《2003.08》
 雨の秩父札所めぐり 

 最初に書いておきますが、昨年末に道の駅やスタンプラリーについて書いたときに参考になるサイトを探していたら、結構いろいろ個人サイトがあったので愛好者が多いのだなと感心しました。なかでも『道の駅をたずねて何千キロ』というサイトはデータ量が豊富で、しかも整理されていて、もちろん読み物としても愉しいという、素晴らしいサイトでした。とても足元にも及ばない我が家のレポートですが、地図の表示方法など、いろいろとお手本にさせていただきたいものだと思います。

 ・・・なぁんて書いちゃったら標題の『秩父札所めぐり』ってのがお寺さんを回るのではなく、道の駅を回ったというのがバレバレなんだけど、実はそういうことなんです。
 7月に新潟に行ったからお盆休みにはどこへも行かない、家で交通渋滞のニュース見てニタニタ笑っている。と宣言したものの、家にばかりいたのでは退屈です。それに今年の夏は雨ばっかりで気が滅入ってくるしね。
 父ちゃんの夏休み初日の8月13日は結衣の自転車を買いに行ったり(と言いながらスタンプラリーも楽しんだのは既報の通り)するので、次の日に秩父方面のドライブにでも行こう、14日なら帰省ラッシュとUターンラッシュの谷間で道路もすいているかもしれない。今年の元日に信州に行ったら道路がすいていたことに味をしめてそう考えたのですが、実際にはそれに雨が加わってガラガラってわけではないけれど、かなり走りやすかったです。まぁ、長瀞・秩父方面は帰省客より行楽客が多いから、「谷間」ってのは当てはまらないかもしれないけど。

道路はポイントや経由地を直線でつないだだけで
実際の軌跡とは一致しません
 秩父まで一本道だから(実際には寄居で県道から国道に合流する場所がある)と母ちゃんに運転を任せて雨の中を出発です。行楽シーズンには花園か寄居あたりで「こりゃぁ駄目だ、家に帰ろう」と渋滞した経験が過去に何度もあるのですが、この日は読みが当たってスイスイと秩父へ。裏道抜け道を駆使する必要も無く、あっさりと道の駅『ちちぶ』に着いてしまいました。やっぱり行楽客らしい雰囲気の利用者が多いみたいですね。バイクの集団や銀色に輝くエアストリームも停まっていました、格好いいなぁ。
 今日はドライブ目的で出かけてきているから、立ち寄り先は屋内施設ばかり。雨が降っていて、遠くの景色は楽しめませんが、遊べなくて困るということはありません。駐車場から建物まで走っていって、スタンプをポン。はいはい、あまりいろんなものを見ないように・・・行く先々で土産物や食べ物をねだられるのはかなわないからね(^^ゞ

 これより先は父ちゃんが運転を代わって、次の目的地である『荒川村』へ。ここは国道からちょっと入って秩父鉄道の踏切を渡ったところにあるのですが、父ちゃんは道の駅ではなく、隣接する『あらかわビジターセンター』のほうにクルマを停めます。道の駅でスタンプを押した後は、こちらでしばらく遊んでゆくことにするためです。
これもネイチャーゲーム?
 正式名称・埼玉県あらかわビジターセンター(東京の足立区にも『荒川ビジターセンター』というのがあるそうな)は、簡単に言えばこの地域の自然とふれあうための施設でありまして、見るだけでなくさわって遊べる展示には自然を楽しむヒントがいっぱいなのですね。また、自然解説員が「教える」のではなく「一緒に遊ぼう」的な雰囲気で接してくれるのが気分良く、去年の正月にここに来たときに思いがけず雪が降ってきて長居してしまったのですが、そのとき結構楽しかったから、今日もここで遊んで行こうと思って寄ったのです。子どもを持つ親としては、内心、夏休みの自由研究のヒントでもつかんでくれればと思っているのでけど、親の心子知らずって言うからね。
 展示物で遊んでいると解説員の一人が「今日は雨だから、雨の日しかできないことをやりま〜す」とイベントのお誘い。本当はどこかに探索ウォークの予定らしかったけど、雨が降ったので予定変更したんですよとのこと。で、何をやるのかというと、3色の絵の具を使ってハガキ大の画用紙に絵を描き、それを軒先から落ちる雨垂れに打たせてにじみ具合や色の混ざり具合を楽しむと言う趣向らしいです。照れ屋で面倒くさがり屋の颯は嫌がったのですが、そそのかすとその気になるのが結衣。父ちゃん母ちゃんも参加することにします。
 この様子を写真に撮ろうかと思ったのですが、しまった、デジカメにメモリーカードが無い! もともとカメラにセットしていたのが新潟旅行の写真を記録したままのカードで、データ消失のトラブルを恐れてそれを外し、予備のカードを使うつもりだったのですが、その予備カードを持ってくるのを忘れたのです。参ったなぁ・・・と、いいことを思い出しました。カーナビのメモリーカードがデジカメと共通のメディアなのです。さっそくクルマから外してきてパチリ。もちろんこのカードにはインターネットでダウンロードした今日の目的地の情報も入っているので、このあと運転中はカーナビで、クルマから降りるときはデジカメでと、カードの使い回しをする羽目になるのでした。
 さて、楽しんでいるうちにお昼が近くなりました。荒川村は蕎麦の里ということですので、どこか蕎麦屋さんと思っているのですが、この雨の中を移動するのは面倒くさい。ちょうど道路の向こう側にも一軒あったので、クルマをそのままにして歩いて道を渡ります。この蕎麦屋さんは秋には庭でブドウ狩りもできるようです。
父ちゃんにとっては
SLなんて珍しくも何ともないのだが・・

 お腹が落ち着いたところで再び道の駅巡りのドライブです。一本道とは言え、カーブが続く山道になってきます。去年の正月はシャーベット状の雪にヒヤヒヤしながらここを登って行ったんだっけと思い出しながら『大滝温泉』に到着。スタンプを押すと子供たちの「腹へった」コール。おいおい、今さっき昼食を食べたばかりじゃないか。
 結局押し切られてタコ焼きなどのスナック系、温泉はここではナシよ。
 このまま山を登って行ったところでこの天気じゃ景色は望めないからと、今回も三峰神社参拝は中止、ここでUターンです。
 登ってきた道を引き返しながら時計を見ると、そういえば今頃は・・・思いつくことがあって国道を離れて秩父鉄道の三峰口駅に寄り道です。すると、ありました。折返し運転の蒸気機関車がホームのはずれで時間待ち、観光客が機関車を取り囲んでいます。
 実はさっきのビジターセンターにそこの前を通るおよその通過時刻が掲示してあって、それから判断してこの時間なら三峰口駅で待機中だなと思って寄ってみたのですが、こんなに間近で見られるとは思いませんでした。熊谷駅だと入場券買わなければホームにも入れないけど、ここならフリーパスで、写真を撮るには周囲の雰囲気もいい(今日はあいにくの天気だけど)。子供たちは運転台に招き入れてもらって思いがけない、そして嬉しいハプニングでした。

 R140に戻り、ビジターセンター近くまで戻ってきたところで左に入り、両神村に向かいます。次の道の駅『両神温泉薬師の湯』ではお湯に入って行くことにして、入浴券を買って中に入ったら、ロビーで颯の同級生の女の子にバッタリ。彼女はお湯から出てきたところのようです。偶然ってのは不思議ですねぇ。これが三峰口で寄り道してSL見てなかったら、同じ日にここに来ていても会えなかったかもしれない・・・こう言うと、結衣が「ううん、ワタシはお風呂の中で会えたと思うよ」
ここから石炭を入れるんだよ・・パカッ

 去年の秋、山梨から颯と二人でスタンプラリーをしながら走ってきたときは、R140とここを往復したのですが、きょうはこのまま先に進んで吉田町方面に向かえばいい。『大滝温泉』で折り返したけど、基本的にはグルッと右回りに円を描くようにコースを組んでいるのです。そして、気づいたら本日立ち寄る道の駅はすべて道路の左側に位置していて、反対車線を横切ることなく中に入れるという運転しやすいルートになっていたのです(山道や細い道は父ちゃんにとって「運転の楽しみ」です、はい)。そんなわけで本日最後の目的地『龍勢会館』も(反対側にも駐車場はあるけど)向かって左側。
 この「龍勢」というのは地元椋神社のお祭で打ち上げられる超特大のロケット花火のようなもので、ここはその資料館というわけです。今日は子どもの夏休みで、ビジターセンターもそうだったけど、少しは絵日記に描けそうな体験をさせなくっちゃという気持ちも働いて、入館料を払って中に入ってみることにします。ただ展示品を見て回るだけかと思ったら、女性ガイドがちゃんと説明してくれ、その口上が楽しかった上に祭りの日の打ち上げの様子を伝える映画が結構見ごたえがあって、思っていた以上に楽しめました。

 お盆休みは家にいるって言っておきながら、結局こうやって遊んでしまうんだなぁ。

 
 
 冒頭にも書きましたが、『道の駅をたずねて何千キロ』というサイトは本当に素晴らしいと思っています。また、当サイトでの地図作成には『白地図 KenMap Ver5.0』という、これまた素晴らしいソフトを役立てております。感謝!