『ジャーマンポテトを食べた日の朝』
10月の半ば、古い友人の訃報が届きました
大学生の頃に北海道の旅先で出会った男で
常宿にしていたユースホステルの常連連中と楽しく過ごしたものでした
学校を卒業してからは、彼が京都に住んでいるということもあって
それでも年に一度くらいは会うことがあったのかなぁ
最後に会ったのは20年近く前、出張で高崎に来ていた彼に
こちらもキャンプに行く途中で立ち寄って立ち話程度に会ったことがあり
そのあと彼が仕事を変えて北海道に住むようになってからは
年賀状だけのお付き合いになっていました
そんな彼の訃報は、人づてに届きました
当時の仲間たちとは、卒業、結婚、子どもの成長とともに
一人また一人と疎遠になっており
年賀状さえ出さなくなった相手もずいぶんいます
まぁ、それでもいまだにつながっている友人も何人か残っていて
きっと、みんな同じような状況だったのでしょう
ほころびたネットワークの、つながっている糸をたどって
彼の訃報はワタクシに届いたのでした
11月の終わり、そろそろ彼の四十九日だなぁと思っていた頃
一度も面識の無かった夫人から挨拶状が届きました
帰宅してその葉書を読み、差出人の住所が北海道ではなくなっていることに気づき
夫人にも、自分にも、ひとつの区切りがついたように感じたのですが...