《2000.08》
15年目にして初めての会員証提示

 夏は暑いからキャンプに行かない・・・と言っておきながら、わりと7月にはキャンプに行っていることが明らかになったわけですが、8月は本当に行かなくなりました。で、今年の8月は横浜にある母ちゃんの実家に。
 そもそも母ちゃんと子供たちだけで先に行って、一週間くらい経ってから父ちゃんが迎えがてら訪問する予定だったのですね。ところが、出発直前になって颯が病気(おたふく風邪)、ドクターから「一週間くらい様子を見たほうがいいでしょう」と言われてしまったのです。
 ま、当人は翌日にはケロッとした顔だったのですが、病気が病気だけに慎重にドクターの言い付けを守って待機。早くドクターの「もう大丈夫」というお墨付きが欲しかったのですが、そのドクターが夏休みに入ってしまって一週間以上待たされる羽目になってしまいました。ちょうど父ちゃんの夏休みに間に合うので、ドクターのOKが出れば皆で一緒に横浜へ行くことに計画変更です。
 さて、クリニックが再開する日、朝一番で行ったつもりでしたが、誰もが待っていたのでしょう、患者さんがいっぱいで、颯の診療が終わり(もちろん大丈夫、でした)横浜に向かって出発できたのはもう11時近く。

 おじいちゃんの家に行く前にどこかで遊んでゆくつもりだったのですが、この時間からでは横浜に着くのは何時かなぁ。颯たちが『コスモワールド』に行きたがっているのは知っているけど、これじゃたいして遊べないかも。
 関越道・・・東松山インターから乗ったけど、反対側の下り車線は長大駐車場だった・・・から都内に入ると環状8号線が渋滞。電光表示板で見るとたいしたことがない長さみたいだったけど、進めども進めども前方の渋滞の長さが変わらない。渋滞の先頭が先に伸びているというか、渋滞の塊がジリジリ進んでいる中に閉じ込められているわけですね。第3京浜道路の入り口まで待ちきれず、用賀から東名高速を使うことにしました。通行料は全然違うけど、これで3、40分は短縮されるでしょう。子供たちも「今日は早くおじいちゃんの家に行きたい」と言い出したので直行です。
 で、この日父ちゃんが本当に行きたかった場所へは、子供たちを預けて大人だけで行くことにしたのです。

都心からは電車が便利
南町田駅前にある
 今年、アメリカのアウトドア用品の生協であるR.E.I.が日本に店舗を作ったのですが、それが南町田、母ちゃんの実家から30分とかからないところなのです。もちろん父ちゃんは10数年来の組合員、ただしこれまでカタログの通販ばかりでオーダーシートに会員番号を記入するだけでよかったから会員証というものを持ち歩いたことがないのです。だから今回は引き出しの奥から探してきたんです。
 さて、母ちゃんと二人で国道246号を走ります。去年までは町田駅前の『東急ハンズ』によく行っていたから走り慣れたもの。だけど今日は町田街道ではなくその先の国道16号を右折・・・ありゃりゃ、町田街道に右折しようとするクルマが繋がっているのはいつものことだけど、交差点の先も16号まで右側の車線はもういっぱいで右折車が割り込む余地がない。仕方ないから16号を横切って斜め前方の車の数が少ない道に入り、その先でUターンして左折で16号に入る作戦をとったのだけど、この16号が左端の車線が駐車場状態の大渋滞。
 ・・・つまり、このすぐ先の左側にR.E.I.を含むショッピングモール『グランベリーモール』があるわけなのですが、ここを目指すクルマが駐車場から繋がっていたというわけなのです。道路脇には誘導の警備員がいて、横にある立て看板には「グランベリーモール駐車場・2時間待ち」の文字が・・・とほほ、関越道の下り線で他人様を大変だな〜と思ったけど、今度は自分たちの番か。それにしても子供たちを預けてきて良かった。

 結局2時間までは待たなかったけど、駐車場まで結構な距離を進んで、ようやくグランベリーモールに。広い敷地に統一のとれた建物が並ぶ中を歩いて、ここだけデザインが異なるR.E.I.に。
 実を言うとL.L.Beanが日本に進出した時の自由が丘店と、その後横浜店にも何度か行っているので、それとある程度似たような雰囲気だろうと想像していたのだけど、L.L.Beanが一般にも受け入れられそうなカジュアルウェアが多いのに対して、R.E.I.は本格的なアウトドアウェアが数多く揃えられている印象でした。でも、サイクル用品やクライミング用品は品揃えがよいけど、いわゆるキャンプ用品は物足りない感じですね。既存の国内ショップの方が遥かに品揃えがいいと思います・・・カヌーなど水方面の用品が無いのも意外でした。

 そうそう、ここのウリが屋内でロッククライミングができること。それもよくある壁ではなく岩山が聳え立っているのです。ピナクルと呼ばれる13メートル余の岩山の前に行ってみると、小さな子供が登攀中でした。ヘルメットにクライミングシューズという一人前のスタイルで一挙手一投足を確かめるようにして登りきると、下で見ていた大人たちは皆拍手です。もちろんハーネスからロープを伸ばし、頂上付近に固定してある滑車を介して地上のスタッフが確保してあるので墜落はありません。まだ、墜落しそうになったときに岩肌に身体をぶつけないような姿勢も教えてから登らせているみたいです。
 ふむふむ、これなら父ちゃんも登れそうだな・・・しかし、大人があんなちびっこと同じルートというのはいささかカッコ悪い。あれは公園の遊具みたいなルートだもんな。やっぱり大人はオーバーハングとか岩の割れ目に指を突っ込むようなルートでなければいかんのかな・・・受付を見ると、5歳以上で身長100cm(もっとだったかな)であれば500円ほどでチャレンジできるそうです。ただしR.E.I.のメンバーとその家族は無料、おお、メンバーになっていて良かった。でも、父ちゃんの前で子供にチャレンジさせようとしている人と係の人の会話を耳にしていると、今日は夏休み特別企画(というよりも多客による制限だと思う)でメンバーの子供に限定しているとのことらしいです。父ちゃんは残念というか高いところで恥をかかずに済んだわけですが、その人はその場でメンバー登録をしていました。ううむ、やる気満々だなぁ・・・実際にやるのは子供だけど。
 ちなみに、父ちゃんは昔10ドル払ってメンバーになっていたのですが、今の登録料は15ドル。しかし、ここでは1,600円の日本円で払えるのです。円安の時はこっちが安いかもしれない。

記入してある住所は前の前の住所
でもDMは現住所に送られてくる
 母ちゃんはここで自分や子供たちのシャツを買い、父ちゃんも・・・と思ったけど、いつもカタログで見て気に入っていたカヌーの絵柄のTシャツが無い。でも、purAnaというブランドのTシャツがいい色だったので買ってきました。このブランドはクライミング用品のブランドで、小物入れとしてチョークバッグでも買おうかと思ったけどやめちゃった。これをもっていると「プラナのバッグ」・・・誰かが「プラダのバッグ」と聞き間違えるかな(^^)
 レジでお金を払うときに「メンバーですか?」と訊かれたので、会員証を提示。シアトルの本店に行く機会など一生ありそうも無かったので、まさか会員証を見せて現金で支払うなんて場面があるとは思わなかった、感激。・・・現金払いはクレジット払いより配当率がいいのだけど、ここでの買い物にも適用されるんだろうね。(題名に「15年目にして」とあるけど、本当はいつ会員になったか覚えていないんです。でもまあそれくらいかなってことで)

 ま、そのあとグランベリーモール内の他の店を覗きながら歩き回ったのですが、車道をまたぐ橋の上で(眼下には入場待ちのクルマの行列)休憩中のマクドのアルバイト君が感心したように
「すごいなぁ、こんなに混むなんて久し振りだなぁ! だって今日は平日だろ? お盆? へえ、お盆ってそんなに凄いの」


 翌日はお約束どおり子供たちを『コスモワールド』に連れて行き、もちろん遊んだ後は隣のクイーンズスクエアにあるL.L.Bean横浜店に(^^ゞ 我が家から一番便利で行きやすいのは軽井沢店なんだけど、あそこはアウトレットだから品揃えが期待できない。「たまたま欲しいものがあれば、買い」というわけで、3年前に買った帽子は、その後の横浜店のバーゲンよりも安かった。
 で、ここは「見てるだけ」のことが多いのだけど、前の日R.E.I.で見つけて値段の高さで諦めたベルトが(相対的に)すごく安かった。しかもこちらの色柄が好みに合っているので買ってしまいました。もともとL.L.Beanのカタログで見て欲しかったものなんだけど、このベルト一本のために送料かけて取り寄せるのはなぁと思っていたのです。


夏の陽射しでクマは熱くなっている
朝一番に行っても前日の余熱がすごい
 さて、その翌日はもう深谷に帰る日。道路が混む前に早めに帰ろう、でもその前に、と再びグランベリーモールに寄ることにしました。コンビニやコーヒーショップなどを除くほとんどの店が10時開店、でも駐車場は9時半に開くということがおととい貰ったパンフレットで判っていたので、9時半過ぎに着くように行ったら今度は嘘のようにスイスイ。 早めに着いたおかげでモール内の街路の雰囲気を楽しんだり、R.E.I.の入り口で通行人を気にせず記念撮影をしたり・・・ドアの取っ手がピッケルをデザインしたものだと知ってしまった。
 今度は子供たちも一緒だったので、例のピナクルの前に連れて行き「どうだ、登ってみるか?」と言ってみたら、颯は嫌がった。やっぱりね。
 よちよち歩きの頃は、公園に連れて行ってフィールドアスレチック風の遊具をやらせて大人が怖がるようなところまで登れるようにしたのだけど、だんだん知恵や知識がついて恐怖感というものを認識できるようになると苦手になってきたみたいです。母ちゃんは「あれだけ毎日公園に連れて行ってできるようにしたのに・・・」とがっかりしているのですが。
 すると結衣が「わたし、登る」とガッツを見せる。これもなんとなく予想できた反応でした。でも、結衣はこのときフリフリのワンピース。これでは岩登りは無理ですね。駐車場に戻れば家に帰るつもりでショートパンツなども積んでいるから着替えてこようかといったら嫌だと言う。賑やかなところでは綺麗な服を着ていたいというのは、やっぱり女の子なのかな。登りたい、けど着替えたくないという頑固状態の結衣を「じゃぁ今度また来た時に登ろう」となだめすかしてR.E.I.を離れ、お土産になるものを探しに他の店に行ったのでした。

 右の写真はガーデニングショップで見つけて買ってきた風のオブジェです。風が吹くとくるくる廻って・・・我が家は門の脇に風見鶏があったりして「風」が好きですね。颯の名前にも風が入っているし。