子供たちの未来のために

 


この週末、小出裕章さんの『原発のウソ』という本を読んでいました
小出さんは原発の危険性を訴え続けて40年という人ですが
いまやすっかり時の人となって、その主張や講演の様子が YouTube にもアップされ
それがまたあちこちのブログからリンクされ、実はワタクシもそれで知った人なのですが
そういった中でこの本を読んでも
正直言って、さほど目新しいことは書かれていませんでした
  この本自体、本人が白い原稿用紙に文字を埋めていったのではなく
  編集者が講演やインタビューなどから書き起こしたものに
  本人が手を入れていったような雰囲気があります...多忙だから無理ないでしょうが

そんな中で、とても心に染み入る一節がありました
「大人や高齢者が汚染された食品を積極的に受け入れる」
「子どもと妊婦にはできるだけ安全と分かっているものを食べさせよう。
 汚染されたものは、放射線に対して鈍感になっている大人や高齢者が食べよう」

安全な被爆量というものは存在しないのだそうです
政府が「ただちに健康に影響は及ぼさない」といっていることは確かに正しいのですが
それは今すぐ髪の毛が抜けたり吐き気がしないだけであって
10年先、30年先にはガンを発症するかもしれないのです
子どもや若者は放射線に対する感受性が強い上に
これからまだ30年50年と生きてゆかなければならないのです
ならば放射線感受性が鈍化して、さらに余命が短い大人が引き受けよう
50年先にガンになるとしても、その前に老衰で死んでしまう確率のほうが高いじゃないですか

今すぐ原子炉を停止したとしても
これまでに生み出した「核のゴミ」はそのまま残ります
イスカンダルからコスモクリーナーを貰ってこない限りは
どうしようもないのでしょうか

子どもたちの未来に望みを託し
大人や高齢者は...って、なんだか姥捨て山みたいな話になってきたなぁ