ピースサイン

1990年のゴールデンウィークに旅をした

  仲間たちに
  「ええなぁ」「いいなぁ」と言われるようなところへ行くよ、と宣言し
  恵那から木曽・諏訪を通って伊那に抜ける旅だった

途中、駅の待合室で警察のポスターを見た
殺人の容疑で指名手配されているその女性は
カメラを向いてニッコリ笑い、手でピースサインを出していた

たまたまこんな写真しか手に入らなかったのだろうが
なにも楽しそうに笑っている写真を使うことないじゃないか
殺人犯なんだぞ
被害者の遺族は、これを見てどんな気持ちになるだろう
やりきれない思いでそのポスターから目をそむけた

再びそのポスターを、今度はテレビで見せられたのは
1997年、その女性が時効直前に逮捕されたというニュースでだった

そして、今日また昼のニュースで思い出した


最近、ニュースを聞いていると
「…被害者の女性は犯人のに…」という表現になっているようだ

「さん」を付けたり付けなかったりはなんとなく理解できるが
「女性・男性」と「女・男」と言い換えるのは
いったいどんな意味があるというのだろう?

○○容疑者、○○受刑者という呼び方も馴染まないが
  ○○運転士等と同様、職名と考えればいいのか(?)
この表現も耳障りで仕方ない