喋り続けるヒト

 
きのうの夕方、ツレアイから指令が届いて 
  実際、彼女からのCメールを着信すると 
  ワタクシのケータイは「業務連絡! 業務連絡!」と声を出すのです (^^ゞ 

仕事の帰りにスーパーマーケットに寄ったのですが 
頼まれたものを買うべく通路を歩いていると 
40歳くらいの女性が商品棚の前にかがみこんで携帯電話で話していました 

器用なもので、肩と頬で電話を固定して話しているのです
ワタクシも普通の受話器ではできますが携帯電話やコードレスホンでは
形状が薄かったり、頬で誤ってボタンを押してしまいそうで真似できません

まぁ、そんなことはどうでもいいのですが
こういう光景は特に珍しくはありません
「カレーはグリコだっけ? ハウスだっけ?」「売り切れみたいだよ、どうしよう?」
何を隠そう、ワタクシにも経験があります
ですから、この女性もそんな一人だと思っていたのですね

自分の買うべきモノを見つけ、それを持ってレジに行きますと
先ほどの女性がワタクシの前で商品のチェック中
アルバイト店員が一品ずつ金額を読み上げながらレジを通しているのですが
くだんの女性は相変わらず肩で電話を押さえて話し中です
すべての商品の入力を終え、アルバイト君が合計金額を告げると
電話機を落とさないよう、おぼつかない手つきで財布から紙幣を出して支払っていました

後ろで見ていてムカっ腹が立ちましたねぇ
こら、オバはん! それはあまりにも失礼な態度っちゅうもんやで!
アルバイト、おまはんも、こんな非道な相手をお辞儀で見送ることなんかないぞ

もちろん、思っただけで口にはしませんでしたよ
アルバイト君だって、マニュアルどおり「ありがとうございました」

ワタクシが買った商品は一品だけでしたので
籠いっぱいに買い込んだ商品を袋に移し換えているオバはんより先に外に出たわけですが
エンジンをかけようとしたら、オバはんがやって来るのが見えました
もちろん、肩に電話を置いて喋り続けています
  両手は荷物でいっぱいでしたからね
おそらくクルマに乗ってからも今度はちゃんと手に持って喋り続けるのでしょうね

そこまでして話し続けなければならない相手や用件ってのはいったい何なのでしょう?
ビルの天辺から飛び降りようとしているヒトを思いとどまらせている?
今まさに亡くなろうとしているヒトを最後に激励している?
「用件はあらかじめメモに書いておいて簡潔に」と
長電話は罪悪と躾けられたワタクシには想像もつかない出来事でした