お、お、お~たる来い

余市から引き返して小樽です。訪ねるのは実質的に初めてになります
実質的というのは、例の鈍行『からまつ』の札幌着が05:36と早すぎたので
終点の小樽まで乗り越して(06:38)、札幌に戻ったのですね
だから改札を出て深呼吸ひとつやっただけ。駅舎から出てもいなかったというわけ

小樽という町には他の北海道の町とは違うイメージを持っています
例えば札幌は、まっさらな大地を切り拓いて作った感じがあるのですが
小樽は明治の文明開化がなだれ込んだような
ハイカラで、そして内地の雑多な匂いも感じられる
そんなイメージがあるのです
函館にも同様のイメージがありますね...神戸みたいな感じ?

  函館もまた深夜早朝の乗り換えばかりで
  駅の改札から出たことが無いところです

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さて、そんな小樽の名所の一つ、小樽運河
...ああ、いい感じだなぁ

かつては都市計画の中で埋め立てだ、反対だとモメたようですが
良い形で残したなぁと思います
流行(はや)りの言葉で言えば「インスタ映え」する風景ですよ(笑)

ただ、元の運河の幅は40mあったそうで(現在も一部に残る)
たしかにそれでは今の時代に無用の長物だったろうとは思います
この景観に仕立て直すことで
憩いの場として、観光資源として生まれ変わったのですね


運河を離れ、坂道を上るとワタクシ好みの洋館が見えてきました
『日本銀行旧小樽支店』を始め
明治から大正にかけて建てられた金融機関などのビルが今も残っていて
  よく見ると、意匠を模して近年建ったようなのもあるけど
観光ガイドなどには「北のウォール街」と紹介されているようですが
ワタクシとしては「北の日本橋兜町」と呼びたいですな
運河の水面に浮かんで映る近代建築の数々...
渋沢栄一が作った日本のセンターの姿をほうふつとさせるではないですか

  日本のセンターは渋沢の日本橋から、岩崎の丸ノ内に移ったけどね

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境町商店街はお土産物ものを扱うお店が並び、歩く人で賑わっています
ちょっと観光地化されすぎちゃった気もするけど
これはこれでウキウキしてくる気分です
居並ぶお店を冷かしたり、ガラス工房で見学や制作体験をしたり
さっきの近代建築の建物に戻り、今は資料館や美術館になっているのを
ゆっくり観て回ったり...

小樽は、ここだけで一日過ごしたい街ですね
一時間では、素敵な本の目次を見ただけでした

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北海道旅行はこれで終わりです
このあとは新千歳空港に行って飛行機に乗り、帰るだけです
  34年前と同じ、B737でした(就航50周年...ルパン三世と一緒だぁ)
台風22号が最接近している関東地方に向かって...いやぁ揺れた揺れた


註)
  文中、鈍行『からまつ』のダイヤについては
  『夜行列車の想い出/普通 からまつ(424レ)』というブログを参考にしました
  小樽着が06:36と記述してあるブログ記事もあったのですが
  こちらが、ワタクシと同じ1980年3月の乗車記録だったものですから