いま この大盛りが好きだ

 

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ツッチーさんのブログで町田の『大勝軒』という店が紹介されていたのを読んで
ふと思ったのですが...
最近は『大勝軒』といえば池袋のつけ麺の店が代表格なのでしょうかね
そういえば、隣町にもその流れを汲む『大勝軒』があります

でも、ワタクシが『大勝軒』と聞いてまず思い出す店は
一橋学園にあるお店なのです
と言っても、行ったことはありません
20何年も前に椎名誠さんの本で紹介されていたのが印象に残っているのです

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 たとえばごく普通の町のラーメン屋の大盛りというとたいていラーメン玉一ツ半というところである。コスイところはメン玉1.3ヶ分ぐらいでドンブリを大きくし、スープを沢山入れて「ハイ大盛りです!」なんていったりしているのである。
 しかしこの大勝軒の大盛りラーメンはなんとラーメン玉四ヶも入れちゃうのである。しかもドンブリは普通ラーメンと同じものを使っているのでとりあえず麺がスープの中に入りきらない。スープの上に盛り上がりエベレストかチョモランマというような感じでその三分の一ほどを露出させてしまっているのである。
 これはものすごい迫力である。この店にはじめてきた客が、
「おう、おやじラーメンたのむ。大盛りでな!」
 なんて必要以上にエバリながら注文し、意味なく「チッ」などと舌打ちしつつ店の中にある「ゴルゴ13」などをみけんに二、三本のタテジワをつくってパラパラやっていたりするのだが、間もなくこのチョモランマふうの大盛りラーメンが眼の前にドオーン!と出されると
「あ、あの、ちょっとコレ、えーと…」
 などと言いつつかなりローバイしてしまうのである。ザマミロなのである。
「いま この人が好きだ」1983・新潮社

思い出したので久しぶりに本を広げてみると
ワタクシの記憶にあったよりはずっとおとなしい盛り付けだったのが意外でしたが
それでもコレを食べるのはホネだろうなと思うのでありました

  ワタクシの記憶では、まるでソフトクリームのような盛りだったのですが
  よく考えたら、そんな盛り付けをしたらラーメンが崩れますよね
  …実はこの本が本棚に見つからないので、今日図書館に行って借りてきました

ワタクシもこの頃はよく信州の上田に行っては『刀屋』の大盛り蕎麦を食べたものですが
あれはざる蕎麦だから食べられたけど、はたしてかけ蕎麦だったら食えただろうか
それに最近よく「久しぶりに『18番』のラーメン食べたいね」と言うのですが
いざ信州に行くと別の店に入ってしまうのは
やっぱりもう以前のように大食いができなくなっているのかもしれません

ところで、椎名さんのブログによると
『大勝軒』の大盛りラーメンは健在だそうです
あの四玉はいったん二玉に減ったものの、今は六玉にスケールアップしているとか

食えないまでも、見てみたい…ちょっとだけそう思います