« 2008年3月 4日 | メイン | 2008年3月 6日 »

2008年3月 5日 の記事

Mar052008

意味が無いのには意味がある

 
もう25年も前に読んだ本なのだけど
井上陽水さんのところに子供が生まれることになり
先輩のフォークシンガーのところに電話をかけたそうです

「あのね、困ってんのよ、もうすぐ生まれるでしょ
 名前を今のうちから考えとかないと間に合わないって
 まわりうがうるさくって、何かいいサジェスチョンないですか?」

知ってる人は知ってるだろうけど、あの「陽水」ってのは本名なのですね
まぁ読み方は「あきみ」というらしいんだけど
お父さんが「若水」で、かの「幸徳秋水」が遠縁らしいから
そのへんのつながりというのも気にしたのでしょうね

で、電話を受けたシンガーは少し頼りなげに

「名前の問題ねえ、困るんだよね
 どんな理由もどこか説得力に欠けるでしょ
 俺んところのことでいえば、響きの良さだけで付けたんだけどさぁ...
 あのね陽水、男の考えって頼りないからさ、ちょっと女房とかわるわ」
「モシモシ陽水さん!?
 名前ってさぁ、意味持たせちゃうと今はいいと思っていても
 明日は変わっちゃうことだって容易にありうるじゃない
 だからなるべく意味が無い方が長持ちすると思うの
 それから年取ってからいきてくるってのもいいんじゃない」

当時はまだ独身でしたけど
このエピソードが強く心に残っていて
自分に娘が生まれたとき、真似しようと思ったんですよ
...でも実際はなんだかんだと意味をこじつけちゃいましたけど


昨年、この先輩シンガーさんとお話をする機会があり
このエピソードのことを話したんですよ
そしたら、ぼそっと

「いやぁ、子供が小さいときに
 自分の名前の意味を訊いてきて、答えに困ったんだ...」


書き終えて、前に似た話を書いたような気がしたけど
岸田今日子さんのエピソードと雰囲気が似てるんですね

 
 
 
ちょっと素敵な本『なまえ星』
なまえ星
 

「今日のニュース」から メール モノろぉぐ 本 PC・ネット ウェブログ 音楽と周辺 路上にて 食いもん飲みもん 記念日 無題 イヌと暮らす はてな オピニオン おでかけ モノおもい 英文に翻訳します notes of Breezing おろしや国酔狂譚

最近のエントリー

About 2008年3月 5日

2008年3月 5日にブログ「ういろー・ざ・わーるど」に投稿されたすべてのエントリーです。新しいものから過去のものへ順番に並んでいます。

前のアーカイブは2008年3月 4日です。

次のアーカイブは2008年3月 6日です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。


Movable Type 3.33-ja