4年目の幽霊本
以前『幽霊本』という記事を書いたことがあります
この言葉はワタクシが思いついて使ったのですが
実際に古書業界で使われている言葉のようです
まぁ、それとは若干ニュアンスが違っていて
図書館の蔵書目録には載っているし、現在「貸出可」の状態なんだけど
書架まで行ってみると現物が無い
という意味で使ったのでした
そして、そういう本を予約しておいたところ
図書館の特別整理期間が終わったら蔵書目録から消えてしまい
ただ、ワタクシが予約した時点でマスターから別にレコードが作られたのでしょう
「蔵書が無いのに予約が生きている」という状態になってしまったのでした
こちらの方がさらに幽霊らしくなったとも言えます
こういう時って、ワタクシが予約を取り消せばいいのでしょうが
ちょっと興味もあったので、先方から何か言われるまで放っておこうと思い
そのままずっと予約を入れたままにしておいたのです
すると...
一週間ほど前に図書館から
「予約資料がご用意できました」というメールが届いたのです
これはいったいどういうことなのでしょうか?
そういえば二週間ほど前、別の本を返却に行った際
カウンターで応対してくれた人が不思議そうな顔で端末画面をじっと見た後
「○○という本を予約されてますよね。まだ必要ですか?」
と訊ねてきたのです
ああ、いよいよ予約取り消しの勧奨かと思ったら
「すみませんが、もう一度予約していただけませんか」
と言われて、リクエストカードに記入させられたのです
そんなことがあったのをちょっと忘れかけていたところにこのメールです
これはいったいどういうことなのでしょうか?
誰かが正規の手続きを経ずに無期限で借り出した本が
今になって戻ってきたとでも言うのでしょうか
...でも、図書館の蔵書データには相変わらず登録されていません
まぁ、借りてみれば正体が判るでしょうと
仕事が早く終わった日に他に予約していたCDと一緒に受け取ってきました
モンダイの本には急ごしらえの蔵書シールが貼ってあり
バーコードがリーダーで読み取れずに手入力してました
そっと剥がしてみると隣町、熊谷図書館の蔵書シールが見えました
つまり、幽霊本が甦ったゾンビ本ではなく
「図書館に所蔵していない本をほかの図書館で取り寄せて提供」してくれたのです
あらためて図書館の利用案内を読んでみたら
予約とリクエストは別のサービスで
蔵書を対象にするのが予約、他所から取り寄せるのがリクエストなのだそうです
なるほど、ワタクシが書いたのはリクエストカードでした
3年半も「予約」が残っていて、しかも蔵書がなくなってしまっているということに
誰かが気づいて「リクエスト」を勧奨してくれたということなのでしょうか