種痘痕
映画『フラガール』を見ていて思ったのだけど
今の女の子って、肩が綺麗なんだよね
ワタクシの年代だと天然痘予防のための種痘というのがあって
これの痕がケロイド状になっているわけですね
あれって、赤ん坊の頃と、小学校入学前、卒業前の
3回やったような記憶…いや、赤ん坊の頃の記憶はないけど
寒い時期にストーブの前でフーフー吹きながら乾かしたような記憶があるから
そんなことを覚えているのは、割と歳をとってからなんだろうね
子供の頃、夏になって大人の女性がノースリーブを着ると
だれもが肩のところがケロイド状になっていて
腕が太い小母さんほど引き攣れた感じが生々しく見えて
そこだけ「美しくない」のが印象的なのですね
高校生の頃だったかな
野坂昭如さんのエッセイを読んでいたら
彼にはハイカラなおばあちゃんがいて、手の内側に受けさせたらしいのですね
つまり、手を上に挙げた状態でしか種痘痕が見えないというのです
野坂さんといえばワタクシの父親と同じ昭和5年生まれですよ
ススンでるなぁ
これを読んだとき、いつか自分に子供ができたら
絶対に真似しようと思ったものでした
が、その頃日本では種痘の義務がなくなったのですね
というわけで、ワタクシのこの思いは果たす必要がなくなったのですよ
映画『フラガール』を見ながら
実際の常磐ハワイアンセンターでは肩にケロイドのある
でもそれは社会全体で暗黙の了解というか
つくづく日本的なフラガールが踊っていたのだろうなぁと思ったのでした
ちなみにワタクシ
今の若い人とは逆にBCGのスタンプ注射の痕がありません
ワタクシの年代では、普通の皮下注射でしたから