群馬県だって隣町

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昨日アップした前の記事で
「でも買うには高いし、近隣の図書館では所蔵なし」と書いた
『別役実の混沌・コント』ですが...入手しました(笑)

ひょっとしたら、Amazonで買って配送してもらうより早いのではないか?

いや、確かに近隣の図書館では所蔵していないと思ったんですよ
毎度おなじみの「カーリル~日本最大の図書館検索サイト」で探しても
ワタクシが利用券を持っている4市1校の図書館はもとより
その他の図書館にもなかなか置いてなく、一番近いところで桶川市立図書館

まてよ、埼玉県だけを検索してどうする
利根川を渡れば群馬県じゃないか

で、群馬県内を検索してみたら前橋と太田の図書館にあることが判り
太田なら東松山とどっこいだし、開架なら閲覧だけは誰でもできるはず
そう思って、今度は図書館のサイトで場所も含めて詳しく調べたら
なんと熊谷市・深谷市在住の人間でも利用券が作れることが判りました
さすがお隣の市です

太田市と言えば昨年、『太田市美術館・図書館』というのが開館し
一度行ってみたいと思っているまま果たせないのですが
検索でヒットしたのは以前からある図書館のようです
  逆に言えば、太田市美術館・図書館は専用の利用券が必要になり
  そしてそれは太田市内在住在勤在学者にしか発行してもらえないそうです


というわけでさっそく太田まで走り、利用券を作って
お目当ての本を借りてきました

うわぁ、すごい!
思った通り、お話を膨らませているのですが
それがいっそう心に深く入ってきて
ふなの太郎の存在に重みが加わっています
童話版より登場人物の数は増えているのに
舞台で演じるのは一人で済むように脚本が書かれています
  「爺さん」が相手の様子を語ってしまうのですね
つまり常田富士男さんの一人芝居用に構成されているのです
そのほかにナレーションが一人必要ですが...
読んでいて、目の前に舞台の情景が浮かぶようです

なにせ、コントですからね。凝った舞台装置は要りません
最低限みかん箱ひとつあればいいのでは?
別役作品では電柱がよく出てきますが、ここでは樫の木
それは無くてもなんとかなりそうです

  ふなやに必要なのはお金じゃない
  人びとのたましいの奥底にある、とうめいなやさしさ

  私たちはひとびとの
  とうめいなやさしさを食べて
  生きている

爺さんはそう言いますが、逆じゃないかなぁ
むしろ太郎に話しかけることで
とうめいなやさしさをもらっているのでは?

数分で読み終えられるような短いお話ですが
ずっとずっと思いが後を引く、不思議なお話です

この「ふなや」にはサブタイトルがついていました
  童話版は「ふな屋」ですがコント版は「ふなや」です
「常田富士男とふなとの対話」だそうです
この作品は常田さんとの共作なのですね
で、出版権は別役さんに、上演権は常田さんにと分け合っているそうで
上演に際しては常田さんの許諾がいるようなのですが
それよりもなによりも、常田さん以外の人が演じるというイメージが
浮かんでこないのです

...ナレーションは市原悦子さん?


まぁせっかく行ったので
ついでにCDなどの品揃えも見たのですが
これがなかなか興味深いのがあって
これから当分太田(および新田や尾島)の図書館に通うことになりそうです
さすがにこれ持ってる(購入する)図書館はないだろと思っていた
さだまさしさんの『御乱心~オールタイム・ワースト~』があったので
しっかり借りてきました