丸木美術館開館記念日

 


「原爆の図」で名高い東松山市の丸木美術館で今日はイベントがあるというので
昼食のあと、クルマを走らせて出かけてきました

  美術館の名前はよく知っていたものの、まだ訪ねたことがなく
  てっきり市街地にあると思っていたのですが
  街外れの、深谷から行くと道順的には非常に判りやすい場所でした


本日は開館記念日のイベントで入り口前でバザーが開かれており
なんだかどこかの学園祭に来た気分、美術館という感じはしませんね
先日の花フェスタに出店していた『ぶんぶん堂』さんはここでも店を開いていました

館内では常設の展示に加え、緊急企画展「チェルノブイリから見えるもの」が開催中で
貝原浩さんのイラストや本橋成一さんの写真などが展示され
映画『ナージャの村』の世界です
  5月3日~6月11日
  5月15日には本橋成一さんの、21日は豊田直巳さんのトークショーが予定されています


写真:本橋成一

そして奥のホールでは開館記念日のイベントのひとつとして
正木基さんの講演...はすでに始まっていたので
申し訳ないけど裏庭のテラスにあるモニタースピーカーで少し聞いて
その間は館内の鑑賞をさせていただきました
で、そのあとの小室等コンサートはホールに入ったのですが、すごい部屋ですねぇ
四方の壁が
「南京大虐殺の図」「アウシュビッツの図」「水俣の図」「水俣・原発・三里塚」
そんな絵に囲まれて「エデンの東」を歌うというのは決してミスマッチではなく
平和を訴求する気持ちがいっそう強く感じられるのでした


この場所で、しかもこういう時期だから
「いかにも」という歌をつむいでコンサートを組み立ててしまうのではなく
むしろ、ふだんの生活を歌う歌こそが普遍的で根源的な平和の歌なのでしょう
MCの中で、小室さんは
「丸木先生だって原爆の絵の画家としてだけで評価されたくはなかったろう」
というような意味のことを言っていました
確かにそのとおりです
画家として、美しいもの心安らぐものだって描きたいでしょう
なによりこの美術館が川辺の風景を望めるところに建っているというのが
平安を求めるメッセージなのかもしれません

とはいえ、やはり「いかにも」という歌も出てしまいますし、話も出ます
小室さんご自身もかかわっておられる
日本チェルノブイリ連帯基金ゆめ風基金のことを紹介され
「ベラルーシの少女」「雨のベラルーシ」も久しぶりに聴くことができました

最後はゆいちゃんも加わって「ヴェトナミーズ・ゴスペル」
この歌、1月のライブで聴いて以来、ワタクシもすっかり気に入っています
  おおたか静流さんのCDも手に入れちゃった(笑)

実は、今日このようなイベントがあることを一昨日まで知らなかったのですが
  だもんで自分のクルマを修理に出す予定を入れてしまい
  あわててツレアイのクルマを借りて行ったのでした

3連休の最後に心休まる、そして考えさせられるイベントに行けて良かったです
 


イラスト:貝原浩