桜桃記(上)
きのう(7月1日)は、群馬県の沼田にさくらんぼ狩りに行ってきました。今年は天候不順で生育が悪く、もともと行こうと思っていた観光農園が金曜日をもって営業終了…一刻を争う事態になったというパニックに陥ったのでした。(大袈裟すぎるぞ)
時折雨の音が大きくなる中を「9時頃には雨も上がる」という予報を信じて出発。関越高速を走ります。さぁ、この橋を渡れば沼田です。
「ありゃぁ、もう着いちゃったよ。早かったなぁ」
「あんた、飛ばしすぎよ!」
8時半営業開始の観光農園に着いたのは8時でした。ううむ、途中で買い物や休憩して時間調整したのに…。でも、我が家よりも早く来て待っているクルマ(しかも我が家より遠くのナンバー)がいますよ。気合が入っていますねぇ。
今回訪ねたのは沼田ICから数分のところにある『果実庭』さんです。この地域の観光農園は小学生以上30分1,500円なのですが(協定料金?)、ここは小学生料金1,000円を設定して、家族連れにはお得になっています…その小学生が一番食べるかもしれないのでけすどね。
いよいよ受付開始です。後ろでは販売用のさくらんぼを選別してパック詰めしています。赤く色づいた粒を見ていると、気持ちが盛り上がってきますね。臨戦状態です(笑)
この農園が持っている畑はクルマで数分離れたところにあり、送迎してくれます。きっとお客が増えてくるとピストン輸送になるのでしょうね。でも、一度に畑に入る人数を調整できるというメリットもあるのかな。
案内された畑は住宅地の中にあり、思わず「えっ?」という感じでしたが、ネットやビニールで覆われた中に入ると、そういう立地のことなど忘れ去ってしまいます。
木の間には銀色のシートが敷いてあり、歩きやすくなっていると同時に太陽光を反射して葉陰の実にも光が当たる工夫ですね。
畑の入り口近くにあって、最初に目を引いたのがこれです…が、色はいいけど甘さはまだまだという感じですね。『紅秀峰』という品種で、熟せば『佐藤錦』以上の甘さらしいのですが…。園内には『香夏錦』『ナポレオン』そして『佐藤錦』(なぜか名札がついていない)等の品種が植えられています。いろんな木を試してみて、中にはプラムではないかと思うような酸っぱい実もありましたが、お気に入りの木を見つけると、手の届く範囲をもぎまくります。
さくらんぼ狩りを始める前の農園の人の説明では「翌年の実の付き具合に影響するので、軸を残して、実だけをもいでください」とのことでしたが、一般に市販されているさくらんぼって、たいてい軸がついていますよね。どうしてなんでしょう? 素人が軸までもぐと、枝を傷める恐れがあるのでそう言ってるのでしょうか? 早くさくらんぼを食べたくて理由を尋ねるのを忘れてしまいました。
最初は30分とは短いなぁと思っていましたが、けっこう写真を撮ったり家族で話をしたりする時間がありました(学生時代、2時間食べ放題の焼肉屋で合宿旅行の打ち上げをやったことがあったのですが、思い出話もせずに黙々と食べてました)。それにしても、さくらんぼで満腹になるなんて経験は初めてです。
実は、朝一番にこだわる理由はここにあったのです。イチゴ狩りなんかでもそうですが、その日に食べごろを迎える実は限られているのですね。だから早い時間に行かないと美味しい実はなくなってしまうし、農園によってはクローズするところも出てくるのです。