青春銘菓

 


ワタクシの仕事場のある埼玉県熊谷市は「ラグビータウン」を標榜していて
駅を出るといきなり巨大なラグビーボールのモニュメントが立っていたり
最近では市民の署名を集めてワールドカップの誘致を図るなど
ラグビーの普及に力を入れております

  もちろん立派な競技場もあるのですが
  最近、ここで高校ラグビーの覇権を争うのは我が深谷市内の2校です
  以前は熊谷工高と行田工高が決勝カードと決まっていたものでしたけどね

それでも町全体でラグビーに親しもうという取り組みは深谷にはなく
やはりそういう裾野の広さが「ラグビータウン」なのでしょう



という熊谷の町に生まれたお菓子がこれ、『ラガーマン』です
包みを開くと、ホワイトチョコでコーティングされたラグビーボールが出てきて
その下にはカステラの中に、ラム酒につけたレーズン入りの「黄身あん」となっています
ホワイトチョコではなく普通のチョコレートの方がラグビーボールらしいと思うけど
そこはそれ、お菓子としての見た目や味を考えるとこうなるのでしょうね
昔からあるお菓子に工夫を加え、まさに「現代の熊谷銘菓」と呼ぶにふさわしいと思います


...がね、これは「熊谷銘菓」ではなく「青春銘菓」と名乗っておるのですよ

ワタクシはここが妙に気になってしまったのですね
「熊谷銘菓」だったら、「熊谷」にある「銘菓」ってことでいいでしょう
でも「青春銘菓」というと...「青春」の「銘菓」...???
というわけで、そもそも「銘菓」って何? という前回の疑問となったのですね

ワタクシの年代でラグビーと言えば『青春とはなんだ』の夏木陽介さんですが
ここは彼よりも森田健作さんがふさわしいかなぁ
試合のあと、夕日に向かってマネージャーが差し出したこのお菓子をほおばり
「うまい、うますぎる! よし、これを『ラガーマン』と呼ぶことにしよう!!」
と叫んで銘を与えたりなんかすると「青春銘菓」ということになるのかなと思います

それにしても『ラガーマン』というネーミングはいいですね
もちろん「ラグビー選手」という意味なんでしょうが
なんとなく「饅頭」を連想してしまうのです
ぶたまん、あんまん、ラガーマン...お菓子の名前として違和感がありません


とまぁ茶菓子、いや茶化し気味に書いてしまったけど
あくまで「青春銘菓」という肩書き(?)に引っかかりを感じただけであって
お菓子そのものは美味しいし、このお店もなかなかしっかりしたお店で
店舗そのものは「町の中の普通のお店」というたたずまいなのですが
中に入ると手の込んだ細工が施された和菓子が並び
注文に応じてオリジナルデザインの上生菓子も作ってくださるという
凄腕の和菓子職人のお店みたいです
買い物に来たお客さんには必ずお茶とお菓子を出してくださるとかで
ワタクシも、包んでいただいている間に
ラガーマンよりもお値段が高いのではなかろうかというお菓子を
お茶と一緒にいただいてしまったのでした (^^ゞ


『青春銘菓 ラガーマン』130円
御菓子司 花扇
埼玉県熊谷市中西3-15-15