龍神伝説・蕎麦処篇(年末年始の旅2)
年末年始の信州行、
そろそろお昼が近づいてきました
国道18号を先に進み、しばらく前にまちゃさんのブログで紹介されていた
御代田の『やまゆり』に行ってみることにします
以前立ち寄った寿司屋『鮮』の少し先、メルシャンの真向かいにあります
店名の『やまゆり』は、御代田町の「町の花」として制定され
シンボルマークや広報誌のタイトルにもなっているようです
そして看板に大書きしてある「龍神そば」とは...
突然ですが、甲賀三郎って知ってますか?
同姓同名(ただしペンネーム)の推理作家がいるけれど
ここで言っているのは諏訪神社の神になった伝説上の人物です
各地にいろんなバージョンのストーリーがあるのですが
共通する大まかな話としては、地底を旅をした末に信濃の国で地上に出てきたときに
身体が大蛇あるいは龍に変わっていたというものです
で、地上に出てきた場所は御代田にある真楽寺の大沼池のほとりというのが
この地に伝わる甲賀三郎伝説なのですね
これにちなんだ『龍神まつり』というのが
毎年夏に行なわれているのですが
どうやらこの「龍神そば」というのもその関連っぽいですね
メニューには
日本一長い龍が舞う当町の『龍神祭り』をもっと知ってもらいたい。そんな願いをこめた一品です
とありますが、龍の長さをどうやって表すのでしょう?
お店の人に「どんな蕎麦?」と訊ねると
「熱いつけ汁で食べるお蕎麦で
つけ汁にはお野菜と海老の天ぷらが入っています
ちょっとピリ辛です」
実は事前情報で「ヒゲが長い」とか「歓声が上がる」というのを得ていたのですが
はたして運ばれてきたお椀の蓋を取ると...
正直もっと大きな、お椀からはみ出してしまうような海老を期待していたのですが
まぁ、値段(1100円)から言ってもそれは無理でしょう
それにしても確かにこのヒゲの長さは意表をつきますよね
蕎麦自体は上品で美味しい蕎麦で「もり」も頼めばよかったと思わせる味でした
野菜の入ったつけ汁は田舎風とでも言いますか
気取らずに家庭の味をそのまま食べているという感じです
ピリ辛もそれほど気にならず
好みで入れる唐辛子がすでに入っていたという感覚でした
娘は「天ぷらそば」を注文したのですが、海老天が2本入っていました
以前なにかで読んだのですが
「天ぷらそば」には海老天が2本入っているのが標準で
そのうち1本をネギに替えたのが「南蛮そば」。だから値段が安くなるのが普通
ところが最近は天ぷら1本の店が多くなり
そうなるとネギを加えることになってしまい
「南蛮」が「天ぷら」より値段が高くなってしまう
そんな話だったけど、海老天とネギが並んだ「南蛮そば」って見たことが無いんですよ
…記憶違いかな?
食べ終わってお勘定を済ませると店の人が
「良いお年を」と声をかけてくれました