津々浦々で…旅行貯金

地図を見ると郵便局が載っています
これは何故か?

郵便局は集落の中心にあり その土地の有力者が局長になっていることが多い ゆえに軍事上、侵攻した際に押さえるべき拠点であり 逆を言えば防衛すべき拠点でもある

現在、地図の元締めというか管理しているのは
国土交通省国土地理院ですが
昔は陸軍でした
海岸線や軍事施設周辺が空白になっていたのと同様に
郵便局を表示する意味があったのです

  庶民が手紙を出したり貯金をおろす便宜を図る
  なぁんて意味はなかったようです


「旅行貯金」という旅先での楽しみがあります
旅行中、郵便局を見つけては記念にいくばくかの貯金をする
…金額にルールはありませんが、あまり負担にならない程度ですね
 たいてい100円でしたが、ワタクシは50円ずつでした (^^ゞ

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ところが、これも趣味やコレクションになってくると
「郵便局を見つけては」から「地図と首っ引きで探して」になってきます
宿の食堂のテーブルに2万5000分の1地形図を何枚も広げ
原野の中に「〒」のマークを見つけては
翌日、凍てつく寒さの中を5km10kmと歩いて行ったものでした
  冬の北海道にいたのです

でも、楽しかったなぁ
世間話の相手をさせらりたりなんかしてね
一度だけがっかりしたのが
「ここ、漁組の建物借りて郵便局やってるでしょ
 漁組でも貯金やってるから、ここは郵便しか扱ってないのよ」

学生時代に楽しんだ旅行貯金も
社会人になったらパッタリやめてしまいました
なぜなら、こちらが旅に出るときは
郵便局も休みだったのです


ワタクシが旅行貯金にハマッていた頃は
まだ、銀行のATMが普及しておらず
長期旅行に出る若者は郵便貯金を利用するのが多かった
特にローカルな地域では銀行なんかないですからね

  小さな簡易郵便局では、入り口に
  「10万円以上引き出す人は前日までに申し出てください」
  なんて書いた貼り紙もあったものでした

ちょうど全国オンラインが普及する過渡期であり
これはちょっとした混乱を招いていました

つまりオンラインだとカードを使って貯金を引き出すことができ
通帳に書いてある残高と実際の残高が異なっていることがあるのですが
オンラインが導入されていない郵便局では本当の残高を確認できないのです
これでは実際には貯金ゼロでも、残高10万円と書いてあれば
通帳と判子で10万円引き出せてしまうのですね

それを防ぐために「オフライン枠」というものがありました
つまり、オンライン通帳を持っている人が
オフラインの郵便局でお金を引き出す予定があるときは
あらかじめ「オフライン枠」に貯金を移動しておくのです
…家の金庫から財布にチャージする感覚ですね

その「オフライン枠」で貯金を出し入れするのですが
それを知らずに都会から旅行に来る人が多く
いくら通帳と判子があってもお金をおろせない
なんてトラブルが結構あったと聞いています
今となっては昔話ですね

いや、ATMとクレジットカードが普及してしまい
通帳と判子を持って旅すること自体が昔話となってしまいました

ワタクシの友人はフレームザックのアルミパイプの中に
判子を隠していたものでした