「ここ」が「そこ」になる...

 


昨夜は「6の日ライブ」の会場で買い求めてきた
『ここ』というCDを聴いておりました
この度めでたく Lagniappe というユニット名をつけた
ゆい&等の「二世代ハイブリッドユニット」であります

  ハイブリッドって、どういう意味や? まぁとにかく帯にそう書いてある

レコードだったら「針を乗せると...」だろうけど
専用プレーヤーが無く、PCのドライブで聴いているから
「トレーが吸い込まれ、画面をクリックすると」
心地良い風のような音楽が広がってきました


前置きが長くなりましたが、いいよ、いいですよ! このアルバム!!
雰囲気が、ステージの空気が伝わってくるんですよ

ワタクシにとって収録された曲目自体は以前からライブで聴いているものが多く
だからこそ、なのかも知れないけど
目の前に小諸ユースや、風の庵や、鼓土里座の情景が甦ってくるのですね
散らかった机の上にあるPCのディスプレイに取り付けたしょぼいスピーカーだけど
「あの日」のライブのステージが目の前に浮かんでくるんですよ

歌声や楽器の音だけではなく
シンガーやミュージシャンを取り巻く「空気」が伝わってくる
そんなアルバムなんですよ

もともと小室さんもゆいちゃんもマイクから離れて歌うタイプなのですが
二人で一緒のステージでは特にマイクとの距離を効果的に使うのが特徴です
...ゆいちゃんなんか、コーラスをつけるときに2メートルくらい下がったりする

それは単にボリュームの大小だけではなく
「空間」というものの存在を聴き手に伝えてくれるのですが
このCDはそれもちゃんと記録されているような気がするのです
だから、ライブに行ったときのような心地よい気分がそのまま味わえるんですね
そよ風のように爽やかなアルバムです


そしてもうひとつ、写真がいい!  これも素敵な「風」を感じます
ちょっと大胆なジャケット写真は賛否両論あるかもしれませんが
お二人の清々しさが「うん、判った。これもいいよ」と言わしめます
それよりもなによりもワタクシが気に入ったのは
ジャケット見開きとブックレット中央見開きの写真です

これまでこのブログの中で、この二人のことを何度も「親子漫才」と書いてきました
「あんた、フォーク界の大御所になんてこと言うの!」
と怒った人もいらっしゃると思います
が、この写真を見て「親子漫才」と呼ばずに何と呼ぶ(笑)

  ブックレットの見開き写真は「詩人は辛い」を歌っているところに違いありません


Lagniappe という言葉は、前にも書きましたが「おまけ」みたいな意味だそうです
それに引っ掛けて言えば、このユニットは小室等の「おまけ」なのかもしれませんが
決して単なる「余技」ではなく、本体と同じ価値のあるものです
CDの帯には小室さんの言葉として
「こんなJ-POPもあるんだぜ」と書かれていますが
その裏には「こんな小室等もあるんだぜ」というセリフが隠れているんでしょうね

来年も、この空間の魅力を楽しみたいと思いました


あ、ひとつ気になっていること

3曲目の「いちばん遠い帰り道」ですが
ゆいちゃんのソロCDでは「いちばん遠い還り道」なんですよね
歌詞カードでも「みんなが帰る 宿りに帰る」と文字遣いを変えていたり
いつから変わっていたのでしょうか?
なんせライブのときに耳で聴いているだけじゃ判らんもんね (^^ゞ