今日は『アフリカ工業化の日』
…なのだそうです
『土木の日』で紹介した「メタルカラーの時代」という本に
こんな話が出てきます
世界銀行の調査官が来日して
トヨタとホンダに『アジア型原動機』の試作を依頼したそうです
でも、できあがった試作機を見た調査官が「使い物にならない」と
なぜかというと「高度すぎて現場では使えない」
同じ頃、オックスフォード大学で『アフリカ型原動機』を試作しました
それは石油缶をつぶして作った風車を、手押しポンプの動力にしたものだったそうです
ありあわせの材料ですが、空力特性には最先端の研究成果が生かされ
少しくらい壊れても風車は回り続けるそうです
ならばと日本のメーカーが太陽電池を使った施設をアフリカに作りました
最初はうまくいったものの、次第に鳥がたかり
糞の酸にやられて効率が落ち、結局は鳥のとまり木で終わったそうです
知識よりも知恵が必要なんだなぁと感じるエピソードですが
これじゃぁ日本人って間抜けなだけですよね
同じく「メタルカラーの時代」に
ヤマハの船外機を海外市場に送り出している人たちが登場しています
海外市場といっても先進国にレジャーボートを出しているのではありません
いわゆる開発途上国、彼らは「一般地」と呼んでいますが、に向けて
粗悪な燃料でも動くエンジン、泥水でも壊れない冷却装置を備えた
エンデューロシリーズと呼ばれる船外機を送り出しているのです
製品を売るだけではなく、メンテナンスの方法や
果ては魚の獲り方、沿岸漁業の啓蒙や料理法までも教えているというのです
これとは別に、「機械があってもメンテナンスできる人がいなければ」と
アフリカから留学生を招き、技術者としての教育をおこなっている
そんな社長さんの話を聞いたこともあります
心意気と情熱は、日本人が得意な分野かもしれません