終わったわけです。

 しかし、これほどのニアミスに出会うと、しばらく運が巡ってこないような気がして、サマージャンボを買うのをためらってしまいます。


いざ、キネマの天地へ


 最近は神様もネットサーフィンをしているらしい。

 前回、颯が階段から落ちて『蒲田行進曲』を連想したなどと能天気なことを書いたところ、それが目に止まったらしく「なぁお前、階段落ちゆうんはそんな甘いもんやおまへんで。ほなら見て来ぉい」と声がかかって池田屋の階段を見に行くことになってしまった。もちろん見に行くのは映画のセットの方である。神様が関西弁だからといっても京都まで行けるわけではなかった。なるほど甘いもんやおまへんなぁ。
 そうか、同じ階段落ちを連想するなら『風と共に去りぬ』というのもあったと気づいたが後のまつり。あれならセットを見るにしてもハリウッドだったのに。
 東京駅から乗った東海道線の省線電車は蒲田には停まらないので、川崎で国電に乗り換えて・・・そのまま横浜を過ぎ・・・あらあら、どんどん行き過ぎているようだが構わないのである。とりあえず今日は桜木町まで行って、ランドマークタワーの57階に宿をとり、70階で宴会をするというのが神様のくれた赤ん坊、じゃない蒲田行進曲のスケジュール。神様も粋なはからいをしてくれる。酒はうまいし姐ちゃんはきれいだ。ワッ、ワー!

 でもって翌朝、ホテルに横付けされた貸し切りバスの「一人掛けリクライニングおよび回転機能付き」という豪華な座席にふんぞりかえって缶ビールをぐびぐび呑みながら揺られていると、窓の外に目指す建物が見えてきた。
 嗚呼、こここそがキネマの天地、この建物の中に、あの階段はあるのだ・・・でも、階段を見てどうすれば良いのだろう?
「なぁお前、まだわからんか・・・ほなら落ちてみぃ」というのだけはごめんだ。


キネマの天地は松竹・・・梅だった


 すでに気づいている人がほとんどだろうけど、現在、蒲田には松竹の撮影所は無いのですね。現在どころかずっと前から大船に移っておりまして、最近はその一部がテーマパークとして改装され、「鎌倉シネマワールド」として営業しているのですが、実はそこに行ってきたというわけだったのですね。

 みやげ物屋や別途料金の必要なアトラクションが並んでいるけど、そういうのはそこらへんの遊園地や催し物でもあるわけで、なにもこんな狭苦しいところで乗ってみたいという気持ちにはさせてくれないのです。アメリカンシネマやSFXと言われても、興行会社の松竹としてはともかく、制作会社の松竹のイメージからは連想できないので、そういうアトラクションがあっても「場違い」にしか思えないのです。
 そもそも松竹っていえば、最近では寅さんや釣り馬鹿、それに必殺を思い出すよね、というのがこちらの素直な心情で、お客さんもそのあたりの展示で足を止めている人が多かったような気がする。だったらもっと徹底的にそちら方面に力を入れて欲しいと思うなぁ。屋外のオープンセットなども「ただ並べました」みたいだし、寅さんのセットだって「ここにあるだけ」って気がする・・・もっとも、帝釈天の参道のミニチュアセットは良くできていて、同行した人と一緒にじっくり楽しんでしまった(写真参照)。しかし、全体としては以前行った小諸の寅さん会館のほうが、資料の質そのものは貧弱かも知れないが、思い入れの強さが伝わってきてずっと楽しめた。結局「松竹大船に来ているのだから、本物が揃っているはずだ」という、こちらの思いこみが強すぎるのかも知れない。
 結局一番面白かったのは松竹を歴史の紹介するコーナーで、松竹が輩出した名監督やその作品の数々に「そうだよなぁ、こんな名作があったんだよなぁ」と感動したのであった。でも、たとえばデパートの催し物で「松竹映画の100年展」というのをやってもこれぐらいの展示はできそうだよなぁ。

 本物のスタジオを開放し、セットの展示や模擬撮影などもやっているのだけど、どうも中途半端な感じですなぁ。シネマワールドと名乗るからには、もっと徹底的に来訪者が映画の登場人物や撮影スタッフになった気分になれるようなものを期待していたので、ちょっとガッカリなのである。

 今回はご招待ということで入場料は神様持ちだったのだけど、自腹を切って家族4人でとなると・・・ちょっと厳しいなという感じですなぁ。恋人と2人分くらいなら払ってもいいけど。
 それに何か特別なイベントでもない限り、リピーターとして通おうとは思えないわけで、そこらあたりでディズニーランドはやっぱり偉いと思ってしまうのですね。


小室等さんは有名人?


 家族の者が揃って体調を崩していた日曜日(この頃ようやく父ちゃんの咳は収まっていた。しかし、7月に入ってまた母ちゃんと父ちゃんが相次いで悪寒と発熱、発疹でダウンすることになる)、近所の医者に行きました。待合室で待っているとテレビに小室等さんの顔が・・・日本テレビの『波瀾万丈伝』という番組です。以前はよく見ていたのだけど、だんだん知らない人が出てきたり、とても「人に歴史あり」とは言えないような若いタレントが出てくるようになって、もうずいぶん見ていません。ネタが尽きてきたのかなぁ。
 あ、決して小室さんが「落ち穂拾い」というわけではないけど・・・でも、知らない人も多いだろうなぁというのが正直な感想。
 もちろん父ちゃんにとっては「偉大な大スター」でありますが、病院の待合室の中でボリュームも絞ってあって音声がほとんど聞こえない。小室さんが出ると知っていれば病院なんかに来ないで家で見ているとかビデオに録画するとかしてたんだけど、もはや手後れ。しかもこれからいいところに差し掛かるというところで母ちゃんの診察が終わってしまい、病院に居続ける理由も無くなってしまった。
 でも、負け惜しみじゃないけど、歌手にしろ役者にしろ、その作品や舞台で自分を表現するのが本来の姿だから、こういう裏話披露番組なんかは見ない方が良いのだろうと思いますね。

 「探せば何処かに情報が転がっている」インターネットの世界。ふと思いついて小室さんの情報を載せているウェブページを探してみました。検索エンジンにアクセスして、キーワードは『小室等』・・・なんと三千数百件のヒットです、、、けどね、出てくるのはどれもこれも「小室哲哉」「安室奈美恵」ばかり。どうも検索エンジンは「こむろひとし」ではなく「こむろなど」と解釈したとしか思えない。
 気を取り直し、キーワードに『六文銭』を加えて検索したら、ヒット数は数件に激減して、その中に フォーライフレコード のホームページがありました。当たり前ですが、これにはコンサート情報をはじめ、ディスコグラフィーなど信頼できる情報が載っています。

 で、ここで宣伝するのは、そこにアクセスしても何故か紹介されていないコンサート情報。

小室等フォークコンサート

     日 時 :1997年9月7日(日曜日)
     開 場 :18時
     開 演 :19時
     場 所 :小諸ユースホステル(長野県小諸市)
     前売券 :4000円
     当日券 :4500円
     問合せ先: 小諸ユースホステル 0267−23−5732