Circus
大泉生活文化研究所所蔵
というわけで、昨日東京に出かけたのは、9月の恒例行事の一つである
『カタログハウスの学校・小室等の聞きたい聴かせたい』だったわけですね
今回のゲストは詩人のアーサー・ビナードさんでした
と書いたものの、実はワタクシ、この人を全然知らなかったんですよ (^^ゞ
でまぁ調べたら
2001年、詩集『釣り上げては』(思潮社)で中原中也賞受賞
2005年、エッセイ『日本語ぽこりぽこり』(小学館)で講談社エッセイ賞受賞
2007年、絵本『ここが家だ ベンシャーンの第五福竜丸』(集英社)で日本絵本賞受賞
ということでしたので、先週の土曜日に図書館に行き
この3冊を借りてきて「予習」していたわけですね。はは
詩人のアーサー・ビナードさんをゲストに迎えて、対談と歌の2時間。アメリカから90年に来日し、日本語で詩作をはじめたアーサーさんは、詩集『釣り上げては』で中原中也賞を受賞しました。「ことばの行き来」をキーワードに語り合っていただきます。
というのが今回の案内にあった文章なのですが
いざ始まってみるとオバマ政権の話からスタートして
ペットボトルの水を買うことの是非や、原発の話など
詩人とシンガーソングライターの対談というよりは
市民運動家の討論みたいになってくるのですね
なんだか『通販生活』読んでるみたい...あ、カタログハウスだから、それでいいのか
まぁそれはそれで面白い話で楽しかったのですが
小室さんが軽く話題を振ったつもりでも、ビナードさんが熱心に話し続けるものだから
話がどんどん奥深くに行ってしまい、時間だどんどん過ぎてゆくのです
いちおう小室さんとしてはホストとして
「こう話題を振って、こう展開させて、そこでこの歌を歌おう」
という構成が頭の中にあったと思うのですが
そのへんの思惑がちょっとズレてしまったのではないでしょうか
予定の2時間をオーバーしてしまい、帰りに一緒になったエレベーターの中でも
しきりに「延びちゃったけど大丈夫だったかな」と気にしてましたが
打ち合わせどおりに進行してスムーズに終わるよりも
よっぽど面白かったトークショーでした
そんな『通販生活』的なトークショーでしたが
いちおう「詩人に対するシンガーソングライターの実験的試み」というものもあり
なんと小室さん、中原中也の『サーカス』を英語で歌ったのです
つまり、ビナードさんが英訳した『サーカス』の詩を
小室さんが以前から歌っているあの曲で歌ってみたのですね
...これがちゃんと合うんだなぁ
シンガーとしての小室さんが凄いのか
言葉のリズムや響きも英語にすることに成功したビナードさんの
「訳者が一枚上」だったのか...(^^ゞ
附記:後日小室さんと話したら、実は相当苦労してメロディにのせたそうで
なかなかいい雰囲気だからレパートリーに加えたいけど
ものにするまで時間がかかりそうだということでした
ずっと前に、ご自身の歌をタイ語(だったと思うんだけどなぁ)で歌ったことがあり
あれも凄いチャレンジ精神だったなぁと思い出したのでした