琵琶法師

佐々木幹郎さんの新刊『瓦礫の下から唄が聴こえる―― 山小屋便り』を読んでいます
雑誌連載のエッセイをまとめたシリーズの3冊目で
刊行予告を見て、前巻からちょっとペースが速いぞと思っていたら
同時期に他の雑誌に発表されたエッセイや講演録も収録されて
3.11の大震災発生で何を考え、行動し
言葉を扱う者としてどう向き合ってゆくかということを
テーマに据えた構成になっていました
その都合でしょうか、連載58話が未収録でした
...雑誌を切り抜いてPDF化しておいて良かった
で、その雑誌連載ではなかったエッセイの中で
佐々木さんが30年ほど前に九州で琵琶法師を訪ね歩いたというエピソードがあって
山鹿良之さんというお名前が出てきたのです
いまはもう亡くなられたが、その頃、熊本県玉名郡南関町に山鹿良之さんという肥後琵琶を演奏する八十一歳の盲目の琵琶法師がおられて、生涯極貧に耐えながら膨大な量の語り物芸を伝承し、筑後と肥後地方を巡回して放浪する、最後の琵琶法師と言われていた。わたしはその演奏を調査する国文学者や民俗学者のグループに誘われて、何度も熊本まで通ったのだった。...ひょっとすると、ワタクシもこの人の演奏を聴いているかもしれません
