オートハープのチューニング

 オートハープは36本の弦を持っています。当たり前ですが、それぞれの弦をチューニングしなくては正しい和音が出せません。しかし、36本ですよ! ピアノの88鍵よりは楽でしょうが、ピアノは演奏者自らがチューニングはしませんからねぇ。ま、それでも一度合わせてしまったら、そう頻繁に合わせなおす必要が無いのが救いです。ちなみに、まだ一度も弦を張り替えたことがありません。この手間を想像するとゾッとします。

 チューニングにはこのような「チューニングレンチ」というものを使います。四角の穴が開いたパイプ状の道具です。ちょっと電車の運転手が持っているハンドルに似ていますね。20年も持っていながら手垢にまみれていないことからも、いかに使う機会が少なかったかが判ります…頻繁に使わないと書きましたが、これはちょっと少なすぎ…まぁ、楽器そのものもそれほど使ってませんでしたから (^^ゞ

 レンチの先をチューニングポスト(ペグ)の頭にはめ込んで回します。このペグは、極端に言うと板に突き刺さった金属棒ですからね。ギターみたいに歯車がついてないんですよ。だから、ちょっと回すと半音くらい変わって微調整ができません(最近の機種には、反対側のブリッジ側で微調整できるものもあるようです)。細かく回すときは飾り職人やパチンコ台のクギ師のようにコンコンと小刻みにグリップ部分を叩いたりします。

 で、たとえばギターだったら440サイクルの音叉を持ってきて1本の弦(5弦)を合わせてしまえば、あとはその弦を基準に他の弦を合わせることができます。これはつまりギターの弦は1オクターブほどの可変域を持っているので、同じ音を作って共鳴させて合わせることができるからです。ところが、こいつは1本1本を絶対的に合わせなければなりません。自慢じゃないけどワタクシは絶対音感なんて持ってませんからね。チューニングメーターの出番になるわけです(もちろん、このために買ったものです)。ところが、こいつの内蔵マイク(メーターの左下に見える小さな穴)がなかなか弦の音を拾ってくれません。というのも、もともとオートハープの音が小さいところに、音を拾いやすい位置にメーターを持ってくるのが厄介なのです。

 ジャーンッ! でもご安心を(って、誰も心配してないか)。2枚前の写真で、サウンドホールから黒いコードが出ているのが見えたと思いますが、実はワタクシのオートハープの内側にはピックアップを貼り付けてあるのです。で、ハープ本体の裏側にコネクターを吸盤で貼り付けていますので、ここにチューニングメーターを繋いでやれば、周りの騒音やハープを抱えた姿勢に関係なく音を拾ってくれるのです。もちろんメーターは見やすいところに置けますしね。これで針がほぼ中央にきてプラスマイナスのガイド用LEDが両方点灯すればOKとします…これを36本で行なうわけです。

 この仕掛けでチューニングは比較的楽にできますが、もちろんそのためにピックアップを取り付けたのではありません。音量が小さいオートハープは他の楽器と合奏する際に圧倒されてしまいますので、アンプが使えるようにしたのです。小型のプリアンプを腰のベルトなどに付けて演奏します。足元に小型のスピーカー内蔵アンプなんかを置けばボリュームでは負けなくなります。とはいうものの、実際にこれを使って人前で演奏したことは…まだ一度も無いんじゃないかな (^^ゞ 買ったばかりの頃はこうやっていろいろ工夫して楽しんでいたと、ただそれだけです。