《2002.05》
 今年もやっぱり 

 『長者の森』に行ってきました。ゴールデンウィークに訪ねるのはこれで4回目、かなぁ。とにかくもう「今年のGWはどうしよう?」なんていう声が家の中で聞かれませんでしたからね。行くことが当然のようになってしまって、せいぜい話題になったのは「何泊するの? 3泊?」ということくらいです。
 去年、結衣の風邪の影響で3泊の予定を2泊にしたので(そのおかげで雪中キャンプを免れたのだけど)今年こそは3泊しようかとも思っていたのですが、今年は母ちゃんも仕事ができちゃって「家で後片付けをする日が1日欲しい」という声で、5月3〜5日の2泊3日でということに決めました。
 おっと、こちらで勝手に決めただけではいけませんね。これまでの経験から多分空いているだろうとタカをくくっていたのですが、一応念のために10日ほど前に電話してみたところ「あ、ここでは予約できないんですよ」と言われて役場にかけ直しです(父ちゃんのケータイには、ちゃんと現地と村役場の電話番号が登録してある)。電話口に出た男性はテキパキと応対してくれたのですが、今調べますからねと言った口ぶりの裏には意外と混んでいるような雰囲気が感じられました。
 まぁ、サイトは一応空いていたようですが「電源サイトはふさがっています」とのこと。あれっ、あそこの電源サイトは独占的に使うのではなくて、共同で使うんじゃなかったっけ?(電源料金の設定が無い) コードリールを持って行くから、声をかけて使わせてもらえばいいと思うのだけど、実際はどうなのだろう。今年からシステムが変わっているとか・・・。
鯉のぼりやイベントより
なにか食べたいのが目的

 なんて思っているうちに3日がやってきました。昨年の暮れから結衣がハムスターを飼っていて(やっぱり事実上、母ちゃんのペットになってしまった)、一時は連れて行くつもりでバスケット型のケージや使い捨てカイロを仕込んで暖かくなるベッドなども用意したのですが、狭いところで3日間も可哀想だし、冷え込んだり逃げられたりしても困るからと、従姉妹のお姉ちゃんに預けて出発です。
 コースはいつもの神流川遡上ルート。鬼石町から万場町、上野村を通って行く渋滞知らずのルートですが、陽気が暖かいせいか、例年よりは観光客らしいクルマも多いような気がします。
 今年は寄るのをやめようと宣言したものの、やっぱり万場町の「こいのぼり祭り」に立ち寄ってしまいました。道の駅をハシゴしながら行こうかと思っていたのですが、やっぱり小一時間ばかりまとまって休憩しながら遊べるところはここかなぁ。GW後半の初日ということでこれからイベントがいろいろと始まりそうなステージには目をやらずに、模擬店で食べるものを買って・・・颯にはこれもGWのお決まりのコースなんでしょうね。こいのぼり祭りに立ち寄って『長者の森』へ向かう・・・ワンパターンなんだけど、一年がめぐってきたことを感じるよすがなんでしょう。

 中里村の『恐竜センター』を横目で見て(今年は来場者が多いなぁ)上野村の道の駅へ。ここで木工製品を冷やかして・・・とあまりにも毎年おんなじワンパターンでは芸が無いですね。まだ時間も早かったので、このあと父ちゃんは進路を『川和自然公園』へ向けました。
 ここは、そう、昔父ちゃんが一人で来て鍾乳洞に入ったことがあったのだけど、その後観光化が進んで、谷間の向こうに『まほーばの森』というコテージのあるリゾート施設ができていたのですね。で、こちらとあちらを結ぶために『スカイブリッジ』という吊り橋が架かっているのです。『長者の森』からの帰り道で、下の国道からこの橋がチラッと見えるのですが、今まで「おい、今度あそこに行ってみるか?」と声をかけると即座に「嫌だ!」と言っていた颯が、今日は渡ってみたいと言い出すではありませんか。小学校3年生になって少しは度胸がついたのか、あるいは下から見上げるのとは違って、横から見てる分には高さの恐怖が薄らいだのか、ともあれ気が変わらないうちに皆んなで行ってみようと橋の上に行ったのですが、下を見ると股間が縮み上がりそうですね(^^ゞ
 『まほーばの森』側で役場だか農協だかの人がシイタケを売っていて、焼いたのを試食すると、これがめっぽう旨い。「今晩、これを焼いて食べようよ」と買って行くことにしました。
「今晩はどこかにお泊りですか」
「ええ、キャンプをするんですよ。『長者の森』で」
「ああ、あそこはいいところだからねぇ。ここから40分で行けるし」
 ・・・おいおい、長野県のキャンプ場を褒めていないで、地元をもっと宣伝しろよ。
シャボン玉は谷間に吸い込まれていった
 でも、ここで「田舎のしんせき村」という制度がまだ継続されていることを知って少し懐かしくなりました。当時のアイデア村長が都会の人との交流を図って始めたらしいのですが、父ちゃんも新聞で知って申し込んだのでした(決して都会に住んでいたわけではないけど)。
 おっと、時計はもうすぐ12時。そこのレストランの張り紙で昼間の毎正時に『スカイブリッジ』からシャボン玉を飛ばすということが書いてあったので、どんなことをやるのか見に行くことにしましょう。アスレチックで遊んでいた子どもたちに声をかけ(レストランについて来られなくて良かったなぁ。きっと何かねだられてた)て吊り橋の上に行ってみると、ほどなく手すりの脇に取り付けてあった黒い箱からシャボン玉が噴き出しました。この箱の存在には最初に渡ったときから気がついていて、そのときはスピーカーのようだなと思っていたのですが、まさかシャボン玉が噴き出す装置とは。
 この装置は間隔を置いて数台並んでいて、そのどれからも盛大にシャボン玉が噴き出しているのですが、この広々とした風景の前では微々たるものにしか見えません。遠くからシャボン玉を見つけて橋の上にやってきた人は皆、
「なんだ、子どもが遊んでいるのかと思ったら・・・こんな機械なんだ」

 お昼を回ったことだし、途中で少しつまんでいるとはいえ、また何か食べたくなってくる頃でもあるので、もうひとつのワンパターン『体験学習館』は素通りして『長者の森』へ。県境のぶどう峠を越えると、さすがに今年は散っただろうと思っていた桜がまだ少し残っていました(神流川沿いの山には、今年は藤の花が咲いていた)。

今年もサイトには鯉のぼりがひるがえる
 『長者の森』に着いて受付へ。ここである張り紙を見て父ちゃんは「あっ」と声を上げたのですが、その話はまた後に。すでに割り当てられていた サイト (去年まではここで選べたのだが)の番号札をもらってオートキャンプ場へ。
 今年は意外(と言っては失礼ですが)にも結構混んでいて、おそらく父ちゃんの予約電話はぎりぎりセーフだったのかもしれません。割り当てられたサイトは、昨年のGWに泊まったサイトの隣、キャンプにきてまでこんなに窮屈な思いはしたくないと思った三方を壁に囲まれた19番なのでした。いやはや、レイアウトには頭を悩ませた!

 去年考えていた通り、電源は20番サイトから引っ張ってきて、これに今回の新兵器である2電源冷蔵庫を接続します。これは4月のある日、某OD用品メーカーからのメールマガジンで「送料込・税別9,800円」という案内を見て、それだけなら「ふ〜ん」で終わっていたのだけど、同じ日に市内のイトーヨーカドーで7,800円で売られているのを見てしまい、「なんだ、こちらが安いではないか」と衝動買いしてしまったのですね。なんだか「ハメられた」気がしないでもないのですが、その後連日家庭でもビール冷却用に使っているのでまぁいいか(ことしはこういうのが流行っているのか、その後似たようなのがさらに安く売られている)。
2電源なのでキャンプ場はもちろん、車内でも使える
 もともとキャンプよりもドライブのときなんかに使うつもりだったのだけど、さすがにステップワゴンはカルディナよりも荷物が積める。今回はRV-BOX2連装で来れた上、ちゃぁんとこの冷蔵庫まで持ってくることができました。そして、これはやっぱり持ってきて良かったですねぇ。当たり前のことなのですが、常温で保存できて飲むときだけ冷えていて欲しいものは別に持って来れたのです。つまり、これまでだったら3日分のビールをあらかじめ冷やしてクーラーボックスの中に入れてきたのですが、今回は普通に荷室に積んできて、飲んだ分を補充すればいいのです。だからいっぱい持って来れる(^^) それにクーラーボックス自体にも余裕ができたので食品をいろいろ持って来れるようになって、八方丸く収まったという感じです。

 夕方はいつものように下のアスレチックで子どもたちと遊んで、上野村で買ってきたシイタケも含めて、焼き物中心の夕食です。「キャンプでカレー」とか「キャンプでバーベキュー」というのにうんざりして、鍋物や「皿に盛り付ける料理」が中心になっていた時期もありましたが、最近は炭火や焚き火で遊ぶことを再開し始めたせいか、バーベキューに戻りつつあるような気がします。ま、子どもと遊びながら落ち着いて煮込み料理なんてのも難しいでしょうがね。
 隣のサイト(3サイトを使ったグループみたい)からタラの芽のてんぷらの差し入れもありました。そういえば今年は陽気がいいせいか、山菜取りで山に入っているらしい人を割合よく見かけました。

 明け方、雨の音で目を覚ましました。群馬、長野、山梨の天気予報を総合すると、たいしたことはなくて一過性の雨のようです。我が家は「いざとなればクルマのがある」安心感もあってかキャンプにラジオを持ち歩かないのですが、最近は携帯電話のインターネット接続サービスが役に立ちますね。『長者の森』は早くからcdmaOneが使えたので、母ちゃんと2台でトランシーバー代わりに使っています・・・といいながら2日目の午前中、子どもたちと遊んでいる間に母ちゃんから呼び出されたのに気づかず、父ちゃんは信用を失ってしまったのでした。呼び出し音が聞こえなくてもバイブレーターで判るようにズボンのポケットに入れておいたというのに。
 去年も同じようなことを考えていたのですが、滞在中の一日を使って清里あたりに遊びに行こうかな・・・でも、2泊で間の一日使っちゃうとキャンプそのものが希薄になりそうなので、今年も丸一日をここで過ごすことにします。実際はテントの横でごろごろしているだけですけどね。でも、この「何もすることが無くてごろごろしている」ことも、ある意味では貴重なことなのかもしれません。本やパソコンに囲まれていると、たいして充実しなくても読書やネットサーフィンなどで時間を有効に使っているフリをしてしまうものです。

 そうそう、ここに着いたとき父ちゃんは受付で素晴らしい張り紙を見つけたのでした。それは午後3時から5時までの間、ロッジの浴場が一般開放されるというのです。これは前から望んでいたことなので万々歳です。なにせオートキャンプ場のコインシャワーは時間を気にしながら使わなければならないし、運の無い我が家はマトモにお湯が出たことが無いのです。
 午後になって再び雨が降り出し、ますますやることの無くなった我が家を含めたキャンパー数組が時間前に管理棟の受付に並び、入浴券を購入するやドッと丘の上のロッジへ。広くて綺麗な風呂場の天井が半分だけ古びているのを見て、開放された理由がわかりました。きっと昨年あたりロッジを改装して浴室を倍の広さにしたのでしょう。それでロッジの泊り客以外の人も受け入れる余裕が出たということだと思います。やっぱり浴槽の中で手足を伸ばして肩まで湯に浸かれるというのはいい気分です。
 買い物をする店や温泉まで遠いのが『長者の森』の欠点でしたが、風呂に入れるようになったことで、ますます滞在しやすいキャンプ場になった気がします。滞在が長引いて食糧が足りなくなったら、そのときは思い切って観光を兼ねて山を降りればいいですから。

雨の日は煙が目にしみる
 雨で濡れた遊具では遊べなくなってしまったので、焚き火でジャガイモを焼いたりしながらのんびりと夕方を過ごします。キャンプそのものの記述を端折っているようですが、特筆することも無く、いつものように(?)平穏に過ごしていたということです。そういえば今年は寒いとは感じませんでしたね。うっかり温度計を持って行くのを忘れてしまったのですが、夜中に寒くてガタガタ震えるということはありませんでした。ひょっとすると夏に泊まったときよりも朝方の冷え込みが無かったんじゃないかなぁなんて冗談も出るほど。
 その代わり、雨には降られた。ザァザァ降ってテントに閉じ込められることが無かったのは良かったのですが、朝晩降られてしまい、3日目の朝も雨でした。  これまた幸いに起きて行動を始めるときには晴れたのですが、我が家のサイトはこのキャンプ場で一番遅く朝日が射し込むサイトのひとつ。今までだったらすでに日のあたっている空きサイトを利用して干したりしてたのだけど、今年はまだみんな使っているのでそうもできない。
 けっこう早起きして少しずつ片付けていたのだけど、撤収が終わるのはずいぶん遅くなってしまいました。まぁ、これはテントを乾かしていただけではなく、テキパキできない我が家の性分みたいです。いつも撤収に時間がかかって、気がついたらさっきまで朝食を食べていた人がもうクルマに荷物を積み終えている、なんてことがしょっちゅうだもんなぁ。

 それでもお約束の時間内には片付け終えて、アスレチックで遊びたがる子どもたちを叱り飛ばして(どこの家庭も、子どもが「もっと遊びたい」と言っているみたいです)『長者の森』に別れを告げ、国道に向かって降りて行きます。
 今年は、清里にでも寄って帰ろうと思います。

 前のほうで書いたように、本当は3泊して間の一日で食糧調達も兼ねて、なんて去年も思ってたんですけど、結局2泊ということになったので、最後に寄って帰ろうかと思ったのです。
電柱と電線が邪魔だが仕方ない
 いつもは右折する国道を左折、海ノ口から坂道を登れば八ヶ岳の眺めが素晴らしい高原です。長野・山梨の県境を越えればそこは清里。うわぁ、クルマが多いなぁ。
 女性雑誌で紹介される観光地が苦手な父ちゃんは、どこへ行っていいものやらよく判りません。とりあえずカーナビにいくつかの観光スポットを登録しておいたのですが、どこがどれやら。気がついたら清里の中心部と通り越してしまったようで、目の前に現れた標識を見て「おお、これがあの有名な『丘の公園』か! よし、ここへ行ってみよう」

 と入ってきたものの、『丘の公園』ってキャンプ場が人気があって、クアハウスがあるという程度しか知らない(^^ゞ  いくら人気があっても今日はキャンプするわけでもないし、キャンプ場は奥のほうにあって「利用者以外進入禁止」みたいな雰囲気だったので入り口近くの駐車場にクルマを停め、ソフトクリームを食べながらパターゴルフ場の向こうにそびえる富士山を眺めて帰ってました。
 で、戻りながら、来る途中で見つけたレストランと子供向けの乗馬が一緒になったようなところに寄って、子どもたちに「お馬さん、乗ってみる?」と水を向けると二人揃って「うん!」
ヘルメットをかぶると格好良く見える
 初日の『スカイブリッジ』もそうだったけど、今までだったら物おじとか尻込みしていた颯が、ずいぶん積極的になってきたなと感じました。でも、相当緊張したみたいですね。幸い颯の乗った馬の手綱を引いてくれたのは傍目にも(馬と子どもの)扱いに手馴れていると判るお姉さんだったのですが、一週回り終えた後「固まってました」と報告してくれました。
 結衣は元気です。半ば意地を買ってカラ元気という気味もあるのですが、得意そうに一周を回ってきました。
 このレストランはバーベキューレストランで、各テーブルの脇にガーデンパーティ用の大きなバーベキューグリルがあって、鉄串に刺した肉や魚を焼きながらワイン(ビールでもいいけど、ワインが似合いそうだな)をという店で、それはそれで上品な雰囲気なんだけど、なにもキャンプの帰りにバーベキューってこともないよなと、食事はしないで出てきてしまいました・・・クルマの運転もあるしね。
 ええっと、清里であと有名なのは・・・萌木の村ってのがあって、これはさっきも前を通ったのだけど、駐車場の空きを待って並んでいるクルマが道路に行列をなしていて、とても立ち寄れる雰囲気ではないのです。もう一回通ったらさらに行列が酷くなっていたのでパス。やっぱり我が家に「観光」は合わないのかな。

SF的な風景が広がる
 野辺山に戻ってきて『電波観測所』にも寄ってみました。これは遠くから眺めるだけかと思っていたら、敷地の中に入って、一部建物にも入れて、そこは資料展示してあるのでした。なるほど、国民の税金を使っているのだから成果や内容を公開するのは当然といえば当然ですね。
 その隣に立っている村営の『ベジタボール・ウィズ』というのは期待はずれでした。「農村文化情報交流館」という正式名称から想像される展示は見つからず、「CGで宇宙や大自然をバーチャルトリップ」という謳い文句のシアターやフライトシミュレーターは料金も高く、観光客はともかく、地元の人の役に立つのは「村役場支所」くらいですね。

 どうせ明日も休みだから今日は家に遅く着いてもいいと思っていたけど、なんだか疲れてきたので、そろそろ家路をたどることにしますか。GWを一日残してと考える人は多いので高速道路もそろそろ渋滞が始まっているようです。
 ここから最短ルートで帰るのは、やっぱり『長者の森』の前を通って来た道を引き返すルートなのですが、なぜかカーナビはそのルートを嫌がって佐久経由を奨めます。こちらも新しいクルマで高速道路を走ってみたい気もあったので軽井沢辺りで渋滞することを覚悟の上で上信越道を走ってみることにして、出発! ・・・と、走り出してしばらくすると車内からトイレ行きたいコール。
 さっきコンビニでサンドイッチ買ったときに済ませておけよ・・・たしかもう少し先にあのパン屋さんがあったはず。
 観光客や地元の人で賑わっているパン屋さんに寄ってトイレを拝借し、クルマに戻りながら「FCAMPのメンバーで、駒出池のキャンプ場に行く人がいるんだけど、その人もこの店によく寄っているみたいだよ」と母ちゃんに話しかけるその脇を「きゃんすて」を貼った車がスー。我が家のクルマの隣に停めて降りてきたのは、たった今ウワサをしていたモスリンさんでありました!! すっごいタイミング。
 モスリンさんとは、5年ほど前に那珂川の「かつら」でキャンプオフしてたときに立ち寄ってくださったとき以来ですかね。いやはや、こんなことってあるもんなんだ。

 パンを買ってぶどう峠経由で帰るというモスリンさんと別れて、我が家は一路佐久へ・・・とはいかず、やっぱり「東信州にきたならツルヤ」に寄って、ドレッシングとジャムを買ってしまった。こんなことをしているうちに渋滞がだんだん発達してくるのだろうな。
 で、我が家は小海−佐久間はR141ではなく千曲川を挟んで並行する県道2号線を走ることが多いのですが(渋滞の心配は無いが、ところどころ対向車とのすれ違いができない場所があるほど道が狭い)、途中の臼田駅前から線路を渡って県道120号に抜けるのがR254、内山峠に向かう近道なのです。上信越道を下仁田ICから使うのであれば当然この道なのですが、今回は敢えて余分な料金払って渋滞に巻き込まれることを承知でそのまま佐久市街へ、佐久ICを目指します。

 どういう気の迷いだったのでしょうね。なんとなく内山峠から下仁田までの道を走るのが面倒くさいと感じてしまったのです。今思うと、もしここで渋滞につかまったらという不安があったのかもしれません。考えたらGWの終わりって、いつも思わぬところで渋滞にはまっているのです。だったら初めから判っている渋滞に向かったほうがいいかも。
 予定通り(^^ゞ 佐久PAから軽井沢ICまでは渋滞でした。この先の吉井ICから再び渋滞が関越道にまでつながっているらしいのですが、我が家は吉井ICで降りるから大丈夫のはず・・・案の定、渋滞の最後尾が見えたとき、吉井ICの出口はなんとかその手前にありました。
 ここでR254に出たら藤岡市内で渋滞につかまるのは過去に実証済みです。我が家は3年ほど前に見つけた県道農道を通ってスイスイと・・・あれ、クルマがつかえているぞ。
 カタツムリのようにじりじりと前に進み(母ちゃんが道路脇のホームセンターに用足しに行って帰ってこれた)先の様子が見えてきてようやく、藤岡市街から鬼石に向かう県道が渋滞しているためにこの道路からの車が合流できずにいるのだと判明しました。でもね、この県道がどうして渋滞するの? 鬼石から先は万場町、上野村、住民が揃って藤岡に遊びに行って帰るにしてもそんなに人口はないし(失礼!)、観光客が夕方押しかけるところではないですよ。きっとこの先で事故でもあったのだろうと思いながら渋滞に身を任せること一時間あまり。3kmほど進んで、これが自然渋滞だということが判明したのです! 鬼石町の浄法寺という交差点で、渋滞は我が家が行きたい方角に左折してました!!
 この信号で左折して神流川を渡った先でまた信号があるのですが、この間が約400m。つまり先の赤信号で繋がったクルマの列が400mを越えると、後の信号が青でもクルマは進めない。で、前のクルマが無くなっても今度は自分が赤信号で進めない。というタイミングの悪さが重なって大渋滞を引き起こしていたようなのです。もちろん、いつもよりクルマの量は確かに多かったからこうなったのでしょうけど。この信号機が渋滞の原因だったのは、ここを過ぎたらこれまでの渋滞がウソのように雲散霧消してしまったことで明らかです。
 で、あとで気づいてゾッとしたのですが、もし我が家が来た道を引き返すルートで帰って来たとします。すると反対側からこの交差点に向かうことになって浄法寺は右折になります。藤岡から来た左折のクルマでさえ先がつかえて曲がれないのですから、右折のクルマはせいぜい信号が変わるときに1、2台強引に曲がるのが関の山です・・・ってぇことは、渋滞知らずとタカをくくってぶどう峠越えをしようものなら、ここでとんでもないことになっていたかもしれません。もちろん、この渋滞を察知して手前で神流川を渡ってしまえば大丈夫なのですが、こんなローカルなスポットの交通情報は手に入らないのですからね。

 まったく、GWは思わぬところで渋滞が発生するものです。