これまで、ETC(Electronic Toll Collection System)なんて田舎じゃ要らないと思っていたのです。だって料金所はガラガラですしね。年に何度も高速道路を使わないのに、わざわざお金かけてまでそんなものつける必要はない、と。
 ところが最近になって状況が変わってきました。

    ●ETCカードの年会費が無料になった⇒ランニングコストがゼロ
    ●時間帯や距離・区間によって各種の割引がある⇒うまくすれば半額になる

 機器を購入・セットアップする費用についても、クレジットカードのポイントやアンケートの謝礼で貰ったギフト券、それに助成金や販売店のキャンペーンなどを使えば実質無料になるではないですか⇒イニシャルコストもゼロ

 そして皮肉なことにETCレーンの普及に伴って一般レーンの料金所が混むようになってきたのですよ。だって田舎じゃレーンが2つくらいしかなく、そのうち1つがETC専用になってしまい、残った一般レーンにクルマが集中するようになったのです。

 それやこれやでBreezing号にもETCをつけることにしました。


 三菱電機製のEP-422Hという製品をオートバックスのウェブショップで注文しました(受け取り、支払いは地元の店頭でできます⇒これでギフト券での支払いが可能になる)。後継の新型が発売されていたので価格も安くなっていました。
 奮発してブザーではなく音声で案内するタイプにしたのは、ブザーだとそれが何を意味するのかとっさのときに判らないかもしれないと思ってのことです。他の機器の警告と間違えるかもしれません。

 アンテナは目立たないようにダッシュボード内部に取り付けることにしました。なるべくボンネットより下がらないよう、スポンジゴム(厚さ1cm)を2枚重ねて厚めの座布団状態にしたものを接着してかさ上げします。

 カーナビの奥にエアコンのダクトがあり、そこに取り付けた人のレポートを読んでいたのですが、さらにその奥にダッシュボードの桟を発見。まるで棚のようになっていて、アンテナを載せるのにはピッタリでした。
 取り付けに際し、カーナビを外すこと自体は簡単でしたが、そこに至る段取りが…ATパネルを外し、オーディオを外し、その穴から手を入れてカーナビのグリルを裏から押して外し…(大汗)

 ちょうどこの辺りに埋まっています。取説「には水平から80度までの範囲に障害物がないように」とあり、車内から見ているとボンネットの端っこやワイパーが遮蔽物になっているような気もして少々心配でしたが、こうして車外から見ると大丈夫そうですね。

 スピーカーはATパネルに貼り付けました。音がクリアに聞こえるようにと思ってのことですが、アンテナとは逆に目立ちすぎかな…防犯警報装置にも見えて威嚇効果があるかもしれません。

 右側のポケットを外し、底にドリルやカッターナイフを使って穴を開けます。どうして片方が長細い形をしているかというと…

 スピーカー線のコネクターがこんな形なのです。プリンターやカーナビとの接続も考慮したRS-232Cインターフェースに合わせたコネクターを使っているからなのですが、この機種ではスピーカーだけしか利用しませんので、実際に使うのは2極だけです(だったら細いコネクターにしろよな)。

 電源は、ワンタッチコネクターも付属してましたが、高速道路利用中に外れたりすると怖いのでギボシ端子を使って確実に接続した方がいいという気がします。ええっと、これはどこかの配線の接続部に割り込めばいいんですね。

 本体を取り付けるポケットの後ろはヒューズボックスになっています。そしてそこにはデイタイムランプを取り付けるときに取り出したACC電源のコードがありました。なんとおあつらえ向きなのでしょう(^^)v。さっそくデイタイムランプへ向かうコードとの接続部に割り込ませます。
 マイナスアースはハンドルポストの脇にある集中アースポイントを使い、配線については面倒な思いをしなくて済みました(狭いところで仰向けになっての作業は厄介でしたが…身体が硬くなったなぁ)。

 配線が本体に近い場所でスムースにできたので、こんなにコードが余ってしまいました。適当な隙間に押し込んで走行中に垂れてきたのでは、場所が足元だけに事故の元ですから、きちんとした処理が必要ですね。

 というわけでインシュロックでキチンと束ねてどこかに固定しておきましょう。
 アンテナ線については同軸ケーブルの芯を傷めないよう、こんなにグルグル巻きにはせず、カーナビの後方にゆったりと巻いた状態で置いてあります。

 さて、本体にコード類を接続します。
 スポンジゴムを貼ってポケットの口に本体が来るように位置や高さを調整してやります。直接本体を貼り付けるのではなくブラケットを介したのは、故障などがあったときは本体を簡単に外して取り出せるようにという配慮からなのですが、そんな機会もなさそうな気がします。

 こんな感じに仕上がりました。まだポケットの空間には余裕が残ったので、ちょっとしたものを一緒に入れておくことができそうです。
 もちろんポケットを閉めてしまえば本体は見えなくなります。だからといってカードを抜き忘れないようにしなくてはいけませんね。
 この機種には抜き忘れ警報が付いていますが、「ピ」とだんだん弱くなってゆく情けない音です。コンデンサーが放電するついでに音を出しているって感じ。

 最寄のインターから一区間だけ高速道路を走ってみました。ゲートに近づいて行ってもなかなか遮断機のバーが上がらないのでヒヤヒヤです。バーだけを見つめて走ったので「通行可」の表示がどの辺に出るかも判らず、落ち着いて走行するどころではありませんでしたが、次回からは慣れてくることでしょう。うまく作動してやれやれです。
 バーが上がった後から「通行できます」という車載器の音声案内が聞こえたような気もします。やはり音声案内は(特に慣れるまでは)安心ですね。

 実は、後になってカードを挿入した状態では、飛び出したイジェクトボタンが干渉してポケットの蓋が数ミリ開いた状態になってしまうことに気付きました。スポンジゴムを貼り直せば調整できるという気もするのですが、あえてこのままで済ませることにしました。運転していて邪魔になるほどではないですし、カードが入ったままだということが判って、抜き忘れ防止にもなりますから。

 附記:その後、固定位置を少し奥の方に変えてポケットの蓋が完全に閉まるようにしました。というのも、あるとき乗降の際に膝をぶつけて無理に蓋を閉めたような状態になったときにイジェクトボタンが押されてしまい、カードが少し飛び出してセットエラーになってしまったからです。高速道路利用中にこれをやったら危険ですからね。

 関連サイト: 「三菱電機」 「オートバックス」 「ETC総合ポータルサイト」