旅先を思い出す味

この夏休みは、初日に太田に行った以外は家でゴロゴロして
早寝早起き昼寝つき、という生活を送っております
せいぜい市内のスーパーやホームセンターに買い物に行くくらい
昨日、そのスーパーで珍しいものを見つけました
もう22年も前になるけど
旅先のスーパーで買ってきたインスタントラーメンです
その名も『金ちゃんラーメン』
旅先で、といっても今や日本中が都市化宅地化しておるのだから、おかしな土産物屋に入るよりはスーパーマーケットに行ってローカルブランドの即席ラーメンを買って帰るほうが気が利いている。乱暴なようだが本当なのだ。(『こないだ』26号1986.6.21)
当時夢中で読みまくっていた椎名誠さんっぽい文体で書いていますが
このとき買ってきたのが『金ちゃんラーメン』で
これがまた『明星チャルメラ』を思わせる郷愁をそそる味だったのですね
それが22年の時を経て、いきなりワタクシの目の前に現れたのですね
おそらくローカルブランドの特集でもしていたのでしょう
五木食品(熊本)の『アベックラーメン』もありましたから
さっそく買って帰り、先ほど食したわけなのですが
いやぁ、あの味でした!
インスタントなんていう洒落た言葉ではなく
これは絶対に「即席」と呼びたい味です
ラーメンの懐かしい味と同時に
22年前に旅した町の情景が眼に浮かんできます
新幹線のホームで首に幾重にもレイをかけられた新婚カップルと
トランペットを吹き、旗竿を振って見送る友人たち
「ゆすりあいの席」と書かれた路面電車の座席
カウンターの向こうに広がる鉄板の前で豪快にお好み焼きを焼くオバちゃん...
ちょっとまて、それって広島の情景やんか
『金ちゃんラーメン』は徳島製粉の製品だぞ
思い出すんだったら徳島だろ
そういう物言いがつくだろうとは思うんですけどね
もちろん、買ったときも知ってはいたんですよ
でもね、あくまでワタクシが買ったのは広島のスーパーですから
これに結びついている思い出は広島での出来事ばかりなんです
先月徳島に行って来たばかりのツレアイは
正しく徳島を思い出しながら食べたことでしょう

