君こそは友

 


4月の終わりに阿佐ヶ谷バルトの店長さんのブログ
京都のシンガーソングドクター、藤村直樹さんが亡くなったことを知りました

数年前まで寡聞にして藤村さんのことを存じ上げなかったのですが
小室等さんと拾得でジョイントライブをやることを知ったときに
「どういう人なんですか?」と訊ねたら
当時の上田マネージャーが「高田渡の主治医だよ」と教えてくれました
映画『タカダワタル的』に出ていたあのお医者さんだったのですね
関西フォークの歴史を語る上で重要な人物だと知ったのはその後です

昨年、北村謙さんのライブの後、打ち上げの席の雑談で
藤村さんの話題が出たことがありましたが
まさにその時、北村さんの携帯電話が鳴って、掛けてきた相手が藤村さんでした


藤村直樹さんのCDは
『逃避行 - めりけんじゃっぷの放浪綺譚』を1枚持っていただけでしたが
半月ほど前に、もう一枚増えました
...「藤村さんのCD」と呼んでいいのかどうか判りませんが

というのも、藤村さんが高田渡さんのレクイエムとして作った歌だったのを
関西のミュージシャンたちから「もっと普遍的な歌にしたい」と声が上がり
また、「紛争地域で死んでゆく子供たちを少しでも救えないか?」という思いから
チャリティにしようという声がまとまって
それぞれが歌ったものをまとめて一枚のCDにしてしまったのですね
15種類のバージョンが収録されています

ここで思い出すのは、あの『We Are The World』です
欧米のビッグネーム45人が一堂に会して録音したという
ある意味とんでもない出来事なのですが
この「みんなで一緒に歌う」というのが妙に日本的に思えるのです

逆に、それぞれが自分の歌い方で歌ったものを並べてみる
それこそが普遍性というものだ、というスタイルを
日本のミュージシャンが持っているところが
ちょっと素敵なんじゃないかと思うのです

...関西フォークの面目躍如?

『君こそは友』CDについては
長野たかしさんのブログをご覧ください