京の毒談と変見

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ひところタウン情報誌というのが流行したことがあって
もちろん今でも地域に根付いて発行し続けているところもあるわけですが
残念ながらなくなってしまったものも多いようです
...やっぱり地方だといろいろ厳しいものがあるのでしょう
ワタクシも埼玉にいながら『シティ情報ふくおか』というのを定期購読していたっけ

全国的に名を知られた観光地でも、そこに住む人たちにとっては「地元」であり
暮らしの中で食事をしたり遊びに行くスポット情報というものがあって
それはもちろん観光客の視点とは違ったものなのですね
だからこういった各地のタウン情報誌を読んでいると
飲食店の詳細は役に立たなくても、毎号の特集記事や読者のお便りコーナーなどは
知らない街を旅する気分を味わえると同時に
そこもやっぱり同じなんだなぁと安心する部分もあって
その町に対して憧れと親しみを感じてしまうのです


さて、標記の本です

先月の半ばに、ふとしたことから存在を知ったのですが
要するに京都にまつわるエピソードを一般から公募して編纂した本です
だから京都以外の人からの投稿もあるし
それはある意味観光客としての視点だったりするのですが
それでも自分なりのコダワリを持った視点ですから
定期観光バスの窓から見える京都とは風景が違います
投稿した人それぞれが「オレにとって」「ワタシにとって」の京都を綴った本です
だから、この前の記事で「街」という歌について書いたように
「京都でなくてもあてはまるんだけど、やっぱり京都でしかない」
そんな風にも読める本でした

で、どういう経緯でこの本を見つけたかと言いますと
例の磯群正志クンをネット検索していたときのことです
あの記事を書いた時点ではヒットしなかったのですが
数日後に再び試してみるとこの本がヒットするようになったのです
何故だろうと思って調べてみたら、目次から彼の投稿も採用されていたことが判り
それでまぁ思い出のひとつにと購入した次第です
  古本で本体1円、送料250円だった(笑)
届いた本のページをめくると、いかにも彼らしい文章が綴られていて
思わずニヤリとして読んでしまいました
このときはもう北海道に住んでいた彼ですが
やっぱり京都は彼にとっての「青春の街」だったのかな...


実は、この本の中には彼が本名で投稿したエピソードも採用されています
どうして本名とペンネームを使い分けて投稿したのか
もはや本人に確かめるすべがありません
...おっと、またしんみりしてしまった (^^ゞ