メニューから絞り込んでいって
登録されていないとガッカリする
登録されているスポットに合わせて
次に選べる文字の候補がせばまる
 カーナビって、道案内してくれるときは「おお、凄いなぁ」と思うのですが、その前に目的地を登録しなくてはいけません。これって結構チマチマした作業なんですよね。地図の縮尺を大きくしたり小さくしたり、上下左右にスクロールさせたりして目的地を探すんですね。あるいはジャンル別・地域別などツリー形式のメニューをたどっていったり、電話番号一発検索といっても、10キー付きのリモコンでもなければ画面上の数字をカーソルを上下左右して選んでゆかなくてはなりません。(という認識だったんですね、実際に使うまでは。実際に使うようになってもあまり変わっていませんが)
 これを出発前の車内でやっているとバッテリーが気になってきますし、蒸し暑い日には汗が流れてくるでしょう。かといってエンジンをかけたまま作業をするのは地球環境に良くない、というよりもまず隣家に迷惑です。
 そう考えると、ポータブルのカーナビって素晴らしいと思いませんか。部屋の中に持ってくれば、家族や仲間が一緒になって明日のドライブ計画を立てられますしね。それに、車内から持ち出せば車上荒しに持って行かれる心配も無いし。
 本当にハイキングに持ち歩けるサイズでなくても、本体はレバー1本でクルマから外せる(クルマに装着したときは背面コネクタで電源や車速パルスが得られるような仕掛け)ようなカーナビを作ったらヒットするかもね。スピーカーも付けとけば部屋でDVDが見られる、とか。

 Breezingのカーナビはすでに書いたように純正のライン装着品なのですが、これは「インターネット連携」「メモリーカード使用」によって、目的地の候補登録(マーク設定)だけは家の中でできてしまいます。
 どういうふうにやるのかと言うと、ホンダが運営しているインターナビの会員になることによって、ウェブサイトで登録したスポットのデータを自分のパソコンにダウンロードすることができて、それをメモリーカードにコピーしてカーナビのスロットに差し込めば、カーナビにマーク登録されたことになるのです。あとはそのマークリストから目的地や経由地を選んでセットして・・・残念ながらこの手間だけは車内の作業になってしまうのですが、あらかじめ「今回のドライブに必要なスポット」だけをダウンロードしておけば選ぶ作業は短くて済みます。
 こうすることによって、何日も前からドライブの計画をあれこれ考えるときに「ああ、ここも寄ってみたいなぁ」と思ったところをどんどんマイスポットに登録して、出発前夜にダウンロードすればいいのですね。マイスポットを登録するにはパソコン画面上の地図をスクロールする方法のほかに、あらかじめジャンル別などに登録してあるスポットから探したり、電話番号検索もできるから、個人宅は無理としてもたいていの営業施設は登録できてしまいます。これなら、少なくともこの機能に関しては、DVDナビやHDDナビに引けを取らないのではないでしょうか。ぼくは内蔵していても使わないデータがたくさんあると「宝の持ち腐れみたいでもったいない」と思ってしまうタチなので、こうやって必要な分だけのデータを取り込んでしまうタイプが心が落ち着いて、精神衛生上たいへん好ましく思えます。

 あ、そうそう、スポットのデータの中には「ぴあ」や「ぐるなび」などから提供されているのもあって、その施設の内容説明の文章や写真も一緒についてくるのもあって、それもナビ上で見られるんですよ。簡単なテキストデータとjpegファイルだから、2月に友人が経営するペンションに泊まりに行くときに自分で案内文と全景写真を作ってカードに入れておいたんですけど・・・自分で作って自分で見るんじゃつまらないですね(^^ゞ

 で、そのメモリーカードですが、カーナビにはPCカード用のスロットしかありませんから、アダプタを介する必要があります。インターナビのマニュアルを見ると、推奨アダプタとして「コンパクトフラッシュ用」「メモリスティック用」はあったのですが「スマートメディア用」は載っていないのです。
イジェクトボタンが飛び出していて液晶パネルがピッタリ閉じられないので
ボタンの長さを半分につめてしまった。メディアを抜くのに支障はない
 正月に買ったデジカメのメモリーカードがスマートメディアだったので、できれば揃えたいと思っていたのに、どうして「スマートメディア用」のアダプタは使えないのだろう? 試しに友人の持っているアダプタを借りてみて理由が判りました。スマートメディアを挿入したときに飛び出すイジェクトボタンが出っ張って液晶パネルが閉じられなくなるのですね。だったらイジェクトボタンを切り詰めて短くすることで対応できるはずと踏んで、インターネット・オークションで中古のアダプタを落札して加工しました。案の定バッチリです。
 余談になりますが、前にPCカード用のカードリーダーを貰って持っていたのですが、パソコンのOSをWindows XPに替えたら、ようやくこれを使う機会が巡ってきたというのに動作しないのです。メーカーにメールを出してXP対応のドライバはリリースされるのかと問い合わせても返事はないし・・・結局デジカメがスマートメディア用のリーダー&ライターとして使えることが判ってデータ転送に役立てています。

 とまぁ自分はパソコン経由でデータを受けているわけですが、直接カーナビでデータを受けることもできるそうです。もっとも、それにはカーナビにモデムを着けてやらなければならず、そのためだけに約5万円の出費をする気は起きませんでしたが。ただ、ここまでやるとカーナビを使った電子メールのやり取りもできて、それに位置情報を加えることによって自分の位置を伝えることもできるそうですから、グループで出かけて迷子になったときに便利かもしれませんね。もちろん我が家に遊びに来る友人が純正ナビを積んでいたら、位置データをメールで送って差し上げます。

 なんて書いていると、インターナビはナビを積んだ人だけのものみたいな印象ですが、ウェブサイトの利用だけでもドライブプランづくりに役立つ情報はいっぱい手に入るし、燃費グラフも作れるしで、ホンダにかぎらず他メーカー車のオーナーでも会員になっておいて損はないと思います。実を言うと、ぼくもまだインターナビの全容を理解していません。ドライバーズプラザという別名があるくらいですから、掲示板で情報を提供しあったりして、多岐に渡ってカーライフをサポートしてくれるのでしょうね。
 そうそう、インターネットにアクセスできる携帯電話でもマイスポットの地図(かなりの略図)が見られたり、渋滞情報が得られるので、うまく使えばドライブ中でもかなり役に立ちますね。今のところ会費無料なので入っておいてそんはない・・・と繰り返し言っておりますが、インターナビからは一銭も貰ってません、念のため。

 ちなみに、あの『Atlas Mate (Ver.5)』とも連携していて、ここで登録したスポットを『Atlas Mate』でルート計算させることもできたりするそうですが、あのスカタンぶりを思うと、わざわざお金を出してまでVer.5に買い換える気が起きないんですねぇ。Ver2.から無料バージョンアップしてくれるなら考えてもいいけど。

 追記:電話番号で検索できる「イエローページ検索」は、2002年9月をもってサービス終了になりました。利用者が少なくて維持できなかったそうです。とても便利だっただけに残念でなりません。また、その秋からダウンロードするデータに新たな情報が加わりましたが、これはどうも新型アコードのナビから採用された機能に対応しているようです。

 さらに追記:なくなったと思った「イエローページ検索」ですが、『My キャビン』というサービスの中にその名もズバリ「電話番号検索」として存在しているのを見つけました。『My キャビン』というのは純正ナビにモデムを介して携帯電話を接続し、早い話がカーナビから直接インターネットに繋いでしまうサービスなのですが、PCからでもアクセスできるのです。ただ、残念なことにカーナビが内蔵している地図データを使って表示する仕様になっているのか、PC上では地図が表示できません。そこで、ヒットしたスポットを一旦登録し、今度はPC向けのサービスである『My ガレージ』を使って表示させたり位置情報をダウンロードしたりするわけですね。手間はかかりますが、所用で観光地ではないところを訪ねるときは便利です。

 関連サイト: 「インターナビ-ドライバーズプラザ」