生きているということは

身を盾に学生救う ホロコースト生き残りの教授、犠牲に

 六十数年前、ユダヤ人大量殺害を生き延びた老教授が、無分別な銃火の前に身を投げ、教え子たちを救った――バージニア工科大学での銃乱射事件で16日亡くなった犠牲者の一人、イスラエル人のリビウ・リブレスク教授(76)は、第2次大戦中のホロコーストの生き残りだった。

 AP通信によると、リブレスク教授は、教室の中に容疑者が入ろうとした時に、撃たれながらも手でドアを押さえ続け、学生たちを避難させた。同通信の電話インタビューに応じたテルアビブ在住の同教授の息子、ジョーさんによると、助かった複数の学生たちが、教授の妻マルレナさんあてに、その状況を電子メールで伝えてきたという。

 報道を総合すると、リブレスク教授はルーマニア生まれ。ナチスドイツの占領下で、ユダヤ人迫害を逃れた。ブカレストで流体力学の博士号を取った後、78年にイスラエルに移住。航空工学の権威で、85年に研究休暇を過ごしたバージニアが気に入り、工科大の教授に就任した。

 16日はくしくも、ワルシャワ・ゲットー蜂起を記念してイスラエルが定めた「ホロコースト追憶の日」だった。

2007年04月18日01時14分・朝日新聞社


昨日の朝、ニューヨークからの中継で紹介していた新聞記事ではまだ
「先生が命を投げ出して生徒を救った」という話でしたが
昼になって、その先生の素性が紹介されたニュースを見たとき
ワタクシは永六輔さんの『生きているということは』という唄を思い出しました

  生きているということは 誰かに借りを作ること
  生きているということは その借りを返してゆくということ

30年くらい前に聴いたフレーズが鮮明に耳に蘇ってきました

もちろん、この教授の壮絶な生と死は
この唄が描くところを遥かに超えたものでしょう
彼だって、そんなことを考える暇もなく行動したに違いありません

でも、考える暇がなかったからこそ
彼が自分の人生で背負ってきたものが彼を動かしたのでしょう
彼が守ろうとしたもの... 伝えようとしたもの...

目頭が熱くなりました


今日、仕事が早めに片付いたので久しぶりに図書館に寄ってきました
CDの棚の前に立つと、永さんの唄が入ったCDがあったのですが
ちょっと迷って、今日は借りるのをやめました
…でも、次に行ったら借りてこようかな

ワタクシが思い出せなかった歌詞の残りはこのブログで紹介されていました
…よし、CDを借りてこよう


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附記:
というわけで翌日借りてきましたので
ジャケットを紹介します
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