ニットキャップマン ~おぉ、フジオさん

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今月の18日に俳優の常田富士男さんがお亡くなりになりました
ご冥福をお祈り申し上げます

何を隠そうワタクシ、前に常田さんの口演を見に行ったことがあって
いつ頃だったっけと過去ログを探したら、ちょうど10年前でした
...もうそんなに経ってたんですね

どんな口演だったかは、そちらを読んでいただくとして ⇒ クリック
自分も読み返してみたらいろいろと懐かしい思いが湧いてきて
今度は以前読んだ本を読み返したくなってきました
...が、どちらも家にはありません


『不思議の国のアリス』

この本は、前に読んだ時も図書館で借りてきました ⇒ クリック
閉架書庫に仕舞われていて
あれから10年経っていましたから廃棄されているかと心配していたのですが
わが町の図書館は、しっかり保存しておいてくれました

あ、言い忘れましたがルイス・キャロルの小説ではありません
「別役実第二戯曲集」とサブタイトルがついた本で
表題作ではなく「スパイものがたり」がお目当ての作品です
あいにく実際の舞台で上演されたところを観てはいないのですが
劇中歌のいくつかは六文銭のレコードやコンサートでおなじみです

このお芝居(ミュージカル)が上演されたとき
主人公のスパイを演じたのは常田富士男さんでした
ですから本を読んでいても、スパイのセリフは常田さんの声が頭に浮かんできます
でも、その声は初演の時の、まだ若かったはずの常田さんではなく
「ゲバゲバ90分」とか「日本昔ばなし」の常田さんの声になってしまいます

この「スパイものがたり」にはエピローグがあって
何故かそれまでのストーリーとは全然関係のない設定になってしまうのですが
その「へのへのもへじの謎」と名づけられた章こそが
ワタクシが10年前に診た舞台で常田さんが一人で演じられた作品なのですね
だから読んでいて、先生はもとより太郎も次郎も花子も
ワタクシの頭の中ではすべて常田さんの声が響いていました


『淋しいおさかな』

これは文庫版のを買って持っていたんですよ
ところが書棚を探しても、無い
数年前に見掛けた記憶はあるのですが
その頃かなりまとまった量の本やCDを処分したので
どうやらその中の一冊となってしまったようです

で、買い直しましたよ。絶版になっているようなので古書店で
といってもAmazonのマーケットプレイスでしたから
新刊を買うのと手間は変わりませんでしたがね

  余談ですが、昔読んだ本を再読したくなり
  もう一回買ってしまうことは時々あります
  伊丹十三さんの本は、買い直した後でロフトから出てきたっけ

これ戯曲集ではありません
もともとはNHKの幼児番組のために書かれた童話です
って、ホントに子供向けなの!? と思うような
シュールな話ばかりです

  岸田今日子さんの『大人にしてあげた小さなお話』も好きだな

で、この中に「ふな屋」という作品があります
一人のお爺さんがリアカーに大きなバケツを一つ載せてやって来ます
バケツには太郎と名づけられたふなが泳いでいて
公園でお爺さんは店開きをします
どんな商売かというと、太郎とお話をさせてくれるのです

  公園の樫の木の根元に
  小さな灯りがついて
  そこに太郎がいるんです

もちろん太郎が人間の言葉をしゃべるはずがありません
でも、お爺さんを介して優しく慰めたり励ましたりしてくれる
そんな声が聞こえた気になってしまうんです

もちろんここに書いた粗筋だけでは何のことやらですが
このお爺さんを常田富士男さんをイメージして読むと
めちゃくちゃリアリティが出てくるのですね
ホントにふな屋がいるような気がしてくるんです

あ、この話もお芝居になっているそうです
もちろんこれだけじゃ短いしストーリーも乏しいから
恐らくはもう少し話を膨らませてるんでしょうけどね
...あ、昨年暮れに出た『別役実の混沌・コント』に収録されてるみたいだな

でも買うには高いし、近隣の図書館では所蔵なし...


ところで、この記事のタイトルですが
...いろいろ考えたんですよ。でもいいのが浮かばない

で、ふと思いついたのが、とある歌の題名
ワタクシは矢野顕子さんが歌ったものしか聴いたことがなかったんですが
オリジナルはムーンライダーズらしいですね
でも、常田富士男さんを歌った歌ではありません、念のタメ

YouTubeにいろいろ映像があるのですが
ここで紹介すると、脱線が過ぎるので
リンクを張るだけにしておきます
ご興味があれば観に行ってください

◆The Knit Cap Man
  ムーンライダーズのPV、ダイジェスト版です

◆毛ぼうし
  上のPVのフルバージョン。作詞の糸井重里さんがご夫妻で凝りまくり!

◆ニットキャップマン
  大貫妙子、奥田民生、鈴木慶一、宮沢和史、矢野顕子の豪華メンバーで

それと、この記事を書こうとしてネット上で補足情報を探していたら
こんなページを見つけました
非常に興味深く面白く読ませていただきましたので
感謝とともにご紹介しておきます

◆『別役実を歌う~劇中歌コンサート~』、それは演劇と音楽の幸福な結婚