自転車を買って、ちょいとそこまでスタンプラリー |
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「夏休みになったら、結衣の自転車買わなくっちゃね」
そうでした。もうずいぶん前から買い替えが話題になっていたのですが、どちらかと言うと颯に比べてそれほど自転車に乗りたがっていないせいか、気になってはいたもののついウヤムヤになって「新学期になったら」「ゴールデンウィークが終ったら」と先送りにされてしまっていたのでした。あまり乗りたがらないとは言え、さすがに幼児用の自転車では結衣の体格では乗り難そうなので、思い切って買うことにしますか。
「前に見に行った『トイザらス』に行こうか?」
「そうだね、でも、その前に花園の『セキチュー』にも寄ってみよう。あそこも在庫が多かったみたいだから」
「じゃぁ、ついでに熊谷の『八木橋』にも久しぶりに行ってみたいな」
という、ごくありふれた「休日にお買い物に行く」というプランの裏で、父ちゃんのもう一つのプランが進行していたのでした。
なぁんて言うと大掛かりな陰謀をたくらんでいるかのようですが、7月から始まった『関東「道の駅」スタンプラリー』で、近郊の道の駅を回ってしまおうというものなのですね。開始間もない7月2日に『おかべ』にスタンプ帳を貰いに行って、まずは1個。20日に子供たちの学童保育所のキャンプに行く途中の休憩ポイント『くろほね・やまびこ』でもう1個と、すでに2個は押しているのでした。
家を出て、花園IC近くにあるホームセンターを一度通り過ぎて『はなぞの』に向かいます。ここは道の駅ができる前から隣接の農産物直売所が人気で(わざわざ関越道使って東京から買い物に来る人もいた)、我が家も今の家に引っ越してきた当初はよく来たものです。それもあって道の駅の駐車場はいつもいっぱいですね。地元の祭り屋台を展示してある・・・と言うと格好いいけど、つまり普段の倉庫ということですね(^^ゞ
我が家からすると隣町なのですが、こうやってあらためてガラス越しに展示してあるのを見たり、土産物コーナーの商品を見ていると「へぇ、こんなものがあるんだな」と妙に感心してしまいます。
この後の予定もあることだしと道の駅を後にしてホームセンターへ。
結衣が乗れそうな大きさの自転車は思っていたほど種類がなく、本日の特売として9,800円で売られていたのが可愛いパステル調の色で、この中から選んでくれたら親としては嬉しいなと思ったのですが、そんな思惑に気づくはずもなく、結衣が気に入ったのは12,800円のヤツ。見たところ特売品の物と同一なんですよ。フレームや使われている部品もおんなじ。ただ、色がツートンになっているのが違って、いくら中身が一緒といっても、見た目の違いが歴然としてしまうのですね。で、結衣はこっちがお気に入り。
ただ、全体にパッとしないと言うか、どこにでもありそうな感じだったので、この場であわてて買うのはやめて「この中で選ぶなら、これ」という候補を決めて、とりあえず先に進むのでありました。他と比べてやっぱりこれに決めたならもう一回来ればいい。
5分ほど走れば次の道の駅『かわもと』。ここも元々農産物直売所だったところです。そこの駐車場を広げてトイレと休憩所を作って道の駅になったわけですが、関係者が気を悪くするかもしれないけど「それだけ」のところです。よくここが道の駅に認定されたよなぁと思えるほどあっさりしているのです。
まぁ確かに村おこし町おこしの拠点であったり雇用機会の増大とかでハイテク装備やデラックスな道の駅が次々とできてくる中で、「トイレ休憩」という原点を追求しているのはある意味ではすがすがしいことかもしれませんが、ちょっと愛想がなさ過ぎるような気もします。
というわけでスタンプを押したら、はい出発です。
熊谷で一度R140から離れて市内に入り、デパートに寄ったり昼食を食べたりしてR17バイパスで再びR140まで戻ってくると、その交差点が『トイザらス』です。ここは本来玩具店なので、子供用の自転車でも実用車風のよりもMTB風のものが多いですね。女の子向けにもピンクのハイビスカスのイラストをあしらった格好いいのがありました。こういうのに乗ってボーイッシュで活発な女の子もいいなって思うのだけど、結衣には気に入らないらしい。
どんなのがいいかなぁ、なんて見ていたら母ちゃんが面白いものを見つけました。青い色で実用車風に地味なのですが、サドルが昔の革製を模した茶色で真鍮のリベットもあしらってあるのがどことなく上品な雰囲気。そのくせブレーキは一般的な前サイドプル・後バンドではなく、前後Vブレーキに外装6段変速とMTB仕様。そしてお値段が14,800円・・・と書かれた札に「現品限り2,000円引き」と書き添えてあるではありませんか。さっきの12,800円と比べて装備もいいし質感も上級です。あきらかにモノが違う。
現品限りで24インチしかないというのがネックで結衣にはちょっと大きいのですが、親としては少しでも長く乗ってもらいたいので無理してでも大きいのを買いたいのですね(^^ゞ それに経験上、じきに周囲の友達が大きい自転車に乗るようになって「まだそんなに小さいのに乗ってるの」と言われるので、とりあえずできる限り大きいのを買うというのが必要なのです(そうすれば今は自分が「まだそんなに小さいのに乗ってるの」と言う立場になる・・・結局は買い換えた時期によってお互いサマなのだ)。本気で自転車に乗りたい子供だったら、大きすぎる自転車にだってしがみついてでも乗ってしまうものです。
サドルの取付金具を逆さまに付け替えると
さらに3cmほど低くすることができる(裏ワザ)
結衣の場合は本気で乗りたいという気持ちが少々希薄で、これがいいのかなぁと迷っている様子なので、「これ上品だなぁ」「素敵だなぁ」と持ち上げてその気にさせて半ば無理やり「これがいい」と言わせてレジへ。ところがなんと、14,800円から2,000円引いてくれるのかと思ったら、2,000円引いた値段が14,800円なんだということが判明。紛らわしい値札つけるんじゃないよ。でも、それだけ出してもいいと思えるほど素敵な自転車だったので買って帰ることにします。
自転車をクルマに積んで、R140をさらに太田方面へ。5、6分も走れば次の道の駅『めぬま』に着いてしまいます。道の駅ってのは、無い地域ではとことん無いけど、続けて設置してある路線てのがありますよね、2000年の暮れに行った房総半島もそうだった。さっき村おこし町おこしの拠点って書いたけど、隣町で道の駅作って成功しているのを見ると、「よし、おらが町でも」って気持ちになるんでしょうかね。山梨県側も含めて、このR140は道の駅が結構多いのです。
この『めぬま』は、去年のスタンプラリーでは日没後にスタンプを押すためだけに寄ったので、ゆっくり中を見たのがこの日が初めて。地元の妻沼町が「日本第一号の女医」を輩出した町なので、それにちなんで「日本で初めて○○した女性」の写真パネルの展示がしてありました。衆議院議長になった土井たか子サン、エベレストに登った田部井淳子サンなどなど。こんなのを見ていると朝の『はなぞの』でもそうだったけど、なんだかドライブ旅行に来てどこかの博物館を見学している気分ですね。自転車を買った帰り、家から20分のところなんですけど(^^ゞ
当日はカメラを持って行かなかったので
後日再訪・・それだけ近所ってことだ
(携帯電話のカメラで撮影)
『おかべ』を含めて、家から20分ほどで行ける範囲に4か所も道の駅があるというのは恵まれているんでしょうなぁ。東京には全然無いもんね。
そういうわけで10個くらいは難なくスタンプを集められそうなのですが、目標にしている20個はある程度その気になって旅行しないと厳しそうですね。12月15日の締め切りまで、はたしていくつ集められることでしょうか。
内容とは離れますが、この章のタイトルを読むときに「メロディに乗せて読んでしまった」人はいませんか(^^)