さとうきび畑
『だれかが風の中で』では書きませんでしたが
寺島尚彦さんは名曲『さとうきび畑』の作者として有名です
最近では森山良子さんのバージョンがヒットしましたが
ワタクシが初めて聴いたのは、ちあきなおみバージョン(NKHみんなのうた)
それから上條恒彦さんのも有名ですね
上條さんは2種類のテイクを持っていますが
アルバム『冬の森にて』では「サトウキビ畑」と表記しています
新垣勉さんの歌も知られていますが、ワタクシはまだ聴いたことがありません
…さらに珍しいところで、小室等さん
昨年、ライブで聴く機会があったのですが
数日前に初めて歌い、この日が2回目だとおっしゃっていました
そしてたぶん、このあともう歌わないか、歌っても数回だろうとも
上條さんとも親交が深く、寺島さんとも縁があると思われる小室さんが
何故今まで歌わなかったのか?
歌の内容は大切だし、曲としても素晴らしい
でも、どうしても心に引っかかるものがある
小室さんがどうしても「自分の歌」として歌えない部分が何であるか
不肖ながらワタクシにも解りました
「昔 海の向こうから戦争(いくさ)がやってきた」
沖縄の人にとってはそうかもしれない
しかし、本土の日本人にとっては、戦争はやってきたものではない
自分たちも加害者の一人なんだ
戦後世代であり、直接戦争を体験したわけではなくても
どうしても日本人の側からこの歌を歌うことに違和感があるのだと思います
それでも敬愛する寺島さんが作ったこの歌の理念や素晴らしさには共鳴する
最後に複雑な表情を浮かべて小室さんはこの長い歌を歌い終えました