《1998.12》
今年のツリーの写真は未現像



昨年のクリスマスは調子に乗って
ゴールドクレストをクリスマスツリーにしたのですが
外は寒いだろうからと部屋のままに入れたままにしていたら
枯らしてしまい、かえって可哀想なことをしました
だから今年はビニール製のツリーを飾ることにします


 
父ちゃんの言い訳
たかがキャンプじゃないか・・・でも
はるばる出かけてもやることは一緒
CMで所さんは手ぶらコードレスを使っていない
お買い得品を買っちまった
TDLへの長い道のり


父ちゃんの言い訳


 いやはや、すっかり更新をサボってしまった。気になってはいたのだけど、なかなか思い切れなくって・・・日記というほどではないけど、手帳にその日の行動や出来事などを記入していたのも夏前からサボったままなのである。
 いや、去年の夏は暑くてパソコンのある部屋には深夜になっても人が入れないほど蒸していた。夜明け前でも室温が38度くらいあったかと思う。キーホルダーについた温度計を使って「くらい」というだけでは科学性に欠けるので、今年はちゃんとした温度計を買ってきたのだった。そしたら今年は冷夏で拍子抜けしてしまった。おまけに雨が多くってさ。とうわけで、今年は天候のせいにはできない。
 で、何をしていたかというと、何もしないで寝てばかりいたような気がする。平日は8時頃帰宅して「ふろ・めし・ねる」を一気に決めて9時には寝てしまう。土曜日曜は8時を待たずに寝てしまう。そのうえ昼間もアクビがよく出て、昼休みにはうたた寝をしているのだから、ひょっとしたら何か病気かも知れないと、書きながら気になってきたぞ。

 とまぁ、一生に一度しかない1998年を無為に過ごしてしまったなと悲しくなってきたが、よく考えたら記録に残したり報告するのをサボっているだけであって、結構それなりに遊んだり考えたりしているのである。そう気がついたら少し安心した。
 では、その中からいくつかお知らせしますね。もはや『ニュース』とは言えないかも知れないけど。


たかがキャンプじゃないか・・・でも


 6月にキャンプに行ってきました。我が家では昨年あたりからキャンプのためだけに遠くまで時間や交通費をかけて行くのが面倒になってきたんです。そのぶん近場のキャンプ場でノンビリ過ごしたり、何度も出かけた方がいいと思うようになってきました。それと、暑い盛りのキャンプはあまり好きではない。というわけで、「遠くに行かない・夏は行かない」とが我が家のキャンプの原則になってしまいそうな気配です。
ほぼ貸し切り状態  幸い田舎に住んでいるので、30分から1時間も行けば秩父方面のキャンプ場群にアクセスできるのですが、なんか最近キャンプ場の料金が高くなってきたような気がしませんか。家族4人で行くと7000円くらいかかってしまう。地べたに自前のテント張って、持参した燃料や鍋釜使って、ですよ。ま、それなりにトイレや炊事場が清潔だったりお風呂があったりすれば納得なのですが、休耕地を整地しただけみたいなところではね・・・いや、そういうキャンプ場でも構わない時もあるんですよ。でもそれなりに納得できる料金で利用したいものです。
 今回行ったキャンプ場は、「良くできたキャンプ場」ってわけではないけど、まぁ家から30分で行けて料金が3000円ということを併せると「相応にバランスが取れている」と思ってしまうのですね。土曜日の午後、颯が幼稚園から帰って来るのを待って出かけられるのもいい。
 実はここには5月に一度来ていて、その時は天気予報が良くなかったのでデイキャンプに切り替え、いったいいつ雨が降ってくるのだろうという陽光の下で遊んでいたのです。そして、今度こそ泊まろうという日は天気予報が「回復に向かいます」といい続けているわりには小雨が降ったりやんだり・・・。
 天気の良い日にデイキャンプにしておいて、雨の日に、しかも颯は午前中幼稚園だというのに(父ちゃんは会社を休んだ)わざわざ出かけるなんて・・・別に前もって予約をしていたわけでもないからキャンセル料が無駄になるわけでもないのにね。そう、ここは予約制度を採っていないキャンプ場なんです。

 というわけで荒川べりの段丘の上にあるキャンプ場に着いたら案の定ガラガラ。入場すると左右にそれぞれ広いサイトが別れるレイアウトなんだけど、100区画ほどある右側のサイトは我が家だけでありました。もっと広い左側のサイトにも2組くらいかな。直接目が届くような配置ではないし、声が届く距離でもないから、我が家で貸し切ったようなものです。
あっかんべー  このテントサイトは各区画が樹木で区切ってあるのだけど、これが目茶苦茶狭い。まるで我が家のカーポート。だから2区画使わないと充分くつろげないのですね(それでも植栽が圧迫感を与える)。そういう事情は前回調査していて、区画整理されたキャンプエリアよりも、もう一段川に近いところに降りたデイキャンプエリアがだだっぴろい単なる空き地で気分が良い事を知っていたのですね。まぁ、ちょっと休耕地風ですが。しかしその一番奥、荒川に突き出した岬のような部分の最先端は絶景。対岸の民家も隠れて、川音でクルマの音なども掻き消されるので、大自然の中にいるように思えるスポットなのです(そのぶん、トイレや水道が相当不便になる)。
 で、ここはいいなと思っていたのだけど、前回から3週間経過している間に草がボウボウと茂ってしまい、しかもあいにくの雨で、歩くと膝まで濡れてしまうありさま。これじゃどうにもならないとキャンプエリアにテントを張ることにしたのです。これは正解でした。実は翌日が鮎釣りの解禁日になっていて、夜明け前から釣り師たちがここに集結して、落ち着いてキャンプする雰囲気ではなくなってしまったのです。
 そういや、着いた日の夕方、カヌーでやってきたグループと出会い、なんとこれが星野さんやKAJIさんといった顔見知りの面々。「いつもここで上陸するんですよ」といっていたので、デイキャンプをした時は気づかなかったけど、結構賑やかな場所なのかも。

 降ったりやんだりする雨のおかげで寒い夜でした。テーブルの上に小さなタープを被せ、中にヒーターを入れてコタツにしました。はは、用意しておいて良かった。
 とまぁ、テントを張って食事をするほかは子供たちとボールを転がす程度で、これといってイベントも無く過ごして帰ってきた。こういうキャンプだからこそはるばる遠くまで行ったりすることもないなと思ってしまうのですね。また、夏のように人がいっぱいいたり、蒸し暑さや虫で悩まされるのもうっとおしいし。


はるばる出かけてもやることは一緒


 前述のように「遠くに行かない・夏は行かない」と宣言しておきながら、7月の終わりに新潟までキャンプに行くことになりました。無節操なようだけど、これはFCAMPの全国オフだから意味合いが違うのです。久しぶりのあの人や、まだ会ったことのないこの人との出会いも目的だから、よほど遠くとか日程が合わない限りは行きたいのです。
丘の上の校舎  それでも最初は父ちゃん一人で行くつもりだったのですよ。たまにはバックパッカー気取りでシンプルなソロキャンプってね。そのため、以前けむたま家にプレゼントしたザック(独身時代の母ちゃんが使っていたもの)を取り寄せたりしてたんです。ちょうどリトルスターという一人用のタープテントも手に入れたことだしね。母ちゃんと子供たちは、その前の週に横浜の実家に遊びに行った際に置き去りにして来ることにして。
 でも、時刻表を見ながら電車賃を計算したら、ありゃりゃ、クルマで行くガソリン代より高くつく。駅までザックを背負って行って鈍行やバスを何本も乗り継ぐよりも(最後はヒッチハイクになりそう)、玄関から直行する方がお得なのです。そりゃもちろん汽車旅には別の味わいもあるので簡単に損得を決められないのだけど、フトコロが淋しい父ちゃんとしては重大な要素です。すると母ちゃんが「クルマで行けば独りで行っても皆んなで行っても交通費は同じよね」と言い出す。実家に一週間も居ると気疲れするので、早めに帰って一緒にキャンプに行った方が気晴らしになるというのです。

社長決裁で安うせい!  ・・・結局一家揃って荷物満載のキャンプ行となりました。今回の全国オフは一般のキャンプ場ではなく、廃校となった小学校を利用したので(廃校といっても過疎のためらしく、まだ立派な鉄筋校舎があるのです)、子供たちは体育館で大はしゃぎ。大人たちはグラウンドにテントとタープを張ってビールを飲みながらおしゃべり。適当に近所の温泉に行ったりしてのんびり過ごしました。
 全国オフは日曜から次の日曜まで8日間開催され、その中で都合に合わせて参加する形態だったのですが、我が家の申し込みは最終日を残して帰宅する2泊でした。これはもともと実家から戻って来る母ちゃんたちを迎える都合があったからなのですが、皆んなで来ているのだから無理に帰る必要がない。気力体力、そして経済力もなんとかなりそうなので1泊延長し、結局最後までいたのですが、経済力だけは危なくなりかけました。というのも、我が家が参加した3日目にスノーピークとユニフレームというアウトドアグッズメーカー2社のバーゲンセールがあり、あまりの安さについつい買ってしまったのでありました。ま、余分な金を持ってゆかなかっただけ良かったかな。でないとその金まで使い込んでしまったに違いない。ともあれ、大きさ的にはそんなに買わなかったのですが、我が家で今まで使っていた子供用の椅子2脚をあざらし家の岳クンにプレゼントすることで、荷物を減らして帰ることにしたのです。

 しかし今回も天気はパッとしませんでしたね。それどころか最後の夜は、それが新潟から東北にかけて大きな被害をもたらした土砂降り。幸いメンバーのテントは無事でしたが(我が家が参加する前日も強い雨が降り、ELVISさんのテントが水没したらしい)、持って行ったものの使わなかったリトルスターを展示用に張っておいたのが、朝になったら水溜まりの中で潰れていました。


CMで所さんは手ぶらコードレスを使っていない


支払いに行ったら銀行の窓口で苦笑された  規制緩和というか自由化の波というか、電話会社がいろいろ増えてきて、今年は国内の市内通話の部分でも新規参入の業者が現れ、「3分9円」だの「6秒1円」だのと言っているけど、どれが得なのかよく解りません。
 たとえば電話を掛けた相手が留守で、いかにも留守電メッセージという声で「ただいま留守にしております」と聞こえてきたら、これは即座に電話を切ってしまうから「6秒1円」という電話会社が有利ということになりますね。ところが留守ではなく、それどころか「ごめんなさい、タクのはトイレに入っておりましてねぇ。済みませんがちょっとこのまま待ってもらえますか」などと言われた日には「やっぱり3分9円の会社にすればよかったなぁ」などと考えてしまうに違いないのです。
 ま、とどまつハウスの場合は昨年の秋にNTTにテレホンカードで前払い通話料を預けており、これが1年経っても半分も減っていないので、残高が無くなるまでは他の電話会社に乗り換える気は無いのです。前にも書いたように、テレホンカードは通話料の充当にしか使えず、基本料金や付加料金には使えないので、他の電話会社を使って通話するとテレホンカードの使い道が無くなるのですね。
 とは言うものの、他の会社のサービスもちょっと気になるものです。本当にその値段なの? 東京電話は申込書が必要みたいので冷やかすのには不向きだけど、KDDなら事前登録も要らないので気軽に試せる・・・しかし考えてみたら変だね。国際電話の会社は皆そうだけど、黙って使ってもちゃぁんと請求書を送っている。きっとNTTが教えているのだろうけど、NTTはそういう権限持ってるの? それとも電話を引く時の申込書に「国際電話会社に住所を教えても構いません」という一文があったのだろうか。
 法的根拠は不明ながらも、やっぱりNTTに教わったとみえて、立派な紙に印刷された請求書が郵便で送られてきました。金額は・・・もちろん1円。なるほど、キャッチフレーズに嘘はないなと納得したけれど、この請求書を送るコストを考えると・・・KDDは殿様商売をしているなぁと思ってしまうな。ちなみに、我が家で市外電話をする際に利用している日本テレコムは、請求額が1000円以下だと一ヵ月据え置きして翌月分と合算して請求してくるよ。


お買い得品を買っちまった


 仕事の関係で機械工具の見本市に行ってきました。本来は工場の主任さんとか町工場の社長さんとかがターゲットではありますが、シビアな商談は別の機会にしてとりあえず今日は見本市、家族連れで来ても楽しめるように家電品や服飾品などもおいてあったりするわけです。
 そんな中に『特売品コーナー』なんていうのもあって、家庭用の雑貨品やら弱電品などが並んでいるところに椅子があるのを見つけてしまいました。よくL.L.Beanなどのカタログで見かけて少しは興味があるけど、わざわざ通販で取り寄せてまで買おうとは思わないヤツなんですけどね、それが2000円という貼り紙をつけて目の前に2脚ある。これまで折り畳みかと思っっていたのだけど、近寄って見たら、背もたれの枠の中に座面を通して十字に組み合わせる仕掛けになっていて、使わない時は枠の中にはめ込んでしまって一枚板のようになるという、なかなかシンプルな仕掛け。それが2000円という貼り紙をつけて目の前に2脚ある。東南アジア製のパクリ品かと思ったら、ちゃんとMADE IN U.S.A. バイヤーという名の通ったメーカーの品である。それが2000円という貼り紙をつけて目の前に・・・あはは、ちょっとしつこすぎるか。
 さて、これを見つけたのは見本市の最終日の午後なんです。あと数時間もすれば展示品を片づけてトラックに積んで帰ることになるのでしょう。こういった展示会では最終日にトラックでやって来て「運賃かけて運ぶんやったら、ワシが持って帰るから安うせい」と買い取ってしまう人もいるそうです。この椅子は展示品ではないけど、売れ残って持って帰るなら安く売ってしまえということになるんじゃないかな。どうせお客の雰囲気を盛り上げるための特売コーナーだろうから。
慣れないと最初は座るのが難しい  2脚まとめて買って安くさせようと腹づもりで「ねぇ、これ2脚だけ?」と店番の若手社員に声を掛けたら「いえ、あと4脚あるんです。全部買うてくれたら勉強しますわ」・・・あ、先に言われちゃった。むむむ、それにしてもあと2脚隠してあったとは。で、いくらと訊ねたら現金で買ってくれれば6000円だと言う。4つも要らないんだけどなぁ。でも、1脚3000円で買ったつもりで、予備が2個と思えば・・・1脚3000円までなら出してもいいなという品だしな・・・「よし、買った!」
 板状になるとはいえ、4脚も抱えると結構かさばる。見本市会場入り口近くで梱包機を展示していたメーカーがあったので「実演してくれ」と縛ってもらってクルマまで運んだのでありました。

 ところで、カタログの写真なんかを見ると、ビーチとかそよ風の吹く芝生で使うと気持ち良さそうなこの椅子なんだけど、そういう目的で買ったのではないのです。実は父ちゃんは家にいるときは食事のとき以外は頭が床から50cm以上の高さに上がったことがないというくらいの『ゴロゴロ寝たきり状態』。頬杖ついて床に横になったまま子供たちに向かって「これ、もっとテレビから離れなさい」とか「ちゃんと座って牛乳を飲みなさい。行儀が悪い」などと怒っても説得力に欠けるのではなかろうか。そんな気がして座椅子代わりに使おうと思ったのですね。
 しかしそれなら1脚あればいいわけで、こんなのが部屋の中にゴロゴロしているのも迷惑だろうなぁと不評を覚悟で持ち帰ったところ、思った以上に座り心地が良いので母ちゃんもこれなら気に入ったと表情から険しさが消えていったのです・・・ただし、購入費用までは面倒見てくれなかったけど。さすがに家族全員でこれを並べてテレビを観賞するということはないのですが、常時2脚が部屋の中にあって、ときどき子供たちも座っているようです。
 一見すると座面の奥行きが短くて座りにくそうだけど、太腿の裏が座面に当たらないので圧迫されなくて楽なのです。また、嫌でも深く座る姿勢をとることによって背筋が伸び、結果的に疲れなくって楽なのですね。ただ、重心が後ろに寄っているので、ちょっと前かがみになるとひっくり返ってしまいます。だから乗り降りの際には馴れが必要。それと本や新聞、湯呑みやグラスなどを取る時には必ず横に置いたものを取るように。外国映画で見かける、リゾートで過ごす主人公が気だるそうに手を横に伸ばして傍らのカクテルを取るシーンは伊達じゃないのですね。
 とまぁ室内でリゾートごっこをしているのですが、この椅子を買った翌月に『BE−PAL』というアウトドア雑誌で「アウトドアグッズを家具として使う」特集を組んでいて、この椅子も載っていました。ところが、付記された価格を見てビックリ。なんと9800円! ・・・腰が抜けてしまった。


TDLへの長い道のり


「第1とか第3土曜日は子供が学校行っているでしょ。ふつうは折角なら朝から行こうと思って日曜日にするんですよ。そこが付け目でね、昼に帰ってきたらすぐに出かけちゃうんですよ。ウチは大宮だから高速使って1時間ちょっと。空いているし、夜の最後までいれば結構遊べますよ。で、次の日は朝寝坊する」
 仕事上で付き合いのあったリース会社の営業マンが、もう何年も前に東京ディズニーランドに行ってきた話をしたことがありました。その時は知識として頭の片隅にとどめておいたのだけど、颯が幼稚園に行くようになり、父ちゃんだけが平日に休暇を取ればいいというわけにはゆかなくなってくると、これを実践してみたくなってくるのです。事情通に言わせると、第1第3土曜にTDLが空いているというのは過去の神話であって、逆にここ数年、その神話を信じてやって来る人でかえって混むようになったという説もあるけど、まぁとにかく行ってみよう。

 原則として第2第4土曜が休みの父ちゃんの勤め先が、11月は変則的に第1と第3が休みになっていたんです。颯は幼稚園の送迎バスが早番の月に当たっていて、土曜日は10時40分に帰ってくる。そしてTDLでは11月6日からクリスマスのイベントが始まる・・・絶好のチャンスではないか。よし、11月7日に行こうと、ある日結衣の幼稚園の入園願書を出しに行く道すがら決めたら、幼稚園に着いて願書を出すと「入園面接は11月7日になります」と言われてしまい。わずか10分足らずの夢。
 むむむ、ならば21日だぁ! と思っていたら合格通知と一緒に「21日に制服のサイズ計りをします」というプリントが送られてきたんですよ。おのれ、我が家の夢をことごとく打ち破ろうとする憎っくき幼稚園め!(まぁ、ずっと前から22、23日との連休に旅行などを計画していた家庭もあっただろうから、この日に行かなくてもなんとかなるとは思うのだが)と歯ぎしりしたら思わぬ道が開けました。ふつうなら1時とか1時半から始めそうなものなのに、サイズ計りの開始がまだ在園児が残っている11時半になっているのだ。開始早々に駆けつければ12時にはフリーになるだろう、TDL行きは21日と決まったのでした。

 決行日を2日後に控えた19日、昼。父ちゃんは駅前の近畿日本ツーリストに予約券を買いに出かけました。何を隠そう近ツリの旅行券というのが我が家に埋もれた財宝で、ふだんキャンプとかユースホステルとかエージェントと無関係の旅行をしている我が家にとって、これが旅行券を消化する滅多にないチャンスなのです・・・でも、ちょっと金額が足りなくて父ちゃんの財布から2000円が出てゆく。トホホ。
 家に帰って「20日の予約券は確保したからな」と報告したら、「え? 何言ってるの。21日でしょ」「??!!!」 あわててポケットの予約券を見たら、しっかり日付を間違えて購入していたことに気づく。ああ、家で口に出して良かった。
 手数料を払えば変更できるのを知っていたので翌日再び近ツリに行ったら「残念ですが変更できません」「えっ? どうして??」「この日は前から予約が殺到しておりまして、当社の割り当て分が売り切れとなっております」「直接現地に行っても?」「入場するのは無理かも知れません」
 昼休みの限られた時間で次の候補日など善後策を考えている余裕も無い。しかし、本日有効の予約券をこのまま持っていても役に立たないことは明白なので払い戻すことにすると、手数料無しで全額現金で戻ってきました。
 あれ、旅行券が現金に換金できちゃったことになる。じゃぁこの金を持ってみんなで回転寿司に行くのも悪くないとは思ったのですが、すでに颯は母ちゃんから聞いてTDLに行けることを知って楽しみにしている。今さら中止とは言えないだろうなぁ。駄目で元々と交通公社に寄ってみる。旅行券だったから近ツリに行くしかなかったけど、現金ならどこでもいいからね。そしたらなんと、21日の予約券があっさり買えてしまったではないですか。JTBは割り当てが多いのか、それとも客が寄りつかないのか。ともあれ期日指定の予約券を持っていれば、現地で入場制限をしていても有利になるはずです。これがチケット無しで行って入れなかったのでは、時間や高速料金も惜しいが、子供をなだめるのが大変になる・・・いや、なにより自分が悔しい。あ、案外これがホンネだな。

窓口の女の子はもたついていた  さて、いよいよ21日。颯が幼稚園から帰って来るとすぐさま着替えさせて、再び幼稚園へ(結衣は颯と同じ幼稚園に行くことにしたのです)。きっと先生は、ついさっきバスから放り出してせいせいしたクソガキが園庭で遊んでいるのを見て落胆したでしょうねぇ。その間に結衣の用事を終え、高速道路へ。本当は我が家からなら東北道の羽生ICが安くて便利なんだけど、幼稚園が関越道の花園ICの近くなので、一般道を羽生へ行くよりは、この際時間優先。コンビニで買ったサンドイッチを口にくわえてひた走る。下り線は秩父長瀞方面はたまた上州信州への行楽客か大渋滞。それを見ながらスイスイ走り、外環もスイスイ、首都高速もなぜか川口線だけが渋滞表示が出ておらずスイスイ・・・気持ちよく走り続けてTDLの前までやってきたら、心配していたとおり駐車場に「満車」の看板が。
 困ったなぁ、この界隈で他の駐車場に心当たりはないし・・・と不安になったのですが、前を行くクルマはそのまま駐車場に向かって行くし、中では係員が誘導している。続いて行くとゲートで「今日は混雑しているので料金は頂いておりません」と嬉しいことを言うではありませんか。しかしタダほど恐いものはない。係員の誘導にしたがって進んで行く道のりの長いこと。TDLの駐車場はM、D、G、Pという区画があるのですが、その先にK1というのが出てきて、さらにK2というのもあるのを知りました・・・でも、我が家がクルマを停めたのはさらにその隣りの名も無い区画なんです。TDLから一番離れたホテル、シェラトンの真正面、というのを目印にしておかなければ帰ってこれないぞ。なにせ地面は未舗装で、通路番号が書いてないのですから。まぁ、タダだからなぁ・・・ところで、正門までの距離で言うと五十歩百歩の場所にあるK2は下が舗装してあるということで規定の1500円取られるのだろうか?  だったら可哀相ですね。そしたら正門に近いM区画なんかは3000円だよな。とにかく、いつもだったら夕方一度クルマに戻って買い物した荷物を置いたり防寒用に上着を出したりするのだけど、今回はとてもそんな気にはなれそうもないところでした。
 しかし、それでもみんな楽しそうに正門までゾロゾロ歩いて行くところがディズニーの魅力というか魔力というか・・・。

 予約券を入場券に交換し園内に入ると、ちょうどパレードが目の前に差し掛かっていた。なんというグッドタイミング。禍福はあざなえる縄のごとしと言うが、ここに来るまで明暗がくるくる入れ替わったなぁ。でも、最後はパレードに間に合ってよかったなぁと喜びを味わいながら颯を肩車して見ていると頭の上から声がする。
「乗り物乗りたい。乗り物乗り物!」
 どうやら颯は遊園地というと「乗り物に乗ること」しか頭にないみたいです(そのくせスリルがあるものが苦手なんだよ)。ショーやパレード、キャラクターものには興味が無さそうなこいつとはTDLの楽しみ方で意見の相違を見そうだなぁと、明暗の入れ替わりがこのあとも続くことを覚悟したのでありました。