コメントの時機

 
やっとかめさんがご自分のブログで『コメントの流儀』という話を書いておられ
冒頭の
「パソコン通信から始めた人は別として、ネットの世界は若い人の方がベテランです。」
という言葉にちょっと惹かれてしまいました

その言い方を当てはめるなら、ワタクシは「オジサンなのにベテラン」
ということになるでしょうか
1992年1月31日に中村メールをもらって、パソ通デビューをしたのですから
でも、今のインターネットの流儀がイマイチわからない
というよりも馴染めないところが多いのは、同じです

今、掲示板とかBBSと呼ばれているものはパソコン通信でもありました
その名も堅苦しく『電子会議室』
...『掲示板』というのは「売ります買います」コーナーを意味しました
 つまり一方的に貼り紙しているイメージですね

で、その電子会議室で議論したり質問に答えたりしていたのですが
当時の通信環境ときたら、電話線の音声部分を使うのがほとんどです
つまり、パソコン通信中は家庭の電話回線を占有するわけですね
1回線しかもっていないほとんどの家庭では、その間電話が使えません
それに長時間のアクセスは長電話と同じだから電話代が大変です
市内にアクセスポイントがあればまだしも
稚内に住んでいたら旭川まで260kmの長距離電話です(ニフティの場合)
自動巡回ソフトを使って、深夜におなじみの会議室のログをダウンロードして
電話を切った状態でそれを読み翌日の巡回時に
テキストファイルで保存しておいたコメントを自動でアップさせたものでした
その他、仕事や家庭の事情で週末しかアクセスできない人も珍しくない

それともうひとつ、反射コメントを控えようという風潮もありました
つまり、書き込みに対してすぐ反応するのは
書き手の真意を汲み取らずに表面的な揚げ足取りに陥る危険もあり
誤解が生じて無意味な言葉の応酬になったり
今で言う「炎上」にもなりかねないとして
「24時間以内のコメント禁止」というローカルルールを持つ会議室もありました
その間に自分のコメントを「推敲」しろというわけですね

そういう「古き良き時代」を知っているせいか
ワタクシは今でも、いや最近になってむしろ
「コメントのご返事は翌日返す」のを基本としています
もちろん、内容によって例外もあるけど
ゆっくり考え、ああ見えてもそれなりに言葉や言い回しを考えているんです

何が言いたいかというと...
しばらく前に、あるQ&Aのサイトで見た書き込みが印象的だったんです
最初に質問した人が、次の発言で自己レスしていたんですね
タイムスタンプを見ると、およそ一時間くらい時間が経ってから
内容はと見ると、自分の質問に回答が無いから取り下げます
この掲示板は新人に冷たいんですね、と怨みごとまで書いて
回答するのに充分な知識を持った人が常に監視していると思っているんでしょうかねぇ


電子メールに対する考え方はもっと顕著だと思います

ワタクシは、電子メールを「電話以上、手紙以下」だと思っています
つまり、手紙だと返事が来るまで一週間くらいかかるけど
電子メールだと2、3日くらい...相手を電話口に呼び出すのは失礼だから
ネットにアクセスしたときに気づいて読んでくれればいい
...その程度の重要度・緊急度で電子メールを捉えているんです
  ビジネスの場ではメール本体より添付ファイルが需要です
  電話で「会議の資料送れ」と言ってメールで送ってもらったりしてます

ところが、今の人って電子メールを「筆談電話」と捉えているみたいですね
メールが届いたら仕事中だろうが授業中だろうが、食事中であっても
すぐに返事を出さなくっちゃいけない
その返事に対して、またまた即答しなくてはいけない
返事が遅れると「メールを無視した」と仲間はずれにされたりリンチされるのですから
ワタクシなんか、こういうコミュニティでは生きてゆけません

15年以上もネット社会にいるけど、ちっともベテランではありません