MoMAコレクション
ニューヨーク近代美術館(MoMA)のミュージアム・ショップで
数年前から好評を博している日本製のプロダクトがあるそうです(朝日新聞記事)
まぁ、わざわざアメリカまで行かなくても
名古屋を中心とする東海地区にお住まいの人なら
「なぁんだ」と言うもしれませんね...『スガキヤ・ラーメンフォーク』
かの地の、主にショッピングセンターなどのファストフードコーナーに店舗展開をしている
『スガキヤ』というラーメンチェーンが割り箸の消費を減らすために考案したという
なんというか「先割れスプーン」の進化形みたいなヤツです
ワタクシ、まだ『スガキヤ』さんには行ったことがないのですが
数年前にこのフォークを手に入れまして、引き出しに仕舞っていたのですね
今はMoMAだけではなく、楽天でも買えるようです
でまぁしばらく前に引き出しの整理をした際にこれを見つけまして
せっかくだから使ってみようかと思ったわけです
最近は家で即席ラーメンを作る機会も少ないので
マイ箸ならぬマイラーメンフォーク
どこかのお店で使ってみようと思ったのですが
ラーメン・うどん・蕎麦のつゆは丼から直接飲むことを信条としていますので
よく考えたら初めからこのフォークの出番がないのですね
そのとき気づいたのが
「ラーメンを食べない外国人はこれを使ってスープスパゲティを食べるそうだ」
というラーメンフォークについてどこかで読んだ説明でして
そうだ、パンチャに行こう! と思ったわけです
京都から中山道をやってきて深谷宿のとっつき、文字通り宿根という場所にある
イタリア家庭料理の店『パンチャ・ピエーナ』のメニューには
スープスパゲティは無いけど「パンチャ・ピエーナ風つけ麺」という
思わず頭の中が「???」となる一品があるのです
前置きが長くなりました
昨日の日曜日、お昼に出かけていってカウンター席に座り
「今日はちょっと写真撮らせてね」と頼むと、パンチャのボスはいいヤツです
「じゃ、見せ場を作ってやるよ」とフランベをやってくれました
...写したいのは違うんだけど (^^ゞ
さて、つけ麺の登場です。パスタとスープが並びます
詳しくは先日『深谷ねぎっこブログ』でも紹介されてたから
そちらを見てもらうことにして、ワタクシは食べることに専念します
いやぁ、このつけ汁というかスープが旨い!
ほんのりゴマが香るところは日本人の味覚に合っていますし
鶏肉も多めに入っていて、けっこうボリュームがあります
これだけで食べても充分に美味しいし、そうだ、パンと一緒でも合いそうだ
ちなみに、イタリア料理のフルコースではパスタもスープも一皿目
多くの日本人は「イタリアらしいから」とパスタを選ぶので知られていないが
旨い野菜スープがある
...というような話を昔、おそらく伊丹十三さんの本で読んだ
とまぁ、すっかりスープが気に入ってしまったのでした
ん? パスタ? 悪くないですよ、もちろん悪くない
でもね、これはワタクシの好みなんだろうけど
冷えたスパゲティはちょっとな、と感じてしまうのですよ
このメニューでは具材に生のトマトが使われているから
冷やしたスパゲティが合うのだろうけど
個人的にスパゲティは熱くないと嫌だという好みがあるものですから
味はいいんだけど、冷たいのがなぁという葛藤があったわけです
だいいち、せっかくのスープが冷めるじゃないか
考えたらラーメン屋のつけ麺も「あつもり」でないと食べないからね、ワタクシは
ところで、肝心のラーメンフォークの使い勝手ですが
フォークの部分が短いのでスパゲティを絡めるのに向かないんじゃないか?
だいいち目的外の使い方だしなぁと思っていたのですが、意外に使いやすいんですね
逆にラーメンを掬い上げるほうが苦手なんじゃないか、とさえ思ってしまいます
つまり箸だと片方で押さえる事ができるけど
これは滑り落ちるのを呆然と見ているだけになってしまわないかということですね
それからスープを飲むときは、スプーンの横から飲むのは使いづらいですね
フォーク部分が口の端にひっかかるようで気になってしまいます
これはやはり西洋料理でスープを飲むときの作法に従ってスプーンを縦に使うのがいいです
そうなるとフォークの長さだけ余計に口の中に押し込まねばならないので
実際はそれほどの長さがあるわけじゃないけど、口の小さい人は気になるでしょうね
しかし、この食べ方を生かして
フォーク部分に絡めたスパゲティとスープを同時に口に入れることで
たっぷりとスープを含んだパスタを味わえるという
独特の食べ方ができることが判りました
ラーメンフォークといいながら、ラーメンではできない食べ方です(笑)
で、結局これは優れたプロダクトなんだろうか?
一回だけの使用では使いこなせたとは言い難いので
ワタクシには、まだ評価を下すことができません
実際『スガキヤ』さんではどれくらいのお客がこれを使っているのでしょうか?
ともあれ、お付き合いいただいた
『パンチャ・ピエーナ』のボス、スタッフの皆様にお礼申し上げます
余談ですが、右手でラーメンフォークを使いながら左手で撮影するのは難しかった
このユニバーサルデザインの時代に
一眼レフって左手でも使いやすいように設計されてないんですね
よほど三脚とレリーズ持って来れば良かったと思った。大袈裟だけど (^^ゞ
ちなみに、携帯電話内臓のカメラはいつも左手で撮影しています
...PCで見ると写真がみんな逆さまですけど