人々のモニュメント
2月に『上柴柵と鞘絵車止め』という記事を書いて
深谷市の上柴ニュータウン地区独特の外構資材を紹介したのですが
記事の最後で「位置を変えて残りました」と書いたシンボルタワーが
あれ以来気になっていたのです
よく考えたら、おそらくあれが作られてから30年くらい
間近でしげしげと見たことがなかったのですね
一度くらいちゃんと見ておこうではないかと思って
昨日の日曜日にカメラを持って行ってきました
行ってみて初めて知ったのは
あれには『人々のモニュメント』という名前があったということ
なるほど、確かに「人」という字に見えますぞ
そして高さは制作年(区画整理竣工年)にちなんだ19.82m
...ああ、やっぱり30年経つんですね
地面から直接ではなく、「こぶ」のような山の上に立っているのが
ちょっと変わったデザインで
あのカーブが生命感のあるなまめかしさを漂わせていると思っていたのですが
やっぱり意味のある「こぶ」だったんですね
ところで、19.82mという高さには「こぶ」も含まれているのでしょうか?
そして今回、三本の柱の中を覗いてみたのですが
上柴地区の地図になっていて
それが区画整理前の地図に、区画整理後の街区を色違いの石で嵌め込んであるんですね
なかなかの凝りようです
これじゃぁ、おいそれと撤去するわけには行きませんよね。遺さなくっちゃ
他所の町にお住まいの人に、簡単に説明しておきますと
この街区には、ショッピングセンターと公民館、勤労会館が
モニュメントをはさむように並んで建っていたんです
で、公共施設を建て替えるにあたり
ショッピングセンターを増築して、その3階に店子として入居したんですね
市は店子であると同時に増築部分の地主でもあるというややこしい話になるんですが
独自に建物を建てるよりは、たとえ家賃を払っても
地代や税収などで、長い目で見ると得なんだそうです
というわけで、以前はこの尖塔あたりに立っていたのでしょうかね
今はなんだか従業員通用口あたりに行ってしまい
正面からはわずかに先っぽだけが見えるだけになってしまっているのですが
往時の関係者の名前を記録する大切な竣工記念碑なんですね
いちおう、足元の周りをライトで照らすようにして気遣っているようです
2月の取材時は雪だったけど、今回は雨でした
傘を差しながら上を向いて撮影するのはたいへんだった
ま、ここは家からそう遠いところでもないし
週末には買い物にも行ったりしている場所ですので
今度は青空が綺麗な日に、オブジェとして撮影に行きたいと思います