《2002.09》
 明日ハ晴レカナ曇リカナ 

 9月28日(土)は恒例の「小室等ライブ」と春頃から決まっていて、完全にそのつもりでいたのですが、子供たちの小学校の運動会の予定が後から割り込んできた。いや、決まったのは運動会が早かったかもしれないけど、小学校のホームページに載ったのは遅かった(子供がなかなかプリントを見せなかったりするので、学校行事の日時はインターネットで知ることが多い)。
「まいったなぁ・・・でもまぁライブは夜だから、運動会が終わってから出かければいいか」と、運動会で疲れた子供をねぎらおうともせず、父ちゃんは一人で小諸に行く計画を立てていたのです。

久しぶりに渡った佐久の「瀬戸大橋」
日がさしてきた
 で、当日。朝から雨がザーザー。
 雨が空から降れば、思い出は地面に染み込んで運動会は水に流れるのでありました。ただ、予備日が翌日というのがちょっと引っかかるのだけど、天気予報は土日は雨だと言いってるし、雨があがってもグラウンドは使えないだろう。
 こうなったら高速道路を使って慌てて駆けつけるよりも、時間に余裕も持ってのんびり下道で行こうと小諸へ向かって家を出たのは昼過ぎでした。最初はR17、R18を通って途中のホームセンターなどに立ち寄りながら行くつもりだったんですよ。カーナビの推奨ルートもR17だったしね。ところが、カーナビが示す本庄から先の進路が高崎経由R18ではなく、なぜか児玉方面に向かってR254をめざしていたので、
「へぇ、このほうが最短経路なのかなぁ。どうせ時間もあるし、明日もゆっくり帰ってくるのだからR18は明日にして、この通りに行ってみるか」
 というところから気まぐれが始まって、ついでだからいつも最後で道が不案内になる吉井インターへの裏道を明るいうちにおさらいしておくかと鬼石まで戻ってみたり、吉井から先では10数年ぶりに昔さんざん走った裏道を走ってみたりと、気ままなドライブ。
十勝地方を思わせる風景は、父ちゃんのお気に入りの場所
 と、「群馬サファリパーク」の入口あたりで雨があがっているのに気がついた。でもまぁこれは一時的なものだろう。そのあとまたポツリときたしね。なぁんて思いながら内山峠を越えて長野県側に入ると道路が乾いて雲にも切れ目が入ってきたではないですか。  こりゃぁひょっとするとひょっとするかも。つまり明日の日曜日に運動会があるかもしれないってことですね。
 そこから小諸YHまでの通り道に1軒ある『ツルヤ』に飛び込んで、土産にと頼まれていたジャムを買っておきます。傷みやすいものも含めて、帰りに「軽井沢店」で買い物をするつもりだったのだけど、もしもの早朝帰宅に備えておこうというわけ。

 小諸YHに着くと、今年は小室サンたちのほうが早く着いていて、ちょうど窓から顔を出していた上田サンが声をかけてくれる
「やぁ、わたなべサン、大泉にも来てくれるんだって?」
 そうなんです。2週間後に群馬県大泉町で行われるコンサートにも行くつもりで、8月に上田サンにもメールで伝えておいたのですね。1月の終わりにやっぱり大泉で行われた小室さんの講演会(でも最後はコンサートみたいになってしまった)に行って以来、いつぞやのLPレコード入手事件など、父ちゃん、今年は小室サンに絡んでいるのです。
今年の打ち上げには、焼きたての「たこ焼き」が登場した
 夜になって、いつものように素敵なライブと和やか(?)な打ち上げ。父ちゃんも運動会のことはすっかり忘れて・・・と言いたいけれど、武満徹サン作詞作曲の↑あの歌を聴いた時は苦笑いしましたよ。歌詞の内容はともかく、題名だけは今の心境だなって。『ツルヤ』の前から家に電話した時点では「明日は無理だろう」ってことだったんだけど。

 果たして、鳴りましたよ電話のベルが(って実際は着メロだけど)。前夜、小室サンと上田サンが宿に引き揚げた後も遅くまでみんなと話し込んでいたのに、やっぱり気になったのか5時に目が覚めて、6時半になったらこちらから電話してみようかと思っていたところに、向こうからかかってきたのが6時19分・・・実施決定だってさ。やっぱりね。
 ベッドを片付けて荷物をクルマに運び、気がついて外の栗の木の下に落ちていた小さな実を幾つか拾いました。前日の夕方、上田サンが拾っていたのを覚えていて、早朝帰る羽目になった父ちゃんの、せめてものお土産ってわけですね(子供たちには完全に無視されてしまった)。
 起きてきた藤原サンに帰ることを伝えておいてくれと頼んで出発したのですが、坂道を下り始めると濃霧。携帯ウェブで上信越道に通行規制が出ていないのを確かめて佐久ICへ。軽井沢付近で通行止めになっていたらR18で松井田妙義ICまで走らにゃならんからね。向かう方角が90度違ってしまう・・・それにしても簡単に交通情報が得られるなんて、便利になったなぁ。
 思えば、今年のゴールデンウィークと去年の10月は渋滞、9月は台風、その前は・・・我が家は松井田妙義ICまでR18、あるいは下仁田ICまでR254を使うのが標準なので、あまり通らない佐久IC−横川SA間を珍しくストレス無しで走り抜けたら、流石に高速道路は速いね。1時間半で家まで戻ってこれた。ちなみに、我が家から小諸YHまでのこれまでの記録は一般道利用で2時間、高速道利用(小諸IC)で2時間5分だから、時間帯や向かう方向、佐久ICへの近道の開通などで単純に比較できないけど、結構な好記録なのでした。これなら高速料金払っても仕方ないか。

ゴールの先はカメラを持った父兄の厚い壁
 ・・・しかしねぇ。そうまでして駆けつける子供の運動会って、父兄用の観覧席があるわけでもない、親子競技があるわけでもない、まして一緒に弁当を食べるでもない。たまにテレビでやってるような、夜中から場所取りのための行列作るような運動会ではないのですね。プログラムを見て、自分の子供の出る競技になるとトラック脇に寄ってきて、 「次の出番は午後だから、家に帰って昼飯食べてこよう」
 でもまぁ、それでも子供は自分の親が来ているか気にするものなのですね。だから小諸からでも帰ってこなくっちゃならない・・・ははは、実を言うと、颯の午後の出番は1時40分頃だったので、1時半までに行けばいいやって思っていたら、意外に進行が速くって、着いたときには終わっていたんですね(^^ゞ

意外と親同士は世間話に夢中になってたりする
 2週間後、大泉で小室サンたちと会ったら、
「あのあと、2時までしゃべってたんだって?」
「そのうえ、朝、電話で呼ばれて帰ったんですよ」
「そりゃ大変だったな」
「おかげで、軽井沢で買い物しそびれた」
「ははは」
 ・・・そうだった。どこかの立ち寄り湯で一風呂浴びて、瓢々亭で来年のカレンダー買って、フレスガッセで昼飯食って帰ってくるという黄金プランが吹っ飛んだのだった! こりゃぁ日帰りでもいいから年内にもう一度行きたいものだ