返納
昨日のニュースだったか
久間防衛相が安倍総理が賞与を返納する件について
「首相は気の毒ではないかという感じがする。
日本の風習かもしれないが、就任前のことについて、
防ぐことができたかというと難しかったと思う。
首相には責任がなかったのではないか」
と擁護する発言をしたそうですが、まぁたしかにそんな気もしますよね
考えようによっては、これまで歴代の責任者・担当者が見過ごしてきた問題を
明るみに出した功労者かもしれないのですからね
安倍さんがこの問題をすっとぽけてさらに先送りにしていたら
完全に取り返しのつかないことになっていたかもしれません
民主党の高木国対委員長は、首相らのボーナス返納を
「目先のパフォーマンス(をするの)ではなく、
年金をきちんと受け取れる態勢を確立することが本当の責任だ」
と言ったそうですが、まったくそのとおりだと思います
確かに年金問題対策で増える事務経費に充当できるかもしれませんが
返納返納と騒ぐのは
カイワレダイコンや牛肉を食べてみせるパフォーマンスと
本質的に同じような気がします
かと思うと今朝のニュースでは小泉さんが
「気にせず、自らが信じ国民が期待するものに向かい、しっかりと政策をやっていく。
1年や2年で首相がくるくる代わったら改革は進まない」
とエールを送ったそうです…ここだけ聞いたらいいこと言うなぁと思うけどね
小泉さんこそ前の首相であり、かつての厚生大臣だったわけで
ご自分の当事者責任をどうお考えなのでしょうか
ところで「返納」という言葉を聞くと
「一度貰ったものを返す」という印象を持ってしまうのですが
一度貰ったボーナスには社会保険料やら税金がかかってきます
それを差し引いた手取りの中から「返納」するというのでしょうか?
だとすると税務署や社会保険庁、共済組合は喜びますね (^^)
でも、普通そんなことはしないと思うんですよ
はじめからその分を引いて支給してもらい
その額に対して税金や社会保険料を賦課してもらうと思うんですよ
だったらそれは「返納」と呼ぶよりは「辞退」に近いような気がします
言葉尻を捕らえて揚げ足を取っているような思われるかもしれませんが
言葉が違うと、そこから受ける印象もずいぶん違いますからね
まして、社会保険庁全職員に夏季賞与の一部を自主返納するよう求めたことに対する
塩崎官房長官のこの発言
「仮に返納に応じない場合は
同庁を廃止・解体して2010年に発足させる方針の「日本年金機構」への
再雇用を拒否することもあり得る」
というのは「半ば強制」「踏み絵」と呼んだほうがいいのかもしれません