漢語表記に於ける私的考察

この前の記事で
なぎら健壱さんの『日本フォーク私的大全』という書名を書いたときに
ふと思い出したことがあります

去年あたりから、かな
個人のウェブサイトやブログ、掲示板の書き込みなどを見ていると
やたら「私的」という言葉が目につきました
しかもそれが前後の文章の流れとは不似合いに堅い言葉に響くのです
へんだなぁ、他ではくだけた文章書いているのに
どうしてここだけ文語的になるんだろう?

あちこちのサイトでそういうことに遭遇するうちに
ようやく気がつきました

これは「してき」ではなく「わたしてき」と読むのだ、と

このブログでは、自分の一人称表現を「ワタクシ」と統一しています
「私」と書いたのでは「わたし」とも読めるし
たとえ「わたくし」と読んでいただいたとしても
わざと改まったフリをしているというニュアンスが伝わらないため
意識的に「ワタクシ」という表記をしているのですが

「わたしてき」の場合も「私的」ではなく「ワタシ的」と
表記して欲しいなぁ、いや、ワタクシだったらそう書きますよ

逆に言えば、今の人は
「この評論、どうしてここだけ『わたしてき』って
 若い子ぶった言葉使うんだろう?」
って感じるのかな?