「たが」がゆがむ
もう2ヶ月ほど前になりますが
家にあるバンジョーのドラムヘッドを交換しました
判りやすく、身も蓋もない言い方をすれば「太鼓の皮」
三味線でいうならば胴の部分に張ってある猫の皮に相当するパーツです
当たり前ですが、弦を1本交換するのとはワケが違い
かなり面倒くさい作業でした...ほとんどバラバラにしてしまいます
せめて胴とネックはつながったままでいいかと思ったら
古いドラムヘッドの縁の部分の厚みがあって
外さないまでも、緩めて隙間を広げないとドラムヘッドが取り除けませんでした
で、新しいドラムヘッドを装着し、バラしたのと逆の手順で組み立てるのですが
ここで注意しなくてはいけないのが「均等に張ってゆく」ということですね
つまり、フープと呼ばれる「たが」をフックの付いたボルトで締めてゆくのですが
順に右回りとか左回り、ではなく、対角線に締めてゆくわけです
...ボルトの数は24本ですからね。自転車のスポーク張りよりは楽だけど
実際にレンチで締めるのはナットの方ですが
最後の方になると摩擦でボルトも一緒に回ろうとしますよね
すると、フックの向きが変わって「たが」から外れてしまうのですよ
今回の作業に当たっては、ネットでいろいろやり方を調べたのですが
そこに出てくるバンジョーの「たが」って
フックがずれないように切り欠きが入っているんですよ
ほかにも、たいてい2本使われているロッドが1本だけだったり
2つのパーツで構成されているべきところが一体化していたりと
このバンジョーは簡素というか普及版のモデルだなということが判りました
いや、決して悪口を言っているのではなく
これがバンジョーすべてではないということや
構造がよく判ったということで勉強になったのです
...いただき物ですし、元のオーナー様もこのブログを見ているので念のため (^^ゞ
でまぁ、途中からかなりいい加減になりつつ、やっとのことで終わったと思ったら
ありゃありゃなんと「たが」がドラムヘッドに掛かっていない部分がありますよ
これはつまり「たが」がフックに引っ張られて、極端に言えば卵型になってしまい
長径側でヘッドよりも大きくなって外縁部を越えてしまったという事ですね
新しいヘッドは「たが」が外縁部の乗っかる部分の幅が狭く
ちょっとでも「たが」がゆがむと、そこから外れてしまうことが判りました
古いヘッドは幅がやや広めだったので多少の誤差は許容したけど
今度はそれが許されない。正確に均等に、真円になるよう締める必要があったのです
それでも何とかヘッドを押さえているから、まぁいいや
と思ったけれども、やっぱり気になって
ぐうたらなくせに潔癖症というのがワタクシの性格のようです
結局翌週やり直してしまいました。ああしんど
しかし、ちっとも弾きもしない楽器に費用と手間をかけるというのは
阿呆ではないかなという気が自分でもしているのですが
これをきっかけに、また時々触っています
それにしても、まるで麻痺しているのではないかと思うくらい指が動きません
そしてなによりも、ギターとチューニングが違うので
ドレミの位置やコードがちっとも覚えられないのです...歳かなぁ
まったく...右手でバンジョー、左手でギターを弾ける人が宇宙人に見えてしまいます
コメント
スラックキー
私は、ヘッドを、一度も交換してません。(笑)
同級生に、楽器屋さんが、いるのですが、めんどくさがって、
やってくれないし。自分で交換するなんて、スゴイ~!
あの二人の「二人羽織」すごかったですヨネ。
きょうは、ちょうど107songbookの陽気にゆこうをレコードからCDに焼きました。
もう、29年も前のレコードなんですね。年とるわけだ。
まつお
▽スラックキーさん
テールピースの張り加減はもちろんのこと、ドラムの張りやネックの角度など
バンジョーって音を変化させる要素がいくらでもある楽器ですね
ということを分解してみて理解しました
もちろん、自分がどんな音を求めているか、それがどうやったら実現するかは
まだまだ遥か先の課題です (^^ゞ
ネットでいろいろ調べていたら、こんな言葉に出会いました
「バンジョー弾きは、人生の3分の1でバンジョーを弾き、
3分の1でチューニングをし、残った3分の1はバンジョーを分解している」
解るなぁ(笑)
ともやさんの『さあ、陽気にゆこう』という本には二人羽織演奏を超えた
四人羽織(?)演奏の写真が載っていますョ
木田:スネアドラム(右手)ベース(左手)
高石:ベース(右手)ギター(左手)
坂庭:ギター(右手)バンジョー(左手)
城田:バンジョー(右手)日の丸扇を振る(左手)
あいた口がふさがりません
あーみぃ
オートハープ弾きはかかわっている時間の半分をチューニングに費やし、
残りの半分を
それでもあわないチューニングに毒づくことに費やしております(笑)
ま、バンジョーもCチューンやDチューンしていると
チューニング合せが地獄です。
そもそもが原理からして
チューニングが安定している楽器じゃないですもんね。
以前は朝ストロークかますと「あ、今日は雨が降るかも」
って判りましたが最近はめっきりボケて、愛猫に雨が降るかを
たずねて外出しております。
しっかし、楽器のモノモチ。いいですねー。
そっちに感心しちゃいました。
まつお
▽あーみぃさん
>しっかし、楽器のモノモチ。いいですねー
はい、大事に持っていればそのうちビンテージ物として
高く売れるかもしれませんから...バラしてみて無理だと悟りました(笑)
でもって、交換する前の古いドラムヘッドもまだ持っていたりします (^^ゞ
ひょっとすると実家には小学生の時に使ったリコーダーがあるかも?