《2004.07》 ■ 半径1時間圏内をつぶせ 

 7月です、いよいよ『関東道の駅スタンプラリー』が始まりました。正式アナウンスはまだ見ていないのですが、きっと始まったのでしょう。今年は「ドライブのついで」から「ちょっと本気」になっていますので、標題にもあるように「まず近くの道の駅を押さえる」作戦でスタートすることにしました。7月に入って最初の週末である7月3日、子供たちを連れて出陣です。


紙漉き体験など、子連れで訪れたい場所
おがわまち
 ここを今年のスタート地に選んだのは、昨年ここを最終ポイントとしてラリー賞にエントリーしたからです(その後仕事で出かける用事ができて、開催期間中にさらにゲットする機会があったが)。昨年のスタンプ帳によると9時30分から開設とのことなので、それに合わせるように家を出発。途中左手に『かわもと』を見ながら(なんと、ここへは10分で来れるのか…道の駅過疎地に住む人に較べて地の利を感じる)「あとで寄るからね」と『おがわまち』に着いたのはまだ5分ほど前でした。
最初のスタンプ!
 でもまあ既に職員がいるようなので伝統工芸会館に入って行くと、スタンプ帳もスタンプも広場の向こう側にある物産センターにあるとのこと。あれ、今までここでスタンプ押してたのになぁ。とにかく今年は各賞応募受付のみみたいです。
 物産センターに行き、レジでスタンプ帳をもらいます。カウンターの向こうの机の上には真新しいスタンプ帳が10冊か20冊ずつ縦横に向きを変えて積まれており、配る方も気合が入っているなぁと感じさせました。3月27日、関越道に嵐山小川ICが新設されたので、ここまで高速道路で来て秩父路彩甲斐街道のスタンプゲットを目指す人もいるのではないでしょうか。
 と勝手に考えてしまうのですが、まだこの時間の道の駅は静まり返っておりました。散歩の途中ベンチで休んでいるご近所風の人や、ホントにトイレ休憩だけで立ち寄った感じのドライバー。
 子供たちは自動販売機でジュースを買い、次の目的地に向かって出発です。

アルプスの山荘風
前にあるのはウチのクルマではない
はなぞの
 小川からならR254を通って川の博物館の脇で荒川を渡るコースだなと思っていたのですが、意外と遠回りなので昨年暮れに逆向きで走った男衾(おぶすま)を経由して花園IC近くに出る道を使うことにします。これだとちょうどホームセンターの前を通るので買い足してゆきたいものも手に入ります。
 さて、この道の駅はいつも混んでいるのでクルマを停めにくいのですが、今朝はうまい具合にスペースがすぐに見つかりました。ここは道の駅に認定される以前から農産物販売所が大人気で(わざわざ東京から来る人もいるほど)、みなさん大きな買い物袋を両手に下げて歩いています。もちろん子連れオヤジはにはあまり興味がない場所なので、こちらは特産品展示販売所(『アルエット』というヨーロッパの山荘風建物なのだが、地元の祭りで使う祭屋台の収納庫を兼ねている)入り口を入って右にあるスタンプにまっしぐらです。
祭屋台の収納庫も兼ねている
中に入ると見ることもできる
 ここでトラブル発生が発生しました。スタンプラリーとは直接関係無いのですが、デジタルカメラの電気が切れて前夜のうちに満充電しておいたものと取り替えたのにこれも「電池切れ」表示。五十沢の時と同じです。このカメラ、シャッターに指をかけるといきなり「設定モード」に切り替わったり、寒かったり暗かったりするとシャッターが落ちるまでのタイムラグが30秒くらいになったりと不調が目立つのですが、今日もまた始まったばかりで使えなくなってしまいました。仕方ありません、携帯電話内臓のカメラで代用しますか。
 と覚悟を決めて次へ向かいます。

かわもと
 先ほど我が家から10分で来られることが明らかになった道の駅ですが、正直言ってあまり来たいとは思わないところです。「もともとあった農産物直売所が駐車場をきれいにして、トイレと無人休憩所を併設した」感じでして、農産物直売所も『はなぞの』が近くて賑わっていますので、こちらは静かです。というわけで我が家も無人休憩所に置いてあるスタンプを押しただけですぐに出発です。
 さきほどの『はなぞの』では手製のスタンプ帳に押印している子供(でも、まもなく母親がラリー用のスタンプ帳をもらってきた)がいましたが、ここでも若いカップルがスタンプを押していました。去年はあまり同好の士に出会わなかったような気がするのですが、今年はいきなり、って感じです。
ウチの颯さえも
ここを「八百屋」と呼んでいる
 さて、このあたりは我が家の生活圏と言ってもいいところなので、わざわざカーナビに目的地をセットする必要もないですが、いちおう気持ちを引き締めるために(?)立ち寄る予定の駅をセットしてルート検索させていたのです。で、そのカーナビの画面を見てビックリ。次の『めぬま』までは一本道だと認識していたのですが、カーナビが誘導するルートは実に複雑にあちこち曲がっているのです。左折して籠原の自衛隊の前に出て右折してR17、玉井の田圃道を右に行って左に行って…こう書かれても判らないでしょ? こっちは地元だから知ってる道だけれどね。たしかに国道は一本道ですが、途中で大きく左にカーブしています。だからカーナビが示す道のほうが距離が短くて済むのかもしれません。意外な発見ではありました。でもね、生活道路をウネウネ行くよりは片側2車線の国道をスイスイ走った方が速く着くと思うよ。

めぬま
アイスクリームを食べていると
下でスタンプを押している人がいた
 道路の中央分離帯があるせいで、熊谷から太田に向かっているクルマが出入りするには判りにくいというか面倒くさいところです。熊谷側にある交差点を利用して、道の駅の外周を回り込むようにして出入りしなければなりません。道の駅にしろ観光ポイントにしろ「左側になるように」ドライブコースを組む父ちゃんにとっては厭なところです。
 でも、ここには美味しいアイスクリームがあります。子供たちもこれが今日のお目当ての一つでしたので(父ちゃんがアイスクリームを餌に誘い出した?)スタンプも押さずにまずは2階に登ってアイスクリーム。父ちゃんは「胡麻(小倉よりは甘さ控えめで上品な和風味なんです)」、結衣は「ねぎらい(ネギとライチ…ほんのり爽やかで父ちゃんも大好き)」、そして颯は…「バニラ(こいつはどこへ行ってもこればっかりのような気がする)」
 アイスクリームを食べていい気分。おっと、肝心のスタンプを押すのを忘れないようにしなくては(^^ゞ
 再び道の駅の外周を回って、直接次の目的地向かうならこの交差点を直進して市道県道を走ればよいのですが、ちょっと寄って行きたいところがあるのでR470を太田に向かうことにします。ああ、出入りが面倒くせぇ!

全体の雰囲気が「古代風」
裏手には歴史公園もある
おかべ
 太田市の高林という場所に立ち寄ったので、同じ道を戻らずにR354で尾島町に向かい、利根川を渡って深谷市に。そこからローカルな道を走れば『おかべ』の前に出られるのですが、ここでまた寄り道したのでR17経由になりました。バイパスではなく旧道の方。
 この道の駅も『はなぞの』に負けず劣らず賑わっていて、いつもクルマを停めるのに苦労するところです。我が家にも時おり新聞の折込チラシが入ってくるのですが、朝7時からやっていて野菜が安い! 旨い蕎麦屋がある!(本店は諏訪の方らしいけど、それがなんで埼玉に?) 我が家もたまにお昼に蕎麦を食べに来たりするのですが、今日はお蕎麦はナシよ。
観光案内やらライブカメラなど
いろんな情報が得られる
 代わりと言ってはナンですが、ここでまたアイスクリームを食べて行きます。さっき『めぬま』で食べたばかりなのですが、ここのも美味しくって、たまたま「是非食べて行きたいアイスクリームのある道の駅」が二軒続いたのだから仕方ないじゃぁありませんか。バニラしか食べないと思われていた颯も「この季節だから『味来』を食べる」と楽しみにしていたのです。無かったら食べずに帰る覚悟です。『味来(みらい)』というのは地元産のトウモロコシの品種で、甘味が強く、生でも美味しいと評判のやつですね。季節限定の味なので期待して食べたけど、正直言って期待が大きすぎたような気がしました。
 スタンプが置いてあるカウンターの前のベンチでアイスクリームを食べていたのですが、その間にもスタンプ帳を持って入ってくる人がずいぶんいました。最初の週末のお昼を回って、それぞれに考えたコースで動き始めた皆さんが交錯しながらこの内陸部までやって来たというところでしょうか。
 家に帰ったら焼いて食べようと、アイスクリームではなく本物の『味来』を買ってゆくことにしたのですが、店の外で安売りしているのは群馬産。地元・岡部のモノは店の中で大事に売られていて、お値段が倍も違うのでした。


クルマで帰ることを考えなけりゃ
楽しいだろうなぁ
ふじおか(ららん藤岡)
 岡部から本庄にかけてR17の流れが悪く、旧中山道に入ってみたりしたけどこれも今ひとつ。いっそのことR254を使って神流川を渡ろうかとも思ったけど、ここからルート変更するのは遠回りかな。我慢しながらR17でJR新町駅近くまで行き県道市道で藤岡を目指します。例によってカーナビのお告げは藤岡市内を通り過ぎて吉井に向かい、そこから上信越道を使って戻って来いと無茶苦茶なことを言うので無視。見覚えのある景色をひょいと曲がればGWに立ち寄った『ふじおか(ららん藤岡)』はすぐ先です。
 GWにはまだ多少は冷たく感じた噴水が、完全に子供たちの遊び場と化していました。観覧車なんかは乗る人もまばらで、みんな水遊び。噴水と言っても池ではなく、水が流れる水路でさえ深さ数センチ程度ですから親も安心なのでしょうね。服のまま水の中に横たわる子もいれば、あらかじめ水着を用意している子もいます…やっぱりここは旅の途中に立ち寄る場所ではなく、市民の憩いの広場なんだとGWのときと同じことを思いました。
スタンプ帳はご自由にどうぞ
 はい、肝心のスタンプです。コンビニ脇の表側に置いてあったのを見つけたのですが、横にスタンプ帳も一緒に空き缶に詰めて置いてあったのにはビックリです。これまで寄ってきた道の駅ではどこも「事務室やレジに声をかけて」「お一人様一冊ずつ」貰うようになっていたのに、ここは「ご自由にどうぞ」状態なのです。コンビニ脇の他にもう一ヶ所、観光物産館の中にもスタンプが置かれていたのですが、ここでもスタンプ帳は「ご自由にどうぞ」状態でした。結衣も「ええっ、好きなだけ持って行っていいのぉ!」とあきれておりました。


 だいぶ時間が過ぎてしまいましたが、近くのマクドに寄って遅い昼食を食べることにしました。朝のうちは順調にスイスイ回っていたのですが、やはり子供連れで動いていると、ただスタンプを押して移動というわけにはいかないですね。いや、子供のせいだけにしてはいけないな。情報BOXのパソコンで遊んでみたり土産物コーナーを冷やかしたり…それに思ったより流れが悪かったり寄り道したりで、家を出るときには2時か3時、ちょうど今くらいの時間には帰宅できると思っていたんですけどね。このあと本日最後の道の駅がまだ残っています。
 その道の駅『上州おにし』に向かって藤岡の市街地を抜け、いつも吉井ICから児玉経由で帰宅する道と合流したあたりで、結衣が帽子をかぶっていないことに気付きます。
「あれ? 帽子どうした? 椅子の脇に落ちてない?」
 ジャーン、どうやら先ほどのマクドに忘れてきたようです。値段が高いものではありません。父ちゃんが一昨年ユニクロで買ってきて、アイロンプリントで村上康成さんのイラストを描き入れたものを、今年になって結衣が気に入ってかぶっているのです。帽子が好きですぐに買ってしまうくせに、似合わないとか汗ばむとかの理由ですぐにかぶらなくなってしまう父ちゃんに代わって、結衣はこの帽子をいつもかぶってくれています。
「取りに戻ろう!」
 Uターンして藤岡IC近くまで戻ることにしました。途中の電話ボックスにあった電話帳で番号を調べてマクドに問い合わせると、確かに置き忘れてあるとのことです。20分くらいで行きますといったものの、さっきは初めてで遠く感じた道も、引き返したら意外と早かったですね、思ったより早くマクドまで戻ってこれました。
 お礼を言ってマクドを出たのですが、同じ道をまた行くのはつまらない、今度は先ほどの旧市街地に向かう出口ではなく、県道に面した出口から出てみることにしました(マクドは交差点の角にあり、二方向に出入り口があったのです)。どうせしばらく行った先、R254の本郷という交差点でさっきの道と一緒になると思ったのですが、カーナビはその手前から全然違う道を誘導し、鬼石まで違う道があることを示すではないですか。こりゃぁ面白い、行ってみようと先に進んだら、例の吉井ICからの帰り道を横切り、綺麗に整備された道が続きます。
「これはいいぞ、吉井から帰る裏道の、さらに裏道に使える」
 ところが、カーナビが自信を持って鬼石の八塩温泉付近まで「このまま道なり」と示していた道がT字路で行き止まり。細い道をR462まで下る羽目になります。でも、ここは児玉方面に曲がる交差点のすぐ手前でしたので「吉井から帰る裏道の、さらに裏道に使える」ことには変わりません。今日は新しい道を覚えたぞ。


本日はこれにて押し止め
我が家まで50分
上州おにし
 前にもどこかに書いたことがあると思うけど、鬼石から上野村にかけての神流川沿いの道には公衆トイレが非常に多くあります。道の駅のすぐ手前にもあったし、道の駅の反対車線にもあります。万場(行政的には昨年中里村と合併して神流町になった)を過ぎると長野県まで60kmくらい信号機が無い(それも国道で)という快適なドライブウェイなので特に道の駅などなくてもいいような気もするのですが、道行くドライバーのためというよりも、地元民のためや山村交流の施設として道の駅が機能しているような気がします。
 (註:上記文章における「快適」というのは「交通量が少ない」という意味での父ちゃんの主観であります。ちなみに、母ちゃんは父ちゃんを指して「広い道も山道もスピードが変わらない。いや、むしろ峠越えの方がスピードが速くなっているようだ」と言います)
 ここには陶芸や竹細工体験のコーナーがあって、地元の老人が竹細工の実演や指導をしてくれています。だからこういうところは夏休みに親子でドライブがてらに寄ってみてゆっくり過ごすのがふさわしいですね。スタンプラリーで数をこなそうと目の色を変えて回っている人が見落としてゆくものがいっぱいあるのかもしれません。
 また、ここには映写室があります。昼間は観光客のために郷土紹介の映画を「たとえお一人でも上映」してくれるそうですが、週末は劇映画の上映会に変わります。これなんかはまさに山村に住む地元の人たちのための企画ですよね。7月は『クイール』で8月が『ホテル ビーナス』、中途半端な地方都市よりも新作がかかっているではないですか。見たい映画があったら書いてくださいというリクエスト応募箱があったので『タカダワタル的』と書いてきたけど、実現したら見に行こう…あれ、どうやったら演目を知ることができるんだ? …そうか、ここ見りゃいいんだ(^^ゞ


距離と所要時間は比例しないものだ
『くろほね』へは1時間で行くが、『大胡』へはもっとかかる
 ということで、参戦初日は我が家から1時間で行ける範囲にある道の駅を回ってみました。1時間圏内ということであれば『龍勢会館』『ちちぶ』『果樹公園あしがくぼ』も該当しそうですが、ここは昨年のように秩父エリアをまとめて回る方が効率的でかつ楽しめそうです。あと『くろほね・やまびこ』も1時間ですが、ここは8月の終わりに立ち寄ることが決定しているので…なんと、今年はスタンプラリー不参加だと今日貰ったスタンプ帳に書いてありました。
 スタンプ帳を見て気付いた点がもう一つ。今年は各道の駅について、休館日・夜間のスタンプ設置状況について記述があるのが大きな変化ですね。これまでは、例えば「24時間営業のコンビニ内に置かれる(ふじおか)」「スタンプを押印した用紙を設置(大滝温泉)」など、経験的に知るしかなかった情報が道の駅ごとに判ります。ざっとみると休日夜間に配慮したところが増えているような気がします。「なんとかしてほしい」という苦情希望が多かったのでしょうか。まぁ夜中に行ってスタンプゲットというのはフェアじゃないような気もしますが、ルート上その日一番に立ち寄るところが10時からというのでは辛いですからね。
 話は戻りますが、昨年に引き続きの『みまき』に加えて『くろほね・やまびこ』そして『マルメロの駅ながと』の不参加は痛いですね。もともと無謀とも言える今年の目標30ヶ所の皮算用の中にはこの3駅が入っていたのですから。
 まぁ、なにはともあれ今年のスタンプラリー期間は始まったばかりです。最終日の12月15日まで、どういうことになりますやら。経過は随時このページでご報告いたします。


 附記:まぁ、相変わらず行状記に埋もれる形でのスタンプラリーレポートですが、今年は一応「その気」になっての参戦ですのでフォーマットといいますか、訪問した道の駅が判りやすいように書いてゆこうと思います。
 それから、各道の駅の名前の前に着いている『◆』は、国土交通省関東地方整備局のサイトにある、いわゆる「公式ページ」にリンクしています。また、『名前』の部分は地元役場や運営企業など管理主体の「オリジナルページ」リンクしています。お出かけの際は、父ちゃんの勝手な感想よりもこちらを参考にされることをお薦めします(^^ゞ