犬の食器
子供の頃に読んだ笑い話です
忘れてしまっている細部は自分で創作して補ってますので
オリジナルとは異なっていると思いますが、だいたいこんな話です...
ある店で犬を飼っていたのですが、仔犬がたくさん生まれてもてあましていました
そこで主人は通りを行く人の目に付くところに、茶碗と一緒に仔犬の一匹を出したのです
...実はこの茶碗、目利きが見ると相当な価値がある器だったのですね
やがて店の主人に声をかける人が現れました
「おお、可愛い犬だのう。ご主人、どうだ、この犬をわしに譲ってはくれまいか
いや、ただとは言わん。一分払おう」
「それはまた過分な...いいですとも、どうぞ連れて行ってください」
「そうか、すまんのう...あ、ついでにその茶碗も持って行っていいかな
犬も今まで使って慣れている器で飯が食いたいだろう」
「いえ、この器はなりません」
「いいではないか、そんな汚れた器。その辺の店でいくらでも売っているだろう」
「いやぁお客様。これは優れた銘陶で、買えば何十両もする品物でございます」
「じゃぁ、どうしてそんな高価なものを犬の飯用に使っているのだ?」
「はい、こうやって出しておけば
仔犬に一分ものお金を出してくださる方がいらっしゃいますので」
Kumeさんの『どんぶり祭り』というブログ記事を読んだら
この話を思い出してしまいました
コメント
kume
僕の知り合いで骨董品をたくさん集めている人がいて
その人は骨董品は飾っておいては駄目で
生活の中で使ってこそ生きるのだと言っていました
そこの家の猫は古伊万里の皿でえさをもらっていました
猫もちゃんと心得ていて
皿に足をかけたりしないと言うことでした
まつお
▽kumeさん
それは賢い猫ですねぇ
ウチのダックスは100均で買った金属製のボウルで水を飲んでいますが
喉が渇いているときに空っぽだったりすると
カランと音を立ててひっくり返し、催促します
とても陶器の器は使えません