日の鳥

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不思議な読後感のある本です

著者は、こうの史代さん
「夕凪の街 桜の国」「この世界の片隅に」で知った人です

  どちらも図書館で借りて読みました
  いずれも映画化されていますが
  前者は図書館所蔵のDVDで
  後者は市役所主催の上映会で観ました
  ...ちゃんとお金を払えよな > 俺 (^^ゞ


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東日本大震災の、いわゆる被災地を訪ねたスケッチ紀行なのですが
設定が「生き別れた妻を探して旅するニワトリ」の視点になっていて
ユーモラスであったりシニカルであったりする文章が添えられています
また、ページの片隅に「本日の食事」と称して
彼が食べたものが」記されているのですのですが
それは道端の草だったり観光客が投げた味噌田楽だったり...

「この世界の片隅に」でも感じたのですが
表面的には何も主張していないように感じます
ただ、淡々と目の前の光景を映しているだけ

復興が進んでいないと憤るのも自由
忘れてしまったんだなぁと反省するのも自由

彼が探している妻って、何の喩えなんだろう?
それを考えるのも自由

ひとつだけ言えるのは
このスケッチ紀行が震災5か月後から始まって
数か月の間隔を持ちながら続いているという事実
  第2巻の終わりで4年3か月後になりました

日の鳥は、妻と再会できるのか?

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懐かしいね。結婚して間もないころに仙台へ行き
塩竈に寄ったときに、このポストを見たっけな