こぶとりじいさん いよいよ?

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仕事のキリはつかないけど後の約束もあるので職場を出て
うどん屋で昼食を済ませて病院へ行きます
診療科によっては午後の外来もあることになっていますが
待合室はほどんど人の姿がなく静まり返っています
1時になって受付で診察券を出すと
プリンターから出力された
おそらくワタクシの本日の予定が書かれていると思われる紙をホルダーに挟み込み
「これを持って〇番の部屋の入口のカゴに入れてください」
言われたとおりにして近くのベンチで待っていると中に招かれ
「ここ(処置室)でもできるけど、何かあったときに安心だから
 手術は手術室でやります。まず熱と血圧を測りましょう」

体温計を当てたら、なんと37.2度。血圧も普段より高め
「顔が赤いわねぇ。外が暑いからかしら?
 血圧は正常範囲だから大丈夫だけど、熱のことは先生に伝えますからね」
ううむ、本人は全く自覚がないのだけど
これしきのことで「本日は中止」ということになったら面倒だな...
などと心配し始めたワタクシの心境をよそに
看護師さんは2階の手術室に案内してくれる道々
「麻酔が完全に効いてからメスを当ててもらってね
 途中でも痛かったらやせ我慢せずに言ってくださいね」
ううむ、見透かされてるなぁ。ワタクシは滅多に「痛い」と言わないから
それにしても、さっきの「何かあったら」って何だろう?
これまで「手術」と言ったら
小学5年生の時に眼科で濾胞性結膜炎の治療を受けたくらいだしなぁ

  いやぁ、あの時はびっくりした
  その春転校して通い始めた学校(というか市内全校)では
  夏を前に目の検査があって、結膜炎だったりすると
  医者の「治ったぞ」証明がないとプールに入れないのでした
  で、検査に引っかかったワタクシが眼科に行くと
  ドクターがいきなり「手術だな」と言うので驚いたのです
  だってそれまで目の手術と言えば
  テレビや映画なんかで頭を包帯でぐるぐる巻きにされた少女が
  ゆっくり包帯を解かれ、おそるおそる目を開けて
  「あ、お母さまが見える!」と言うイメージしかなかったわけで
  自分がそういう目に遭って何日も過ごすことになるのか
  とショックだったんですよ
  ...実際は電気ゴテみたいなものでまぶたの裏のブツブツをつぶすだけだった
  その後、洗顔と薬を塗るために通っている間
  何人も「手術だな」の宣告を受けた小学生がいたものでした

手術室では先客が手術中だったようで
ロッカーに財布の入った上着を入れ
呼ばれるまで廊下のベンチで待っていました
腕時計やスマホも一緒に入れたので
どれくらい待ったかが判らないのですが
やがて手術室から女性が出てきて
  ベンチで隣に座ってスマホをいじっていた若い男は
  この女性の息子だったようです。付き添いで運転してきたのかな

少し経ってワタクシの名前が呼ばれました

手術室に直接入るのではなく
脇にある説明室と書かれた小部屋を経由します
PCが置かれた机と、対面するように置かれた椅子が2脚
これから行われる手術の説明があるのかと思ったけど、それは無く
看護師さんがここで手術着に着替えるようにと指示を出し
ズボンは履いたままでいいと言われたので
先ほどのロッカーの鍵をポケットに入れました
そして、いよいよ手術室に足を踏み入れます

「わたなべサンですね。手術を行う〇〇です」

患者に不安を与えないように、という配慮からか
明るい声でドクターが声をかけてきます
手術台は幅が狭く、ベッドと言うよりは
四角い柱のようなマットが2本並んだもので
腕を置く部分はその両脇に短い柱がくっついていて
人の形をしたシルエットみたいな印象を受けました
ただ、ワタクシの場合は首の付け根を手術するわけですから
その形に寝てしまってはやり辛くなるので
横臥した形で手術を受けることになりました
腕に血圧測定用のバンドが巻かれます
先ほどの「何かあったら」とは血圧降下のことでしょうか?

「布を掛けまぁす。清潔な布です」

頭から布が被せられ
  けっこう厚手のガバガバした感触でした
いよいよ手術の始まりです

・・・無駄話が多いので、さらにつづく