一円に笑うものは...

ワタクシは、よくネット通販を利用しています
まぁ、そのこと自体は昔っからカタログ通販でものを買っていて
ひところはエアメールでアメリカのお店にも注文していたので
自分として違和感を感じなかったのですが
ふと気づいたら、買っているものの内容がここ数年で変化してるんですね

以前はどちらかというと、地方の特産物やその店のオリジナル商品が多く
まぁ今風に言えば「お取り寄せ」的な買い物だったように思いますが
最近はマス製品を買うことが多くなっています...つまりどこでも売ってるもの

そういうものを通販で買う理由のひとつとして
「商品を探す手間が省ける」というのがあります。本やCDなどがいい例ですね
買うものが決まっているなら、店に行って棚を探すより
検索機能でダイレクトに商品をピックアップできるネット商店が便利に決まっています
しかも夜中にだって注文できるのですから

もちろん、バカ高い送料が上乗せされるのは真っ平ですが
ある程度の購入額であれば送料が無料(ショップ負担)になるところが多いです
そして、これがマス製品をネットで買う理由のもうひとつなのですが
「送料込みでも近所の店より安いモノがある」ということです。生活家電なんかそう

そりゃぁ現物を目で確かめて買いたいものや
継続的にメンテナンスを頼みたいものはネットで買うには躊躇してしまいますが
消耗品やメーカー保証で対応するしかないものはどこで買っても同じです
...だったら安いところでいいじゃないですか。それに配達してくれるんだもの


最近ちょっと怖いなぁと思うのは、値段だけでお店を選んで買っているから
店の名前を気にしないことが多くなってきてるんですよ
どこで買ったか覚えていないことがあるんです
まぁ、いくら安くても怪しいブローカー然としたところは敬遠しますが
たとえば『楽天』に出店いていれば、それがもう信用ですから
あとは商品を検索して値段の安い順にソートして、最初に表示された店から買う
そんな購入方法が身に付き始めています
「この店から買おう」というこだわりが無くなってきているんですね
たまにサイトのデザインを見て「ああ、前にもこの店で買ったことがあったな」
そう思い出すことがあります

  他店より1円安くすることでお客を獲得した店は
  自店より1円安い店が現れたら、お客を奪われてしまいます

年末にテレビを買い換える羽目になって価格比較サイトを見ていたら
刻一刻と改定される値下げ合戦でした

もちろんこれはネットショップだけのことではありません
ですからポイントカードやら専用ボトルによる電解水の無料サービスなどで
近所の量販店やスーパーも顧客の囲い込みを図っていますが
本当にリアル店舗が強いのはお店そのものの魅力なんですね
「あの人がいるから」「お店の雰囲気が好きだから」という理由で
マス製品を扱っていても固定客をつかむお店はいくらでもあります
対面販売の店だけではなく、セルフで購入するスーパーにだって
「あの人のレジに並びたい」とファンを作ってしまう店員さんもいます

ネットショップではそういった魅力をなかなか持ちづらいですからね
もちろん、メルマガでお客を繋ぎとめたり
しっかりした梱包や、さり気ないサービスでファンを作る工夫をしている店もあります
でも、それは一回買ってみなければ判りません
最初は値段しか見えないだけに大変だなぁと思うのです