祈りの声

 

芸能山城組入門
交響組曲アキラ

早いもので、高尾山に行ってきてからもう10日経ちました
薬王院ではただ手を合わせてきただけではありません
大本堂の中で御護摩修行というのをやってくるわけです
御護摩とは真言密教における秘法で...と知ったかぶって書くよりは
薬王院のサイトを見てもらったほうがいいわけですが
お坊さんが読経をしながら焚き火をする、アレですね (^^ゞ

火はさみで木っ端をくべている大僧正猊下(げいか)の仕草を見ていると
囲炉裏に炭を足している田舎のじっさまを連想したりもするのですが
程よい間合いで炎が燃え上がるとこなんぞ、なかなかの名人芸です
…ま、毎日やってれば巧くもなるか

などと不謹慎なことを書いていますが、ワタクシこの儀式が好きであります
パフォーマンスとして見ていて面白いということもありますが
大僧正を取り囲んで読経する10人ほどの僧たちの声が実に気持ちいいのですね
僧の中には女性もいれば外国人もいます
いろんな声質が音の厚みを増し、いっそう深く心に染入ってくるようです

「ナンタラカンタラ・ソワカ...」

言葉の意味は判らないのですが、何か伝わってくるものがあります
考えてみたら宗教ってそういうものですね
キリスト教の聖歌や、イスラムのコーランを読む声
アフリカの怪しい呪術をも含めて言える事なのですが
自分がその宗教を信仰していなくても、教義を知らなくても
一心に祈る人の言葉は胸に伝わってくるものです

だからワタクシにとっては宗教上の儀式というのではなく
音楽パフォーマンスとして聴いてしまうのでありますが
気持ちよく聴かせていただいておりますので
それは決して罰当たりなことではないと思っています


高尾山から帰ってきたあと、無性に『芸能山城組』の歌を聴きたくなって
CDを引っ張り出してきました
ウチにあるのは「芸能山城組入門」と「Symphonic Suite AKIRA」の2枚です
後者は大友克洋原作のアニメ映画「AKIRA」のサントラ盤ですが
ワタクシ映画も原作の漫画も見ておらず
純粋に芸能山城組の世界を楽しんでいます
  芸能山城組のサイトにアクセスしてもこの曲がBGMで流れています