日本沈没・第二部

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思惑通り、夏休みに予約の順番が回ってきた
3日くらいかけて昼間ゆっくり読もうと思っていたけど
昨夜、少し読み始めたら
そのまま夜を徹して読み進み
読み終えたころには窓の外が明るくなっていた

  小松左京さんの作品では
  前に『さよならジュピター』でも徹夜したなぁ

まぁ、こんな無茶ができるのもやっぱり夏休みならではだろうか


それにしても第一部がでてから、第二部まで33年かかりましたよ
あとがきにも書いてあったけど
もともと「日本人が国を失ったとしたら、世界の中でどう生きるか?」
というのがテーマだったので、第二部こそが本来のテーマなのですよね
第一部は、前提となる「国を失った理由」をこじつけるわけですが
凝り性の小松さんは、この部分だけで執筆期間9年を費やし
見切り発車で出版したら大ヒット
ある意味では続きが書きにくい状況になったのでしょうね

本当に書きたかったこととは別の方角でヒットしたのですから
第二部ではその影響も取り入れながら話を進めなければなりません

ともあれ、ようやく続きが読めてうれしいのですが
かつて読んだ第一部は、もう我が家にはありません
図書館にだって、英訳本があるくらい

第二部の最後で再会を果たす藤岡弘といしだあゆみ
いや違った、小野寺俊夫と阿部玲子が交わす言葉は
二人が出会った頃の会話が伏線になっているはずなのだけど
どういうシチュエーションでなされたか
すっかり忘れてしまっているのです


さて、第三部は執筆されるのでしょうか?
すでに宇宙移民という伏線は張られています

第二部は、近未来というよりは現在でも起こりうるような話になってしまいましたが
もし第三部が書かれるなら、気の遠くなるような未来や宇宙の辺境を舞台にした
そんな話も読みたいものです
高校生の頃、ハヤカワSF文庫とか、よく読んだっけなぁ



あ、そうそう

さっき、藤岡弘といしだあゆみって書いたけど
これは映画版のキャスティングで、テレビ版では
村野武範と由美かおるになるわけですね
でも、村野武範はともかく、由美かおるって全然記憶に残ってないんです
毎週見てたのにね…それよりも一度劇場で見ただけの映画版のラストシーンで
藤岡弘さんが貨物列車に乗っているシーンの方が強烈に記憶に残ってます

映画版、テレビ版どちらにしても
今の技術から見ると貧弱なミニチュアセットを壊すような特撮ですが
テレビ版のほうで迫力あるなぁと感じたシーンがあります
それは、どこかの島の小学校が倒壊するシーンだったのですが
窓枠がきしんで、ガラスがはじけるように割れるシーンでした
建物が壊れるのはミニチュアを使った「いかにも」という映像にしかなりませんが
これは当然リアルで生々しい映像でした
子供心にも演出の妙に関心したものです

テレビ版で主題歌を歌ったのは五木ひろし
でも、主題歌の『明日の愛』よりも挿入歌の『小鳥』の方が大好きで
これはレコードを買ってしまいました