雑草という草はない
昭和天皇の有名な言葉です
あの人は学者としても実績のある人だったのですが
ある日、側近が「ここから先は雑草です」と申し上げたところ、
「雑草という草はない。それぞれに名前がある」と答えられたとか
存在
川崎洋
「魚」と言うな
シビレエイと言えブリと言え
「樹木」と言うな
樫の木と言え橡の木と言え
「鳥」と言うな
百舌鳥と言え頬白と言え
「花」と言うな
すずらんと言え鬼ゆりと言え
さらでだに
「二人死亡」と言うな
太郎と花子が死んだ と言え
『ほほえみにはほほえみ』(童話社 1998)所収
なまえ星
コメント
あーみぃ
入江相政侍従長のエッセイ集で紹介されたエピソードですね。
もとともは、植物学者の牧野富太郎博士が昭和天皇に語った言葉です。
名言なんですが、これが昭和天皇のやさしさの表現だけのように
認識されているのはちょっと哀しいなと思うンですね。
植物学的に言えば雑草とは
「知識が乏しいヒトが、名前を言うことが出来ない草を総称する言葉」
インテリゲンチャであった昭和天皇にすれば、
侍従たるもの、雑草のような有識のない言葉を使ってはならないという
お考えがあったんじゃないのかなって思います。
お孫さんあたりだともうちょっと判りやすく発言されてますね。
「同じ見識を持つ方々との語らいを喜びに感じます」って
あと何代か待てば皇族ももっとはっきり言ってくれるかな
「愚者を相手にするのは苦痛だから去っていただきたい」とかって・・・
まつお
▽あーみぃさん
このエピソード、確かにこの部分だけを抜きだすと
人権尊重の理念を表しているように思えるんですが
はたしてその時の陛下の胸中というのは...
「ったく...十把ひとからげに言うんじゃねぇよ、ド素人が」
まさかそこまで思わなかったでしょうが
植物に限らず、マニアってそういうもんだからなぁ (^^ゞ